左利き肝臓専門医ブログ

2017.09.21更新

ドパミンは 中枢神経系に存在する神経伝達物質で
交感神経系のホルモンのアドレナリン ノルアドレナリンの前駆体でもあり
運動調節 ホルモン調節 快の感情 意欲 学習に関わる脳内物質です

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前回紹介した 
中脳腹側被蓋野と大脳基底核の側坐核が司る食欲の報酬系調節系
このドパミンが仕切っています

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そして 厄介な依存性が生じる機序にも ドパミンは深く関わっています

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報酬系調節系の基本は
中脳腹側被蓋野で ドパミンが合成されて
それが側坐核へ投射されることです

appet83

側坐核がドパミンを受取ることが 快楽の中心となりますが

側坐核は受け取ったドパミンを放出して
前頭連合野 扁桃体 帯状回 視床下部 海馬などの脳の部位に
情報を伝えます

appet73


報酬系調節系のドパミンシグナルには さまざまな物質が影響を与えます

大脳皮質の前頭連合野で喜ばしい体験・経験を感じると
中脳腹側被蓋野に興奮性のグルタミン酸を送り ドパミンを作らせます

アルコール ニコチン コカイン アンフェタミンなどは
ドパミンの産生や作用を増強させますが

appet84


食欲抑制作用があるレプチンは ドパミンニューロンを抑制します

レプチンの受容体は中脳腹側被蓋野にも多く発現していて
レプチン刺激により ドパミン放出量が減って 側坐核のドパミン濃度が減り
快楽は抑制されます

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摂食中枢の食欲促進系のオレキシンニューロン
中脳腹側被蓋野のドパミンニューロンを活性化しますが

摂食中枢のもう1種類の食欲促進系ニューロンのMCH
逆に側坐核のドパミン系を抑制し
オレキシンによるドパミンニューロン活性化も抑制します

恒常性調節系による快楽系の制御機構は複雑です



さて 厄介な依存性の発生には ドパミンの枯渇が関与しています

過剰な快感・快楽刺激が持続すると
ドパミン受容体の減少 ドパミンシグナル強度の低下が起こり
ドパミンによる側坐核への報酬刺激が減弱してしまいます

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このため
以前と同じ報酬を得るためには より多くのドパミン分泌が必要になり
よりたくさん食べないといけなくなります

こうして 依存性が形成されてしまいます

ちなみに 食欲の依存性は 薬物のそれを凌駕するもので
ラットの実験では 薬物依存は3日で消失しますが
食欲依存は2週間たっても残存します

恐ろしいものです



一方 肥満したヒトでは
ドパミンの放出や ドパミン受容体発現が 低下しています

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中脳腹側被蓋野から側坐核に放出されるドパミン量が少ないので
摂食終了後も なかなか快感・満足感が得られず
その結果 よりたくさん食べるようになってしまいます

肥満のヒトは まさに食欲依存性になっているわけですね



また 食事内容も 報酬系調節系に影響を及ぼします

ジャンクフードや高脂肪食を食べていると
報酬系におけるドパミン合成・分泌が低下してしまい

食べても満足が得られない まさに依存性の状態になり
ますます ジャンクフードや高脂肪食を食べ続けることになります


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以前 砂糖に対する習慣性・依存性を紹介しましたが
砂糖の常習的な過剰摂取でも
同じような報酬系の変化が起きているのかもしれません


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逆に 健康的な食事は 報酬系を鍛えるとされています

減量プログラムで半年間 健康で低カロリーな食品を食べ続けた人は
報酬系領域でのドパミン合成・分泌が増えて
ヘルシーな食品を食べたときの報酬が増加し 喜びを示すようになりました

それと同時に 不健康な高カロリー食品への報酬は低下したそうです

appet90


ジャンクフードや高脂肪食の
何がどのように 報酬系でのドパミン合成・分泌を低下させ

健康で低カロリーな食品の
何がどのように 報酬系でのドパミン合成・分泌を低下させるのか

とても興味深いところです



2017.09.20更新

これまで説明してきたように
生物の食欲は 生命維持のために起こってくるもので

体内の栄養・エネルギーレベルにより規定され
視床下部・脳幹で制御されます

これを 恒常性(ホメオスタシス)・メタボリックハンガー調節系 と呼びます


しかし ヒトは他の生物と異なり
恒常性調節系とは別の食欲調節系を有しています

栄養・エネルギーレベルでなく 食の快楽・欲求により規定され
本能的な恒常性調節系を凌駕してしまう調節系

それが 報酬系(快楽性)・ヘドニック調節系です

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この独特の調節系を理解するために
まず脳内で快感を得る 報酬系 というシステムについて説明します

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報酬系は 快楽中枢と呼ばれ

何かをしたい という欲求刺激の増加により ポジティブな情動が生起され
その行動が維持され さらに増加していく現象を司ります

ある行動を行うことにより 欲求が満たされると
ヒトの脳内には 快楽が発生します

この 行動により快楽が発生する現象は 報酬を得る と表現されます

だから 報酬系


そして この快楽により
ヒトはもっと その行動をしたいと欲するようになります

こうなると 快楽を求める欲求は 意志の力を超えてしまいます
報酬を得る行動は 意志の力では止められなくなってしまう


そして 依存性が生じてきます

ある行動をすると報酬が得られることが続くと
ヒトはもう その行動をすることでは
快楽を得ることが できなくなってしまいます

飽きてしまうのです


そこで 快楽を得るために
もっと激しい行動をするようになる

これが 依存性の発生です

appet71



快楽を得るための報酬系の活動 そして依存性の発生は

薬物依存などで起こりますが 食欲でも起こるのです

報酬系の活動により
恒常性調節を超え 体内の栄養・エネルギー状態を無視して
ひとえに快楽を得るために
もっと食べたいと思うようになってしまう

そして 食べて快楽を得ることに依存性が生じて
さらにもっとたくさんのものを食べるように
エスカレートしてしまう

恐ろしいことです


この報酬系は

中脳・腹側被蓋野 と

大脳基底核の側坐核 が司ります

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簡単に説明すると

中脳・腹側被蓋野ドパミンという脳内神経伝達物質が合成され

それが側坐核に投射され 側坐核がドパミンを放出することで
報酬系の活動が起こってきます


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このシステムの詳細は 次回説明しますが

報酬系の基点となる腹側被蓋野には

恒常性調節系を司る視床下部の弓状核・外側野・室傍核などから
POMC AgPY オレキシン MCH CARTなどのニューロンが投射され

恒常性調節系が 報酬系調節系の制御に関わっているのが興味深い点です

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食欲が 恒常性と報酬系の二本立ての調節系で制御されているのは
ヒトに特有の現象ですが

より本能的でプリミティブな恒常性調節系が
ある意味で本能を凌駕している報酬系調節系を
どうして制御しているのでしょう?

食欲の制御を報酬系調節系だけに任せていては
危ないからではないでしょうか?


上述したように 報酬系では行動に飽きが生じます

この飽きを克服する形で さらなる食の欲求が起こり
依存性が発生しますが

報酬系に不具合が生じて 依存性が発生せず
さらに食べたいという欲求が生じず 食べることに飽きてしまったら
生命活動を維持できなくなります

そこで そんなリスクを有する報酬系を独り歩きさせないように
恒常性調節系が報酬系調節系に働きかける
そんなシステムが出来たのではないでしょうか?


ヒト特有の報酬系調節系というシステムは
他の生物も共有する本能的な恒常性調節系からすると理解不能で

ときに 本能の恒常性調節系を無視した過食行動をとらせる厄介なもので

だからこそ 報酬系調節系を独り歩きさせてはいけないと
ヒトのなかに潜む生物学的な本能が
恒常性調節系に報酬系調節系を監視させている?

恒常性調節系と報酬系調節系の関係 
そんな具合に深読みすると 意外に面白いかも?(笑)



2017.09.19更新

レプチンは 食欲を抑制するので

肥満のヒトにレプチンを投与すれば痩せられる!

レプチンが発見されたとき 大騒ぎになって
大手製薬会社は レプチンの発見者に
大きな研究所が建てられるくらいの大金を払って その権利を買ったそうです

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ところが その目論見は あっという間に崩れてしまいました

だって 

肥満のヒトの血中レプチンを測定してみたら
やせている人よりも はるかに高かったのです!

下の棒グラフ 左の3本が男性 右の3本が女性で
黒が肥満 濃いグレーがやや肥満 薄グレーが肥満でない人

体重が増えるにつれて 血中レプチン値が高くなっています 

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やせさせるためにレプチンを投与しても それでは意味がない!(苦笑)

まあ レプチンは脂肪細胞から分泌される物質なので
脂肪たっぷりのおデブちゃんの血中にレプチンが沢山存在するのは
当たり前といえば当たり前ですが


では どうしておデブの血中にたくさんあるレプチンは
食欲を抑えて 代謝を亢進させて 痩せさせてくれないのでしょう?


そういえば 似たような話を
このブログで以前に読んだことはありませんか?

糖尿病の患者さんの一部では
インスリンがたくさん分泌しているのに 血糖が下がらない

だって インスリン抵抗性 になっているから


はい それと同じで

肥満のヒトは
レプチンがいくら沢山あっても 食欲は抑制されません

だって レプチン抵抗性になっているから

appet63



レプチン抵抗性


肥満で脂肪細胞がレプチンを分泌し続けたり
高脂肪食を食べ続けたりすると

レプチンがあっても その作用は見られなくなります

食欲制御に関係する脳の部位では
弓状核にいちばん早く
レプチン抵抗性が見られるようになるそうです


前回説明したように レプチンは
食欲制御に関係する脳のさまざまな部位に作用して
食欲を低下させ 代謝を活発化させ 
快楽をともなう食欲だって 低下させるのに

残念なことに
おデブさんはレプチンをたくさん持っているのに
そうした効果は全く認められないのです


インスリン抵抗性といい レプチン抵抗性といい
ホントにデブの体は めんどうくさくて厄介なことになっていて
困ったものです(苦笑)

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で どうしてレプチン抵抗性が起こってくるのか?

インスリン抵抗性と比べると
その詳細なメカニズムはわかっていませんが

肥満なヒトでは

*レプチンが血液と脳を隔てる脳脊髄関門をうまく通過できないので
 血中には沢山あっても 脳で働くレプチンは少ない

appet64

*視床下部でレプチン受容体を発現する細胞において
 細胞内から細胞表面へのレプチン受容体の移動が上手くいかず
 レプチンの刺激が細胞内に伝わらない

*同上の細胞において
 受容体の細胞内部分におけるシグナル伝達が
 SOCS3 PTP1bなどの抑制因子により過剰に抑制されるため
 レプチンの働きが阻害される

appet66


*視床下部で 過剰な脂肪酸による脂質毒性や過剰な栄養により
 小胞体ストレスが生じて それが慢性炎症を誘導してしまう

*視床下部で慢性炎症が生じると
 受容体の細胞内部分におけるシグナル伝達が抑制され
 さらに弓状核でのニューロンが減少してしまう

といった いくつかの原因が想定されています


インスリン抵抗性で見られたように
受容体から核に至る細胞内情報伝達に障害が起きている可能性があり

それに加えて
肥満によって誘導される脳内の慢性炎症が関わっている
と推測されています


こうしたレプチン抵抗性を誘導する機序が解明され
その状態を改善する手立てが見つかれば
肥満状態でもレプチンが機能できるようになり 

まさに 当初の目論みどおり
レプチンが夢の抗肥満薬として活躍できる日が来るかもしれません



2017.09.14更新

視床下部の弓状核が 
食欲制御の第一次中枢として
体内の栄養・エネルギー状態を感知して 食欲促進 抑制ニューロンを働かせ

その情報が
第二次中枢である 摂食中枢 満腹中枢に伝わり

そこからさらに 脳全体に情報が伝えられて 食欲が制御される

こうした機序を説明してきました

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全体像がなんとなくつかめた感じがしてきたところで
レプチンと食欲制御との関わりについて まとめておきましょう


レプチンは 食欲を抑制する働きを有する物質であることを 説明しました


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また 脂肪細胞から分泌されるレプチン
体内の脂質エネルギー状態を反映して
長い時間スパンでの食欲制御に関わることも 説明しました


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具体的には

栄養・エネルギーセンサーの弓状核や 
摂食中枢 満腹中枢の働きが
レプチンにより制御されることも 説明しました


でも それぞれの説明のなかで断片的に出てきただけなので
レプチンがどのようにして食欲制御に関わっているか
なんとなく消化不良になっているかと思います


レプチンという言葉の語源は ギリシャ語の痩せる・leptosと言われています

その名のとおり レプチンには

視床下部に作用して食欲を抑制して
エネルギー代謝を促進し 脂肪細胞を縮小させて体重を減らす作用

があります

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ですから 1994年にレプチンが発見されたとき
夢のやせ薬がついに見つかった!? と大騒ぎになりました

しかし残念ながら そうは問屋が卸さなかった
そのてん末については 稿を改めて説明することとします


さて レプチンの受容体は 脳内の様々な部位に発現していますが 

特に発現の程度が強いのは

*視床下部の 弓状核 満腹中枢 摂食中枢
*室傍核 腹側被蓋野

といった食欲制御に関わる部位であることがわかりました


では 具体的にレプチンがどのように作用しているかというと

弓状核への作用は 全体の作用の50%ほどと見做されていて

*食欲促進系のNPY /AgRP/GABAニューロンのNPY産生を抑制する
*食欲抑制系のPOMC/CARTニューロンを活性化する

ことにより 食欲を抑制します


また脳の他の部位にも 残りの50%ほどの力で作用し

*摂食中枢に作用して
 食欲促進系のオレキシンニューロンを抑制して 食欲を抑制する

*満腹中枢のTRHニューロンを刺激して
 甲状腺ホルモンの合成を促し 代謝を活性化して体重を減らす

*腹側被蓋野・側坐核の報酬系のニューロンを抑制して
 快楽による食欲を抑制する

といった働きにより 食欲を抑制し 代謝を活発化させます

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このように 

レプチンは さまざまな機序により 食欲を抑制していること

が明らかにされました


では そんな働きを有するレプチンの
ヒトの体にとっての存在意義は なんなのでしょう?


その後の研究により

レプチンがあることで食欲が抑制されることよりも

レプチンがないことで飢餓感を感じて食欲が増すこと 

の方が 
生物学的には重要ではないか? と考えられています


次回に説明する 肥満のヒトで認められるレプチン抵抗性という現象
そうした考え方が起こるに至った大きな原因のひとつですが

人類の祖先は 食糧難の環境に生きていましたから
常にエネルギーを得るために お腹が減った飢餓状態だった

当然 肥満のヒトは少なく体脂肪も少ないので
レプチンも産生されず 食欲はいつも全開状態だった

だから 体は
レプチンがある状態より レプチンがない状態に親しみがある
と解釈するのが妥当と考えられているのです


またしても ご先祖様が作られた体質には逆らえません ということ?(笑)


ちなみに
痩せてレプチンが低下すると 食欲は増しますが 性腺機能は低下するそうで

これは
低栄養状態で生殖行動を起こすと 妊娠維持に支障がきたす恐れがあるので
そうしたことが起きないようにするための 合目的的現象とされています

うーん 人の体の仕組み・反応は 深いですね!


次回は

レプチンが多く存在して食欲を抑制することに 
なぜ意義が見出せていないのか?

について説明します


 

2017.09.13更新

エネルギーセンサーとして 体内の栄養状態の情報を得て
食欲制御活動をスタートさせた弓状核からは

前回 説明した 食欲促進系 抑制系ニューロンを介して

主に 視床下部の別の部位にある

*外側野

*室傍核

に情報が伝わります


外側野は 摂食中枢として 食欲促進活動を牛耳り

室傍核は 満腹中枢として 食欲抑制活動を取り仕切ります


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そして これらの部位から さらに脳の他の部位に情報が伝わるので
二次ニューロン と呼ばれています


<外側野・摂食中枢>

食欲を亢進させる

*MCH・ニューロン

*オレキシン・ニューロン

という

MCH オレキシンというペプチドホルモンをそれぞれ産生し
他の部位に情報を伝えるニューロンが存在します


前回 説明した 

弓状核の
亢進系ニューロン・NPY/AgRPニューロン
抑制系ニューロン・POMC/CARTニューロンから
それぞれ情報を受け相反的に調節されます

また グルコース レプチンにより抑制されます

エネルギー状態が良いと
摂食中枢が抑制されて食欲が低下するのは 合目的的ですね!



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一方

見る 匂う 音 などの感覚系から得た情報を統合的に判断する部位の
大脳辺縁系の扁桃体から情報が入り
そうした感覚が 食欲亢進に影響を及ぼしていると考えられます


つまり 摂食中枢は

栄養状態の情報と 感覚系の情報を統合して

適切な食行動を起こすために 
脳の各部に情報を送る役目をしているのです

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@MCH

食欲亢進に大きな役割を果たし
代謝を下げて 体重を増やす作用がある
ペプチドホルモンです

報酬系の側坐核 外側中隔に情報を伝え
食欲に関わる感情や行動にダイレクトに関与している可能性があります


@オレキシン

意識の覚醒の維持 に関わるホルモンで
脳幹部のモノアミン作動性ニューロンに情報を伝えますが

飢餓時に 覚醒レベルを上げて 食欲を促進させる働きがあります

このホルモンの働きのおかげで
ヒトはエネルギー補給をしないといけない状況下では しっかり覚醒し
モノを食べることが出来るのです

寝ながら食べるわけには いきませんからね(笑)


また 感情をつかさどる辺縁系から 豊富な入力があり
さらに食物認知などの感覚系からの情報入り 
総合的に 食欲を亢進させます

さらに 腹側被蓋野に情報を伝え 報酬系の制御にも関わっています



<室傍核・満腹中枢>

食欲を抑制する

*CRH・ニューロン

*オキシトシン・ニューロン

が 存在します

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弓状核から情報を受けますが
上述の摂食中枢の外側野からも 情報が入ります


@CRH

弓状核からのαMSHの作用により 食欲を抑制しますが
食欲促進作用がある弓状核からのNPYにより その働きは抑制されます

ストレスにより発現が誘導され
下垂体前葉に作用してACTHを分泌させ 副腎皮質刺激ホルモンを放出させます


@オキシトシン

弓状核からのαMSHの作用を受け
孤束核に情報を伝えて 食欲を抑制します

報酬系の制御にも関わっています

また 下垂体後葉にも情報を伝え 各種のホルモンを分泌させます


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さて 興味深いことに

満腹中枢は 交感神経系 甲状腺ホルモンとの関係が深く
それらを介して生体内の代謝反応を亢進させる方向に働きます

特に 
甲状腺刺激ホルモン(TSH)を分泌させるTRHを産生するニューロンを有し
甲状腺の働きを活性化させますが

これはレプチンにより合成・分泌が促進されることから
レプチンは甲状腺ホルモンを介して 
代謝を促進し 体重を減らすことが示されました


このように 満腹中枢は 食欲を抑制するだけでなく
交感神経系や甲状腺を活性化させて 生体内の代謝を亢進させます

しっかり食べて栄養素が体内に充分に入り満腹な状態になると
今度は それらを存分に利用・活用するために
代謝反応を亢進させるのでしょう

ヒトの体は ホントに巧妙で合目的的な調節機構が備わっているものです

 

2017.09.12更新

前回 説明したように

視床下部にある弓状核
体内のエネルギー状態をモニターするセンサー として働いており

血中の グルコース レプチン の値によって その働きが制御されます


また 同じ視床下部の別の部位にある

*1日24時間の慨日リズムを形成する部位や
*体温調節をつかさどる部位

からも それぞれ情報を受けます


弓状核は こうした情報を統合して
いよいよ脳内における食欲の制御を開始します



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弓状核には

*食欲を亢進させるニューロン

*食欲を抑制するニューロン

が それぞれ別個に存在していて

(ニューロンとは 脳のなかに存在する 情報を伝達する神経細胞です)

それらの働きにより
脳内における複雑で込み入った食欲制御がスタートされます


今日は それらについて 少し詳しく説明します


<食欲を亢進させるNPY/AgRP/GABA ニューロン>

亢進させるニューロンは NPY/AgRP/GABA ニューロン と呼ばれ

ニューロンの末端から

*NPY
*AgRP
*GABA

という3種類の神経伝達物質を分泌して 他のニューロンに情報を伝えます

このニューロンは絶食状態で強く活性化され
消化管から分泌されるグレリンによっても活性化されて
食欲を亢進させますが

食後は グルコース・インスリン により抑制され
レプチン によっても抑制されます

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@NPY

室傍核 外側野に情報を送り
摂食頻度や摂食量に関与して 食欲を亢進させます


@AgRP

AgRPも強く食欲を亢進しますが
後述する食欲を抑制するPOMC/CARTニューロンを抑制します

しかし 食物を摂取した途端に 速やかに抑制されます


@GABA

NPYやAgRPのように 直接的に食欲を亢進させるのではなく
POMC/CARTニューロンや 視床下部の外側野・脚傍核にある
食欲を抑制するニューロンを抑制することで  間接的に食欲を亢進させます


このように
単純に食欲のアクセルを踏むだけでなく

食欲のブレーキをかけさせないようにして 結果的に食欲を亢進させたりする

なかなか複雑です

どうして こんなまどろっこしいことをしているのでしょうね?(笑)

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<食欲を抑制するPOMC/CARTニューロン>

一方 食欲を抑制するニューロンは POMC/CARTニューロン と呼ばれ

ニューロンの末端から

*POMCの一部が切れたαMSH
*CART

という2種類の神経伝達物質を分泌して 他のニューロンに情報を伝えます

レプチンで強く活性化されるのが特徴です


@αMSH

報酬系の孤束核 摂食中枢の外側核などに情報を伝えて 食欲を抑制し
骨格筋での糖利用 脂肪組織での脂肪分解を促進して
エネルギー消費を亢進させます

αMSHの受容体が機能しないマウスは 食欲がとまらず 肥満になります


@CART

報酬系の腹側被蓋野 側座核に情報を伝えて
快楽による食欲の制御に関わるとともに

室傍核 扁桃体 小脳脚傍核 孤束核を活性化することで
ストレスによる食欲減退にも関わります


このように 弓状核は
体内のエネルギーレベルを最初にキャッチして
食欲の制御をスタートさせる まさにセンサーとして機能していて

脳の他の部位に情報を伝えることで 食欲の制御活動をスタートさせます

食欲を亢進させるか 抑制するかは
グルコース レプチンの動態により規定され

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内部に有する 亢進系 抑制系のニューロンそれぞれが
グルコース レプチンにより 活性化されたり抑制されたりしますし

それぞれが相互に抑制しあうシステムもあって なかなか複雑です

 

 

2017.09.07更新

脳で 実際にどのように食欲が起こっているか?

食欲の促進 抑制には 脳の複数の部位が関与します

その主だったものを紹介します


<栄養・エネルギーセンサーとしての 視床下部・弓状核>

前回ご紹介した
食欲の起動源である体内の栄養・エネルギー状態を感知するセンサー

視床下部の 弓状核 という部位です


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弓状核は 体内におけるグルコースレプチンの動態の情報を得ます

その情報に基づき
さまざまな種類の物質を放出するニューロンを駆使して
脳の他の部位に情報を伝えて 食欲 摂食行動を制御します

いわば 食欲制御の出発点となる部位です



<栄養情報の中継基地としての 視床下部の摂食中枢・満腹中枢>

栄養センサーである弓状核から得た情報を
さらに 脳の他の部位に伝達する中継基地のような部位が

視床下部の

*外側野
*室傍核
*腹内側核

の3つの部分で

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外側野は 摂食中枢として

室傍核は 満腹中枢として

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それぞれ機能して 他の部位への情報伝達を介して
食欲を実質的に促進または抑制します


<胃や腸からの情報センサーとしての 脳幹部の孤束核 脚傍核>

一方 視床下部よりさらに下の方にある脳幹部には

sishonokan

孤束核 脚傍核 という部位があり 

胃や腸から
食べ物で胃が膨らんだよ とか 腸で消化を始めたよ
といった情報が届き

これらの情報は視床下部や大脳皮質に伝えられ 食欲に影響を及ぼします


<快楽としての食欲に関わる 報酬系の側坐核・腹側被蓋野>

脳幹部には もうひとつ食欲制御に関わる重要な部位があります
それが 腹側被蓋野 です

また 大脳基底核という脳の別のところには 側坐核 という部位があり

この側坐核と腹側被蓋野が 快楽としての食欲に関わる報酬系パートです

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報酬系には
摂食中枢の視床下部外側野などから さまざまな種類の情報が伝わり

エネルギーを得るために食べる という動物の本能を越えた
ヒト特有の快楽としての食欲が制御されています


<食欲に影響を及ぼす 大脳皮質>

食欲は 食物の見た目 匂い 味わいなどにも影響されますが
そうした感覚は大脳皮質で得られ

その情報が基底核の扁桃核に送られ評価され
その評価が報酬系の側坐核に送られて
食欲に影響を及ぼします

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一方 ヒトで特異的に発達している大脳皮質の前頭前野からは
本能を律して 社会的に正しい形で 摂食行動をとらせる情報が
食欲を制御する部位に伝わっています

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脳で食欲がどのように起こっているか イメージすることができましたか?

次回から少しオタクに
上述したそれぞれの部位で 具体的にどのような情報伝達がなされ
食欲が促進・抑制されているかを 説明します



2017.09.06更新

食欲が起こるところは 脳ですが
脳では どのようにして食欲が生じるのでしょう?

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前回ご説明したように
食欲は基本的に 生命活動の維持のために起こります

生命活動の維持に関わるのは 体内のエネルギー状態ですから
脳は 体内の栄養状態 エネルギー状態の情報を得て
それが足りなければ 補うために食事をさせます

だから 食欲が生じてくる

一方 エネルギーが充分なら 食欲は起こりません


では 何が脳に 体内の栄養・エネルギー状態を伝えているのでしょう?

それこそが 食欲のドライビングフォースになります


@糖質

そのひとつは 血液中の糖・グルコースの値です

これまでに説明してきたように

グルコースは食物中の炭水化物から分解・吸収され
インスリンの働きにより 細胞内に取り込まれて
ミトコンドリアでエネルギーに変換されます

また 脳はエネルギー源として糖を優先的に要求します

だから 血液中のグルコースが足りないと
体内のさまざまな細胞が働けないし 脳も働けなくなってしまう


ということで 血液中のグルコースが低下して 
それを脳が察知すると
危険な状態を克服するために 脳は食欲を起こしてモノを食べさせる


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脳の内部にある視床下部というところに

血液中のグルコース濃度が
低いと活性化され 高いと抑制される部位があり
グルコース感受性ニューロン
ここが活性化されると 食欲が起こります

この部位が 食欲を促進させる摂食中枢です


その傍には
逆にグルコース濃度が高いと活性化される部位があり
グルコース受容性ニューロン
ここが活性化されると 食欲が低下します

この部位が 食欲を抑制する満腹中枢です


このように 

視床下部には血液中のグルコース濃度を感知して
それにより食欲を制御する部位があり

この反応は 時間単位の短いタイムスケールの変化で起こります



@脂質

一方 体内の栄養・エネルギー状態を脳に伝えるのは
糖だけではありません

糖と並ぶ代表的な栄養素である脂質
体内にその貯蓄が足りなくなってくると 脳に情報を伝えます

ただ 糖と違って 脂質が足りなくなっても
すぐに生命維持に関わる切羽詰まった緊急事態にはならないので
日単位の長いタイムスケールでの変化を伝えます


そして 糖質ではグルコースがダイレクトに情報を伝えるのと異なり

体内の脂質の状態は 代表的な脂質である脂肪酸も伝えますが
脂肪細胞が産生するレプチンが主に伝えるのです

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ここが食欲のドライビングフォースとしての 糖質と脂質の大きな差異です

レプチンが脳にどのようにして情報を伝えるか
そしてレプチンと食欲との関連は 稿を改めて詳しく説明します


ちなみに脂肪酸
血糖が低い空腹の状態では インスリンがないので
脂肪組織から血中に出て遊離脂肪酸となり 血中濃度が高くなります

そして 血中の遊離脂肪酸濃度が高いと
視床下部の摂食中枢を活性化し 満腹中枢を抑制し 
食欲を亢進させます

つまり グルコースとは正反対の影響を及ぼすのです

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体にとっては 血中の脂肪酸濃度が高い状態は
脂肪組織でのエネルギー備蓄が減っていることを意味するので
食欲を亢進させて 食べてエネルギー備蓄を回復させたい

という合目的的な現象でしょうが なんだか面白いです



@その他の原動力

さて 脳で起こる食欲に影響を及ぼすのは
体内の栄養・エネルギー状態だけではありません

胃の膨らみ具合などの 消化管からの情報
迷走神経を介して脳に伝えられ 食欲に影響しますし

消化管が産生する消化管ホルモン
エストロゲン グルココルチコイドなどのホルモンも
脳に情報を伝えて 食欲に影響します


一方 食物を見たり 臭いを嗅いだり 味を感じたり
そうした視覚 嗅覚 味覚などの感覚情報

食べものに関する記憶 情動などの情報も

大脳皮質や辺縁系など脳の他の部位から視床下部に伝わり
食欲に影響を及ぼします


1日の24時間の変化を感じる概日リズムの情報
体温の状態なども
同じ視床下部内から伝わり 食欲に関わります


そして ヒト特有の 食べることへの快感・満足感
食欲や摂食行動に大きく影響を及ぼすのです

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このように 

基本となる原動力は 体内の栄養・エネルギー状態ですが
それ以外にも さまざまな情報が影響を及ぼして
食欲は形成されるのです

お腹が減った 食べたい というプリミティブな衝動も
実はなかなか複雑にできているのですよ(笑)

 

 

2017.09.05更新

当院に 肥満 糖尿病 脂質異常症などで相談に来られる患者さんが
共通して悩まれていること

それは 食欲をコントロールできない こと

気をつけていても ついつい食べてしまう

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どうしてヒトには 食欲が生じて
ときとして それをコントロールできないのでしょう?

その謎に迫るため 食欲に関する解説をしていきたいと思います



まず 根本的な疑問ですが
 
どうして 食べたくなるのでしょう?

それは ヒトが動物だからです!


我が家のネコさまは 朝になると 必ず食事を要求されます

動物は 体内のエネルギーレベルが低下すると
脳がそれを察知して お腹が減って 食欲が起こります

だから めしを早く準備するニャ~! と 鳴いてリクエストされる

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ヒトも同じです

ヒトも動物だから
エネルギーが足りなくなると 脳がそれを察知してお腹が減ってくる

これはまさに 本能です!

では 脳はどうやってエネルギーレベルの低下を感じて
それが どのようにして食欲につながっていくか

そのメカニズムが 詳細にわかってきました

 
一方 ヒトは動物とは違う面も持っていて
食欲にも そうした”ヒトらしさ” があらわれます

それが 食に快楽を求める性質 です


動物は
あくまで生命活動を維持するために 食欲を感じてモノを食べますが

ヒトはそれ以外に 快楽を得るためにも食欲を感じるのです


そして 快楽を得るための食欲には かなり煩わしい側面があります

本能を越えた食欲なので
体内のエネルギーレベルと関係なく 必要以上に食べてしまったり
意志の力を越えて 依存性が生じてしまったりする

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動物では こんなことはあり得ません

エネルギー不足を補うに必要な量の食物が食べられれば
それ以上 食べることはありません

でも ヒトは違います

快楽を得るために 食べ過ぎて
そして太って 糖尿病や生活習慣病になっていく

全く ヒトは なんて厄介な生き物なのでしょう?(笑)



動物に共通する本能である 生命活動を維持するための食欲が起きる機序
恒常性調節系・メタボリックハンガー調節系 と呼ばれます

それに対して ヒトに特有な 快楽を得るために起こる食欲の機序
報酬系(快楽性)調節系・ヘドニック調節系 と呼ばれます


ヒトの食欲は この

*恒常性調節系 Homeostatic functions と

*報酬系(快楽性)調節系 Reward(hedonic) functions の

2本立てで調節されています


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そして 脳内で調節が起こる場所や 起こる機序は
恒常性調節系と報酬系(快楽性)調節系では 異なります

また 恒常性調節系と報酬系(快楽性)調節系は
互いに密接に関連しています

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近年の脳科学研究の進歩により
こうした食欲の調節機構が かなり明らかになってきました

これから 説明していきます



2015.07.27更新

しばらく食欲の話題を続けましたが 最後にちょっと怖いお話を?

スーパーでついつい大量に食材を買い込んできてしまった と嘆き
100円ショップでついつい必要のないものまで買ってきてしまった と嘆く

この食材の買い過ぎと日常雑貨の買い過ぎ
もしかしたら原因は同じかもしれません

そんなこと 想像できますか?

書き手はお使いで食料品店に行ったとき
頼まれたもの以外にもあれこれ買ってきてしまうことがあります

1

食卓に並べられた書き手が買ってきた食材を見て
お使いを言いつけた方はこう言われます

あなた お腹が減っているでしょ?

空腹という状況が人間の行動に与える影響は 実はすごいものだ

という研究成果が アメリカのある医学雑誌に掲載されたそうです

書き手がお腹を減らしてお使いに行って
余計な食材を買ってきてしまったように
ヒトは空腹のときには 実際に必要以上の食べ物を欲してしまう

2

まあ こうした行動は充分に理解できますね

でも 研究チームはもっと興味深い事実を発見しました

空腹のヒトと満腹なヒトを対象に
ランダムにアルファベットが並んだパネルを見させて
そのアルファベットの組み合わせが正しいスペルの言葉か
即座に判断させるテストを行ったところ

空腹のヒトは満腹なヒトと比べて 食べ物に関する言葉をより正確に認識しました

さらに 食べ物に関する単語のみならず
want gain obtainといった獲得に関する言葉もより正確に認識しました

空腹は 「食欲」を越えた「獲得」という より広義な概念の認識も高めたのです

さらに興味深いことに 空腹なヒトは満腹なヒトに比べて
事務用品のクリップやスマホにつけるアクセサリーなど
食べ物以外のものもより強く欲しがったのです

空腹なヒトは満腹なヒトにデパートに行かせ
食料品以外の品物を購入してもらったところ
空腹なヒトの購入額は満腹なヒトのそれをはるかに上回っていたそうです

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そして
空腹なときに色々なものを購入したヒトに
満腹なときに再度買い物に行ってもらったところ
空腹時に購入した品物には全く興味を示さなかったそうで、、、


いやー 空腹 恐るべし

お腹が減っていると 食べ物に限らず 見境なく色々なものが欲しくなり
しかもそれらは その人にとって本当に好きなもの 必要としているものではない ということ

なるほどねえ

だったら
お買い物は ご飯を食べてから行った方が良いし
お腹が減った状態で 合コンには行かない方が良いということ?

うん? 後者はちょっと違う?(笑)

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さて 明朝は ちょっとしたサプライズがあるかも?

 

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