中央区・内科・高橋医院の
健康のための栄養学に関する情報


太る原因は 
過度の食後高血糖により 
インスリンが過剰に分泌されるから

だから
血糖値を上昇させる栄養素である
糖質こそがワルモノ
ワルモノ扱いされてきた脂質カロリーについては 
あまり気にする必要はない

これまで説明してきたように
今や そうした考え方が
トレンドになってきています

ここで再び 
元ネタ本の 最新!太らない食べ方 に戻りますが

食後高血糖 血糖値スパイクの
恐ろしさについて言及されたあと

脂質 タンパク質の摂り方についての
解説が始まります

まずは 脂質 について

山田先生が引用したのと同じ 
ダイエット比べ論文を用い

*体重減少効果は 
 脂質制限より糖質制限 地中海食の方が優れていた

*特に女性では地中海食の効果が良かった

*6年目以降も効果が持続したのは
 地中海食のみ

*糖質制限はリバウンドが多かった

と 地中海食の優れた効果を説きます

地中海食

そして

その優れた地中海食では
エネルギーの35%を
脂質から摂っているのだから
脂質を怖れる必要はない

と 論を展開されます

*食事からのコレステロールは 
 血中のコレステロールを必ずしも増やさない

*食事からの脂質は
 血中の中性脂肪を増やさない

*卵は1日に何個食べてもOKで
 良質なタンパク質の供給源として 
 むしろ推奨されている

そうした事実を列挙され

2013年 アメリカ心臓病関連学会
2015年 厚労省の日本人の摂取基準

で コレステロールの摂取制限は撤廃されたことを
説明します

脂質は太る原因でなく 体にとって重要な栄養素であることを強調する図

そして 
太らない食事における脂質のメリットを 
以下のように説明します

*腹持ちが良いので 
 空腹感が起きず 食
 べ過ぎにならず 太りにくい

*アブラ抜きだと
 糖質が増えてかえって太ってしまう

*それ自体は血糖値を上げず
 糖よりも消化吸収に時間がかかるので 
 糖の吸収を遅らせることが出来る

*エネルギー源としては
 1gあたり 9kcalで
 糖質 タンパク質(1gあたり4kcal)より
 優れている

つまり 
食後高血糖を防ぎ食べ過ぎを防ぐには

糖質を食べる前に 
適度な脂質を摂った方が良い

というわけです

食後高血糖を防ぐ食べる順番を説明する図

では タンパク質 は どうでしょう?

タンパク質も 
それ自体は血糖値を上げませんし

脂質と同様 
消化吸収に時間がかかるので 
糖の吸収を遅らせることが出来ます

ですから 
糖質を食べる前にタンパク質を摂ると 
食後高血糖を防げます

糖質うんぬん以前に
健康のためには 
充分量のタンパク質摂取が欠かせません

タンパク質の重要性を示す図

というのも 
タンパク質は 唯一筋肉を造る栄養素であり

タンパク質の摂取不足で筋肉量が落ちると
免疫力も落ちますし
基礎代謝が低下して 
太りやすい体質になります

ですから 筋肉量を落とさないためには
1日70gのタンパク質を 
肉からも魚からもしっかり摂ることが重要です

タンパク質の1日必要量を示す図

動物性も植物性も 
食材も色々なものを組合せて
魚も肉も 赤身も白身も 
バランスよく食べる

1種類の食材に偏らず
部位も ロース ヒレなど 
いろいろな部位を食べる

そうしたスタンスが重要だそうです

タンパク質が多く摂れる食品を示した図

また 肉類を食べると
栄養素の代謝に欠かせない ビタミンB群 も
摂取できます

ビタミンB1 は 
糖質をエネルギーに変えるとき

ビタミンB2 は 
タンパク質 脂質をエネルギーに変えるとき

ビタミンB6 は 
タンパク質の合成を促すとき

それぞれ必要になりますが

栄養素のエネルギー変換に必要なビタミンの種類を示した図

牛肉 豚肉 羊肉は 
ビタミンBが豊富で
特に豚肉は
ビタミンBの宝庫と呼ばれているほどです

一方 鶏肉は 
ビタミンB群が少ないので
いくら低カロリー高タンパクでも 
鶏肉だけでは筋肉が増えにくいようです

このように

タンパク質をたくさん摂ることで
炭水化物や脂質が代謝されやすくなり
太りにくくなる効果もあります

脂質やタンパク質を食べることの重要性を
再認識していただけたでしょうか? 

脂質やタンパク質を食べることの重要性を示した図





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