左利き肝臓専門医ブログ

2018.01.12更新

書き手は自分では意識しておらず
糖尿病専門医さんに指摘され 初めて気がついたのですが

絵画や美術品などを見るとき
「これは良いね」とか「これは美しい」と感嘆するのは

青色の場合が 圧倒的に多いそうで

うーん 確かにそう言われれば 青は好きな色かもしれません

onb01


で そんな “ブルーフェチ” (笑)の書き手の心をつかんだのが
セーヴル展で展示されていた これらの作品でして

onb02
onb03


今回の企画展を観て 初めて知ったのですが

セーヴルの代名詞とも言える色は 深く美しい青色

onb04

なかでも

「王者の青」(bleu de roi)
と呼ばれる 深みのある宝石のような青色は
まさにセーヴルを代表する特徴的な色で

onb05


酸化コバルトを顔料として 熟練した職人たちの手により作られました

onb06


うーん ブルーフェチの心が疼きます(笑)


セーヴルで磁器が焼かれ始めた初期には
まだカオリンが発見されず 硬質磁器を作ることはできませんでしたが

逆に軟質磁器では 硬質磁器より鮮やかな発色が出来たので
前回ご紹介した ポンパドール・ピンク をはじめとする
さまざまな美しい色をした磁器を作れたそうで

王者の青も まさにその時期に開発されたそうです


さらに 王立製陶所の特権として 24金を用いた装飾が許されたので

深いブルーの周りを 燦然と輝く優雅な模様で飾ることができ
ため息が出るような美しい作品が生まれました

onb07

ホント きれいですよね、、、

onb07a



セーヴルには 3種類のブルーがあります

@ファットブルー

onb09

深い瑠璃のブルー
まさに「王者の青」と称される 他の追随を許すことの無い濃紺色で

コバルト焼成を3回繰り返すことで
深みのある均一なコバルト地を作り出します


@クラウデッド・ブルー

onb10

夜空に雲を表現したような ぼかし技を用いたコバルトブルー

セーヴルで最も古いブルーの技法だそうで

コバルトを彩色・焼成したあとに さらにコバルトの絵の具で彩色し
こすり職人・たたき職人が その絵の具を 焼成前にこすり取ることで
深遠なぼかしが表現できるそうです


@アガサブルー

onb11

明るく華やかな水色

水色というには安直すぎ
ターコイズというには軽すぎる独特の色合いで
もっとも繊細な技術が必要とされるため 非常に高価だそうです


斯界では クラウデッド・ブルーの人気が高いそうですが

書き手はなんといっても 王者の青 が好みです!

見ていて飽きません

onb12


もちろん 金の装飾が施されたものもきれいですが

onb13

シンプルな濃紺も 甲乙つけがたいくらい美しいと思います

onb14


それにしても
セーヴル陶磁器展で こんな新たな発見に出会えるなんて びっくりです!

世の中 まだまだ勉強しないといけないことは沢山あります(笑)

onb15


うーん 青の世界は深いですね!


2018.01.08更新

サントリー美術館で開かれていた

セーヴル 創造の300年展 を見てきました

srp01


フランスを そしてヨーロッパを代表する磁器である セーヴル

ヨーロッパの磁器と言えば マイセンらいしか知りませんでしたから
セーヴルの予備知識は全くなし

興味本位で ちょっと どんなものか覗いてみましょう
という感じでしたが(笑)

でも これが 予想していた以上に 面白くて 良かったのですよ!


なんといっても 最初の展示品がコレですから!

srp02


マリー・アントワネットのバストを模したと言われる 乳房のボウル

実際にミルクを飲むのに使われたそうですが

ドキッとするようなフォルムだけでなく
セーヴル初期の軟磁器時代の特徴の
美しい白色と上品な紫色のコントラストが  見る者の心をつかみます


教科書的にセーヴルの歴史を紐解くと

17世紀 シルクロードから運ばれてきた  中国の陶磁器の美しさに
心を奪われたヨーロッパの人たちは

srp02a

自分たちもあのような磁器が作れないかと  試行錯誤を繰り返し

やがてドイツのマイセンで ヨーロッパで初めて白磁の焼成に成功し
ヨーロッパにおける陶磁器作製の歴史が始まります


srp02b


フランスは マイセンに後れをとっていましたが
やがてマイセンの秘法が 外部に漏れるようになり
18世紀中頃から フランスでも陶磁器の製陶が始まります

そこで ベルサイユのほど近いセーヴルに王立製陶所を作り
一流の画家彫刻家絵付師品質管理担当者などを雇用して
セーヴルの名を世界にとどろかせたのが

誰あろう
ルイ15 世の寵妾 あの ポンパドール夫人 なのですよ!

srp03


いやー 知りませんでした!

ポンパドール夫人は有名なので ご存知の方も多いと思いますが

平民階級の出身ながら
際立った美貌に加え その深い知性と教養により ルイ15世に見染められ
24 歳の若さで 公爵夫人にまでのし上がり
時の政治・経済・文化に 大きな影響を与えた女性です

書き手は昔 ポンパドール夫人に興味を持って
彼女に関する本を 何冊か読んだことがありますが


自ら文化サロンを主宰して 多くの文化人たちを援助して
文化の興隆に大きく貢献したのは スゴイと思い

そのサロンは どんな雰囲気だったのかなと
思いを巡らしたりしたものです(笑)

srp05


で 彼女が育てた文化こそが ロココ文化

srp06

ブルボン王朝末期の 果物が熟しきる前の 爛熟の極みのような文化

富と権力の象徴で いかにも貴族趣味
豪華で 優雅で 官能的で 女性的で そして 退廃的

srp07

まさに マリー・アントワネットが暮らした時代です

srp08


書き手は この手は 決して嫌いではないのですが(苦笑)

セーヴルの陶磁器も ロココの粋 とも言える特徴を有していて

ブルボン王朝末期の
鼻持ちならない贅沢なベルサイユ宮廷文化を
普段使いの食器や装飾品として 優美に華やかに彩っていたわけです

srp09
srp09a


曲線的な形をした壷や皿や
その名も「ポンパドール・ピンク」を地色にした
カップやポンポニエールが その典型例ですが

srp10
srp11

このピンク

ポンパドール夫人のお気に入りだったようですが
あまりに高価で 色の調合法も複雑だったので やがて廃れたそうです


そうなのか

ポンパドール夫人のサロンや 彼女が興したロココ文化には
書き手も 大いに興味も馴染みもありましたが

セーヴルの陶磁器がそこに絡んでくるとは 知りませんでした


でも それ以上に 書き手の興味をひくものがあって、、、



entryの検索

月別ブログ記事一覧

カテゴリ

高橋医院 メールでのお問い合わせはこちら 高橋医院 メールでのお問い合わせはこちら