土曜朝に
パリから飛びこんできたニュースには
本当にびっくりしました

夜には日本のニュースを見たあと
ずっとBBCやCNNのライブを
見ていました

BBCのニュース
CNNのニュース

悲惨なテロ事件が起こった
パリのあの通りは
新オペラ座があるバスチーユ広場から北に伸びる
レストランの多い通りで

書き手も昔
広場から眺めたことがあります

パリのど真ん中で
しかも1月のシャルリ・エブド編集部の襲撃テロに続いて 
もっと大規模で痛ましいテロ事件が
起きてしまうなんて

信じられません

不適切な表現かもしれませんが
ドラマや映画のシーンであってほしい
そんな気がしました

今回の事件で亡くなられた方々の
ご冥福をお祈りしたいと思います

現場に描かれたピースサイン

1月にやはりパリで起きた
シャルリ・エブド編集部襲撃テロのとき

書き手がいちばん印象的だったのは
事件数日後に行われた
370万人もの人が参加した抗議デモでした

パリでの抗議デモの様子

普段は
半ば眉をしかめて
シャルリ・エブドの記事を眺めていた人達ですら
表現の自由を守るために
街に出て連帯して意思表示をする

集まった凄い数の群衆

こうした光景を目にして
言葉を 自由を 大切にする
フランスの人々ならではのさすがの行動で

ちょっと圧倒されたというか
羨ましいというか

日本ではこうした光景を見ることは
ないのだろうと思いました


しかし不幸にして
そのフランスで パリで
またテロが起こってしまう

パリでのテロを伝えるCNNニュース

書き手は ふたつのことを思いました

ひとつは
イスラム国(IS)は 
今後 どのように世界に影響を及ぼしていくのだろう
という不安

もうひとつは
どうしてまたパリが 
テロの標的として選ばれたのかという疑問


ちょうど最近
とあるオタク雑誌に載っていたISに関する論文と
あの佐藤優さんと
中東・イスラム歴史学者の山内昌之さんの対談本を
並行して読んでいたのですが
(この本はとても面白かったので
 またブログで紹介したいと思いますが)

それらを読んで
そして今回のショッキングな事件の報に接して

はたして
ISの活動を中東だけに抑え留めることができるのか

それとも 
独りよがりの傾向がとても強く見える
彼等が指揮する冷酷な暴力革命が
世界に発信されて
伝染病のように拡散していってしまうのか

今後はこの点が
非常に重要なポイントになると思いました
注意深く見守っていく必要があると感じます

今回の事件が拡散のきっかけだったと
後年 振り返られるようなことが
なければいいのですが、、

もし拡散していったら
イスラム・スンナ派の信者が多い
ウイグルやインドネシアでも
同じようなテロが起こるリスクがあり 
火の粉がアジアに飛んでくるかもしれない

日曜朝のニュースで
危機管理の専門家の方が言われていましたが
今後 ラグビーワールドカップやオリンピックといった
世界的イベントの開催が予定されている東京も

テロリストが目的とするプロパガンダのためには
格好のターゲットになり得るリスクがある

ロンドンでのテロ事件の様子

テロって
遠く離れた中東や欧米で起こるもので
日本は無関係という認識が
呑気な書き手にはありましたが

うーん 今後の状況によっては
他人ごとではないのかもと
不安な気持ちも感じました


もう1点
どうしてまたパリがターゲットになったのか
という疑問

ISは
フランスのシリア空爆開始への報復と
声明を出したようですが

もちろん そうしたことはベースにあるのでしょうが
書き手は
フランスならではのリスク要因があるように感じます

フランスはヨーロッパ諸国のなかで 
いちばん大きなアラブ人コミュニティーを
抱えているそうですが

宗教を公共の場に持ち込ませない意識が非常に強い
社会文化だと聞いたことがあります

政教分離が徹底されている

公の場での
イスラムの女性のブルカ(ベール)着用が禁止されて
いっとき話題になりましたが

イスラムのブルカだけが禁止されているのではなく
キリスト教のロザリオを公の場で身につけることも
禁止されているそうで

それを聞いたとき 書き手はびっくりして
華やかに見えるフランス文化を裏で支えている
厳しさのようなものを感じました

でもそれは
ISが掲げている宗教的排他主義とは
完全に相容れないでしょうし

さらにフランスに住むアラブ系の人達の
生活環境は厳しいようで
テロが起こり得る素地は充分にある

フランス国旗をブルガとして頭に巻く女性

書き手は
フランスには「理の国」というイメージがあって
リスペクトすべき点が多いと思っています

今回の事件を伝えるTV映像で
襲撃されたお店に献花をしていたおばあさんが
「自由 平等 博愛」と
泣きながらつぶやいていたシーンが
とても印象的でした

でも 
その「理の国」の特性がゆえに
文化の面でも 政策の面でも 
フランス社会が抱える解決すべき問題の根は
あまりにも深いように思います

これからの世界は
どうなっていくのだろう、、、

書き手は 柄にもなく
そんなことに思いをめぐらして週末を過ごしました

ということで
今日は急遽 珍しくシリアスなブログになりました

今日アップ予定だった
いつものおちゃらけたブログは
明日に順延になりますので
お楽しみに?(苦笑)


高橋医院