佐野元春さんのコンサートに行って 
思い出したことがあります

それは かなり前に 
彼がNHK教育テレビでシリーズ企画していた
「ザ・ソングライターズ」という番組です

ザ・ソングライターズ のNHKの宣伝画面

「詩 = 言葉」は力を失ってしまったと
言われるけれど
唄の詩人達・ソングライターたちの言葉は 
深く人々の心に届いている

そう考えると 
ソングライター達こそが 
現代を生きている詩人といえるのではないか

ポップソングは時代の表現であり 
時代を超えたポエトリーだ

そうした佐野さんのアイデアに基づいて

音楽をともなう
言葉や詩の意義と表現の可能性について

彼と名うてのソングライター達が 
トークを繰り広げる番組でした

ゲストとして出演したのは
小田和正 さだまさし 松本隆 スガシカオ 矢野顕子 桜井和寿
等々といった 錚々たる顔ぶれで

全部を見ることはできませんでしたが 
とても印象深い企画番組でした

言葉を 詩を大切にする 
佐野元春の
面目躍如といったところでしょうか

興味深かったのは 
多くのソングライターたちが

詩より先に メロディができる

と語っていたことです

対談する矢野顕子と佐野元春

まずメロディが浮かんできて 
それを口ずさんだり 
楽器で奏でたりする過程で 

そのメロディのメッセージは 
いったい何なのかを

メロディに合った詩を創る 
考えるという作業により 
発見したり 確認する

そうで

ふーん そうなんだ~ と
びっくりしながら 
興味深く番組を見ていました

書き手は無粋で 詩作も作曲も全くしませんから
貴方の知らない世界を覗いているようで 
余計に面白かった

メロディが持つメッセージを
言葉として紡ぎ出していく
というアイデア

なんて 全く考えたこともなかったので 
とても驚きました

他にも色々と面白い話があって

スガシカオさんは

「メロディのインパクトが弱い拍子には 
 敢えて強い言葉を持ってくる
 そうすることにより 
 メロディも詩も 
 よりインパクトのあるものになる」

と語っていました

対談するスガシカオと佐野元春

ちなみに書き手は 
スガシカオさん 結構大好きです

また ミスチルの桜井和寿さんは
詩を作るときにいつもイメージしているのは

「世の中の常套句や真理と言われている
 言葉の裏にあるもの
 それを自分の言葉で言いあらわしたい」

ということだそうで

対談する桜井和寿と佐野元春

彼も 詩よりメロディが先にできる派で
そうした思いを胸に 
メロディに尋ねるといったスタンスで
メッセージに合った言葉を
紡ぎだしていくそうですが

その過程は非常に苦しいもので
出ないときは半年も出ないことがあり

そうしたときは 
敢えて言葉のことを考えずに過ごしていると
あるとき突然 
詩が紡ぎだされてくるのだそうです

うーん 創作の世界は 奥が深いですね

書き手は 幸か不幸か 
そうした才能には恵まれなかったので
そんな苦しい思いをしなくてすみましたが

でも ちょっと羨ましい気もしました

で 対談やインタビューを聞いたり読んだりして 
いつも思うのですが

ゲストから面白い話を引き出せるかどうかは 
聞き手の腕次第ですね

そういう意味では まさに佐野元春は 
素晴らしい引き出し役でした

聞いていて 
佐野さんとゲストのカンバセーションが 
とても楽しそうで
なおかつ 
主題が深いところまで掘り下げられている気がしました

前から思っているのですが
この番組 
活字に起こして本にならないかな?

もし どなたか関係者が
このブログを読まれていたら
是非とも ご検討ください!


高橋医院