左利き肝臓専門医ブログ

2018.07.13更新

今年のカンヌ映画祭で
是枝裕和監督の「万引き家族」が 最高賞のパルムドールを受賞されました

mbk01

いいなあ ケイト・ブランシェットから賞をもらえて!
(書き手は彼女のファンです:笑)


ところが 是枝さんが政府からの祝意を辞退されたことで
インターネット社会が非難轟轟で賑わったようです

いわゆる “炎上”という おどろおどろしい現象ですね(笑)

mbk02


非難された方々の主張は

国から助成金をもらって制作した映画なのに
犯罪(万引き)といった 日本の恥部を描くような内容でけしからん

そのうえ 政府からの祝福を拒否するなんて 何様のつもりだ?

といった趣旨のようです

mbk02a


書き手は 幸か不幸か そんなことは微塵にも感じなかったので
一連の報道やコラムを見聞きして
ふーん 世の中には 色々なことを考える方がおられるのだな
と 半ば感心していました


是枝さんは ご自身のブログで

「大きな物語」に回収されていく状況の中で
映画監督ができるのは その「大きな物語」(右であれ左であれ)に対峙し
その物語を相対化する多様な「小さな物語」を発信し続けることであり
それが結果的にその国の文化を豊かにするのだ

映画がかつて「国益」や「国策」と一体化し
大きな不幸を招いた過去の反省に立つならば
大げさなようですが このような「平時」においても
公権力(それが保守でもリベラルでも)とは潔く距離を保つというのが
正しい振る舞いなのではないかと考えています

最後に一言だけ
今回の「万引き家族」は文化庁の助成金を頂いております
ありがとうございます 助かりました

と書かれています

mbk03


書き手がなるほどと思った部分だけを抜粋しましたが
芸術家らしい 真っ当な意見のように感じます

最初の部分の 映画監督としての意気込みは 格好良いとも思いました


で こうした“炎上”に関する
朝日新聞の記者さんの是枝さんへのインタビュー記事が面白かった

是枝さんは 炎上での論点について こんな風に語られます


国からの助成金をもらっているのに云々 については
 
補助金をもらって政府を批判するのは真っ当な態度なんだ
という 欧州的な価値観を日本にも定着させたい

いま 僕みたいなことをしたら たたかれることは分かっています

でも 振る舞いとして続けていかないと
公金を入れると公権力に従わねばならない ということになったら
文化は死にますよ


再度 格好良いですね!(笑)

mbk04


記者さんは是枝さんに こう問いかけます

SNSが浸透した現代社会では
意見を同じくする人たちにしか響かない言葉ばかりが
勢いよく飛び交っている
意見を異にする人たちに伝えるには どうすればよいのだろう?


mbk05


この問いに対し 是枝さんはこう答えます

僕は意図的に長い文章を書いています

短い言葉で『クソ』とか発信しても そこからは何も生まれない
文章を長くすれば もう少し考えて書くんじゃないか
字数って大事なんですよ

この答えは 意外で面白い!

書き手はツイッターが苦手というか あまり興味がないので
是枝さんのこの発言に 思わず膝を打ちましたよ!(笑)

mbk06


書き手は不勉強で知りませんでしたが
是枝さんは以前から
現代のメディアが陥りがちな「分かりやすさ至上主義」に
警鐘を鳴らされていたそうです


だって 世の中って分かりやすくないよね

分かりやすく語ることが重要ではない
むしろ 一見分かりやすいことが実は分かりにくいんだ
ということを伝えていかねばならない

僕はそう思っています

mbk07


ねっ やっぱり面白いし 格好良いでしょう?

是枝さんが語られることを聞いていて
書き手は なんとなく気分爽快になりましたよ!(笑)



ちなみにフランスでは
大統領が必ずパルムドールの受賞者をエリゼ宮に招くそうで

その祝いの宴では大統領が 単に型通りの賛辞だけでなく
受賞作品が訴えていることへの理解や共感について
自身の言葉でスピーチをするのが通例だとか

あの粗野で教養がないと散々揶揄されたサルコジですら
在任中にはパルムドール受賞者をエリゼ宮で
そのように歓待したそうです

mbk08

フランスでは 文化教養は大統領に当然求められる素養だそうで

あ これは見聞きしたフランスにおける事実を淡々と述べているだけで
どこかの国の指導者の文化的素養を
揶揄しているわけでは 決してありませんから

読み手の皆さんは 勘違いされないでくださいね!

炎上されたら 困りますから?(笑)


mbk09


さて 万引き家族 見てみようかな?
でも映画館は混んでいるだろうから DVDになるまで待つかな?(苦笑)

 

最近のブログ記事

entryの検索

カテゴリ

高橋医院 メールでのお問い合わせはこちら 高橋医院 メールでのお問い合わせはこちら