左利き肝臓専門医ブログ

2018.01.31更新

自律神経交感神経副交感神経 のペアから成り立っていて

全身の緒器官(内臓など)は
交感神経 副交感神経の二重支配を受けています

jrs20


交感神経と副交感神経は 各器官に正反対の作用を及ぼします


jrs22

器官が置かれた状況により どちらがメインに働くか規定され
バランスの取れたスイッチの切り替えにより 生命活動が維持されています


たとえば 心臓の動きは 交感神経が活性化し 副交感神経が抑制します


jrs23


一方 消化管の働きは 交感神経が抑制し 副交感神経が活性化します

jrs24



交感神経 副交感神経は
どんなときにもそれぞれ活動していて 完全に休むことはありません

器官の状況に応じて どちらかの働きがメインになるように
相互のバランスが傾いているだけです


jrs25

そして 状況に応じて
自動的にどちらかにスイッチされます

jrs26

互いに協調しながら 拮抗的に働いている というイメージでしょうか


そして 何らかの原因により この微妙にして絶妙なバランスが崩れると
自律神経失調症になってしまいます

jrs27



交感神経と副交感神経は 活動するシチュエーションが異なります


交感神経

心身が活動しているとき
戦ったり逃げたりしないといけない緊張時
興奮・怒り・不安などの情動があるとき
に活動します

jrs28


だから 昼間に活動が亢進し 夜になると活動は低下します


jrs28a


緊急事態では 身体活動を最大限に向上させないといけませんから

交感神経が働いて
心臓の収縮力や拍動数を増し 全身に血液がいきわたるようにし
肺は気管支を拡張させて 酸素をたくさん摂りこめるようにし
血糖値を上げて エネルギーを全身に配給します



jrs29


交感神経には 精神活動を活発化したり 免疫能を高める作用もあります


また 交感神経が働くと
副腎髄質からアドレナリンなどのカテコールアミンが分泌されます

カテコールアミンも ホルモンとして全身の器官に作用して
心臓の収縮力を上げたり 血糖値を上げたりして
交感神経の働きとあいまって 全身を戦闘モードにします


jrs30


ストレスがかかったとき
は カテコールアミンの分泌が高まります


jrs31



一方 副交感神経

リラックスして休養し 来るべき心身の活動時に備えるときに活動します

だから 昼間よりも夜 寝ている間に活動が亢進します


jrs32


心臓の拍動数や収縮は下がりますが

消化管の運動 栄養素の吸収 消化酵素の分泌が高まり
肝臓での栄養素の代謝活動も高まり
涙や唾液など 全身の分泌器官からの分泌も高まります

消化器系や肝臓の活動亢進により
充分に栄養を吸収・代謝・備蓄して 体内にエネルギーを蓄えるのです

寝る前に食べると太るのは
睡眠中に副交感神経が活動して栄養素の吸収 代謝が高まるからです


jrs33a


体が活動しないといけない状況では
消化管運動などにエネルギーをとらえるのは非効率的ですから
交感神経は消化管の働きを抑制します


ちなみに 排尿・排便
副交感神経の働きが優位な リラックスしたときに起こります

緊張が過ぎて交感神経が優位な状態では 排便が上手くいきません

普段は便秘気味だけれど 週末にゆっくりすると排便が多くなるのは
こうした交感神経・副交感神経のバランス変化によります


jrs34



このように ヒトの体のさまざまな機能は
交感神経 副交感神経のバランスのとれた働きによって
無意識のうちに調整されているのです


jrs35


2018.01.30更新

心臓を動かす 呼吸をする 食べたものを消化して吸収する

いずれも 生きていくために欠かすことが出来ない大切な働きですが


おい 心臓 ちゃんと拍動してくれよ とか
小腸さん 栄養分の吸収 お願いしますよ とか

ヒトは そんな具合に意識して心臓や腸を働かせているわけではありません

心臓や肺や消化管が
意識していないのにきちんと働いてくれているのは

自律神経のおかげです


今日から 自律神経 のお話をします


なぜ 自律神経の話をすることにしたかというと

当院を受診される患者さんで 自律神経失調症が疑われる方が少なくない

でも
自律神経失調症については 医学部の授業ではあまり教わらないのですよ

そうした事情により
自律神経失調症のことを勉強し直したのですが


例によって 
病気を理解するには まず”病気でない状態”を理解してから 
ということで

最初に 自律神経の解説をしようと思います


<自律神経とは?>

ヒトの体の神経は 
中枢神経 末梢神経 に分かれます


中枢神経は 脳と脊髄 で

末梢神経は 脳と脊髄から出て 
      脳神経 脊髄神経として 全身の臓器に張り巡らされています

jrs00


末梢神経

自分の意思でコントロールできる体性神経(動物神経系)
コントロールできない自律神経系 に分かれます

体性神経は
脳からの手足を動かすといった命令を 筋肉などの運動器に伝える運動神経
痛みなどのさまざまな知覚を脳に伝える知覚神経があります

そして 
自らの意思ではその働きをコントロールできない自律神経系
今日からしばらくの間 主役となります


jrs01



自律神経は 

全身の各臓器・器官に分布していて
各器官の状況(内臓の壁の伸展の程度 内容物の化学的性質など)が
自律神経求心路を介して中枢に伝えられます

jrs02


心臓が拡張した・収縮したとか
胃や腸に酸性・アルカリ性のものがありますとか

そういった内容が伝わるのです


そして それらの情報を得て
意思とは関係なしに自動的に中枢が反応して
自律神経遠心路を介して情報を伝え 器官の働きが調節されます


<自律神経と視床下部>

自律神経の働きを主に規定している中枢は 視床下部です

視床下部からの指令で 自律神経は活動します


jrs03



視床下部は
生体内の環境を安定した状態に保つメカニズム
ホメオスタシス・恒常性の維持に最も重要な役割を果たす部位です

体内を流れている血液中の物質の濃度などの 体の内部からの情報
外部からの刺激を感知した脊髄 脳幹からの情報
さらに 視床・大脳辺縁系・大脳皮質からも情報を受け取り

それらの情報を統合して 脳の広範な領域 脊髄などに情報を送ります

情報を送る相手の中には 自律神経遠心路も含まれ
状況に応じて自動的に反応して 自律神経を動かすのです


視床下部の支配下にある自律神経は
ホメオスタシス・恒常性の維持に貢献するとともに

循環 呼吸 消化 代謝 体温調節 食欲の調節などの
生命維持に重要な役割をはたすように 器官の働きを調節します

jrs04
jrs06



また 視床下部は
種々のホルモン分泌にも関与するので

jrs00b

ストレスやショックによりホルモン分泌に異常が生じると
自律神経の働きが乱れます

jrs07


更年期の女性に自律神経失調症が多いのは そうした事情が関与します


jrs08


さらに 情動などの精神的な刺激
辺縁系から視床下部を介して 自律神経の作用に影響を及ぼし
各器官の働きが変化します


jrs09


このように 私達の意識レベルで認識されることはないけれど
知らぬ間に生命維持に大切な働きをしているのが 自律神経なのです


jrs10



entryの検索

カテゴリ

高橋医院 メールでのお問い合わせはこちら 高橋医院 メールでのお問い合わせはこちら