左利き肝臓専門医ブログ

2017.10.16更新

ソフィア・コッポラ演出の ラ・トラヴィアータ 椿姫

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椿姫そのものを見るのも久し振りでしたが 良かったです!!


あ 映画鑑賞にお約束のこちらも 忘れずに!

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これは ローマ歌劇場では 楽しむことはできませんよ!(笑)

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まあ ヴェルデイさまのストーリーも音楽も鉄板なので
敢えて新たなアレンジのしようがありませんが

際立っていたのは 舞台装置の美しさ!


第1幕

ヒロイン・ヴィオレッタと相手役のアルフレードが知りあうサロンでは
舞台中央から上手に設置された 大きならせん階段が印象的でしたし

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第2幕の前半

パリの喧騒を離れ
ヴィオレッタとアルフレードが愛の日々を暮らす別荘の場面では

開放的な全面ガラス張りの空間が広がり
後景となる窓の外の田園風景が とても美しい

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一方 第2幕の後半

アルフレードの父親から息子との離縁を要求され
苦悩のうちにそれを受け入れたが故に
偽りの拒絶の態度をアルフレードに示すヴィオレッタに

真相を知らぬアルフレードが
札束を投げつけるという 酷い仕打ちをする 舞踏会のシーンは

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黒でまとめられた シンプルかつ洗練された空間に
3基のゴールドのシャンデリアが燦然と輝き
荘厳な雰囲気すら感じさせました

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この空間に
ヴィオレッタが鮮やかな深紅のドレスを纏って登場するシーンは
思わず息を呑みましたよ!

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そして 第3幕

ヴィオレッタが 真相を知って戻ってきたアルフレードの愛を得ながら
結核で短い生涯を閉じるエンデイングが繰り広げられる
ヴィオレッタの寝室

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深い黒と青の世界 中央に広がる窓の外の青い薄明り

まさに シンプル で エレガント です

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さすがは ヴァレンチノ
息を呑むような美しい世界を作り上げられて お見事でした

最近つくづく思いますが

シンプルなエレガントさこそは 美しさの極み ではないでしょうか?

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さて ソフィアの演出は
それほど斬新でユニークなものではありませんでしたが

それこそ シンプルで洗練された雰囲気は 心地よく感じました


そもそも ヴェルデイの充分に完成された世界ですから
演出家が独自の新たな解釈を挟み込む余地は あまりないのかもしれません


ソフィア自身は インタビューで オペラ初演出について

映画は パーツごとに細かく作り上げて それを合成していく手法なのに対し
オペラは 舞台の上に一気に世界を作り上げる手法なので
その違いが面白かった

と 語っていたようです

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なるほどね 言われてみれば 当たり前だけど

映画監督と舞台演出家
そういう根本的な手法の違いがあるのですね

でも その違いは かなり大きなものですよね

彼女自身は どちらが面白いと思ったのかな?



ということで 個人的には とても面白くて
ヴェルデイ コッポラ ヴァレンチノのコラボの世界に
しっかりと惹き込まれて埋没した2時間弱でした


観終わったあとに
なぜか ルキノ・ヴィスコンテイの映画を見たくなりました

イタリア芸術の まさに総合力を見せつけられた! 

というところでしょうか?

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さて 2018年9月 ローマ歌劇場がこの演目で日本に来るようですが

うーん チケットは高いだろうけれど
ナマで見聞きしてみたいから 行っちゃうかも(笑)



そうそう 最後に いつも椿姫を観て思うのですが 

このストーリーで何気に興味深いのは
ヴィオレッタとアルフレードの仲を引き裂く お父さんの立場で

もちろん あくまでヴィオレッタとアルフレードの悲恋物語なのですが

お父さんの心境を 更に深く掘り下げるような演出はできないのかな?

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あるいは そこにフォーカスをあてた内容の 新・椿姫 とか
どなたか作られませんかね?


映画が終わったあと 
余韻に浸りながら 夜の日本橋を歩いて帰りましたが

日本橋のライトアップがきれいでした!

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2017.10.13更新

プリティ・ウーマンという ジュリア・ロバーツが主演した映画があります

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LAでストリート・ガールをしている彼女が
リチャード・ギア扮するやり手実業家と ラヴ・アフェアーを繰り広げますが

そのベタなストーリー展開が 意外に書き手は好みなのですよ(笑)


お話の終盤に 彼は自家用ジェットで
サンフランシスコのオペラハウスに彼女を連れていき あるオペラを見せます

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演目はイタリアオペラの巨匠 ジョゼッペ・ヴェルデイの

ラ・トラヴィアータ 椿姫

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初めてこの映画を見たときに
ちょっと小賢しいけれど でも 上手いじゃない? 
と思いましたよ(笑)


ストリート・ガールが きれいに着飾って 生まれて初めて見たオペラ

高級娼婦ヴィオレッタの純愛・悲恋物語に 感動して涙して
自分の生き方や 彼との交際について 考えるきっかけを持つ

良いお話じゃないの?(笑)



愛  なんて

真正面から考えたり 取り組んだりするのは
ちょっと面倒くさいし 気恥ずかしいし
第一 もう そんな歳ではないでしょう?

それでなくても 世の中を斜めに見るのが大好きな書き手ですから
純愛物語のラ・トラヴィアータなんて 興味ありませんよ

大体 ラ・トラヴィアータのストーリーでも

最初の頃 ヴィオレッタは
アルフレードの求愛を受けても

愛なんて面倒くさいと 笑いながら拒絶しているではありませんか?

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でも 世の中 そんなに捨てたものでもないのですよ?(笑)

ヴィオレッタは 
それまでの自ら生き方に疑問を感じるようになり

純愛に目覚め アルフレードの愛を受入れます

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まあ そうでなくては ストーリーは展開していかないのですが(笑)

だから天邪鬼オヤジも
たまには 心を清らかにすることも大切かなと
柄にもなく思うようにもなるのですよ(苦笑)


ましてや
伝統あるローマ歌劇場で 2015年シーズンに上演されたこのオペラ

演出したのは 
オペラ初演出の ソフィア・コッポラ

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ロスト・イン・トランスレーション

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マリー・アントワネット

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書き手がお好みの ちょっと気になる映画を監督した才女が
ラ・トラヴィアータを演出したら
どんな世界になるのでしょう?

そりゃ 興味ありますよね!

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しかも コスチュームを含めた舞台の総合デザインは
イタリアを代表するデザイナーの大御所

ヴァレンチノ

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どんな世界が造りだされるのか 期待が更に膨らみます!


ということで 3連休を利用して
ちょっとローマまで コッポラの椿姫を観に行きましたよ!

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ではなくて


2016年にローマ歌劇場で上演された
ラ・トラヴィアータの映画版

を 日本橋の映画館に観に行きました(笑)



2週間 1日2回の限定上映

オンライン予約が開始されると同時に 座席を確保しましたよ

いつもバレエ映画を見る映画館ですが
バレエ映画は比較的観客の数が少なくて空いているのに
今回は ほぼ満席!

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椿姫だから? コッポラ演出だから?

多分 その両方の影響なのでしょう


話が長くなるので 次回に続けます



2017.09.25更新

バイエルンは ドイツ南部にある ミュンヘンを首都とする州です

フライ・シュタットというニックネームが示すように
お堅いイメージがあるドイツのなかでは
自由で開放的な文化が栄えています

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観光名所として有名なノイシュバンシュタイン城を建て
ワーグナーの世界に心酔しすぎて身を滅ぼした
狂王とも呼ばれたルートビィヒ2世が治めた地方でもあります

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そんな文化の誉れ高いバイエルンの国立歌劇場が
この秋 アジアツアーを行い 日本にもやってきました

持ってきたオペラの演目は 魔笛 と タンホイザー

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実は ホントは行く予定はなかったのですよ

だって 日本で開催される海外有名歌劇場のオペラのお値段は
バレエや音楽会に比べて とてもエクスペンシブ!!

毎回 どうしてこんなに高いのかな? と 不思議に思うほどです(苦笑)


でも ちょっとした幸運が舞い降りてきて
9/23・魔笛の日本初演日のチケットを入手することが出来たので
ホントに久し振りに 日本で海外歌劇場のオペラを見てきました

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バイエルン国立歌劇場の マジック・フルート

実は約四半世紀ほど前にハネムーンで訪れたミュンヘンで
現地の知人の招待で観に行って以来なので
なんだかとても懐かしく 楽しみにしていきました

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久し振りの上野の街には こんな旗がはためいていました

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魔笛 

モーツアルトの最大のヒットオペラですが
なんといっても ちょっと意味不明なワンダーランド的な
まるでおとぎ話の世界のようなお話で

それこそ 今回一緒に持ってきたワーグナーのタンホイザーのように
確かに感動はするけれど 重たくてくたびれる世界とは好対照です

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ちなみにタンホイザーにも結構魅かれたのですが
いやいや ワグネリアンになるには まだまだ修行が足りません?

日本人のワーグナー好き ワグネリアン振りについては
また別の機会に蘊蓄しようと思います(笑)


でも 考えてみたら オペラって
楽しくて夢のある世界が描かれることが 少ない気がします

結構 悲劇が多いですよね

高いお金を払って 気分が落ち込むような世界を観に行くより
コスパが良くてハッピーな気分になれるバレエを観に行く方が良いや
と いつも思っているのですが(笑)


その点 魔笛は良いです!


で 実際の舞台ですが とても華やかな演出で素敵でした!

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ただ 魔笛のストーリーって ホントに妙で

第1幕では
主人公のタミーノが 夜の女王に
悪の帝王ザラストロから娘のパミーナを助けるように命を受けるわけですが

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第2幕になると
悪いのは夜の女王で ザラストロは実は良い統治者であることがわかり

そのザラストロの命令で タミーノとお付きのパパゲーノは
沈黙の修行 火や水のなかをくぐる鍛錬をして
遂にパミーナの愛を得てハッピーエンドになりますが

なんだか その修行や鍛錬のあたりが どうもうさんくさく感じて、、、


大体 どうして沈黙がそんなに重要なの?

パパゲーノと同じようにおしゃべりな書き手は
ついつい そう思ってしまいます(笑)

よく言われるように
モーツアルトもメンバーだったというフリーメイソンの影響なの?と

いつものように 書き手は物事を真っ直ぐに見られないのですよ(苦笑)

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まあ 舞台は美しいのですが


あと ちょっと 夜の女王の迫力が足りなかったかな?

個人的には 魔笛は
タミーノやパパゲーノでなく 夜の女王が主人公だと思っていて(笑)

夜の女王が 1幕 2幕で歌う2回のアリアを聴きにいくもの

という認識でいるのですよ

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特に2幕で パミーナにザラストロを殺すように強く迫るシーンは
なんとなくマゾ的な気分でアリアに聴き惚れる

これが正しい魔笛の鑑賞の仕方だと 勘違いしているので(笑)

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演出的にも 歌唱力的にも もうちょっと迫力満点だと良かったです


ということで
久しぶりのオペラの世界 存分に楽しむことができました

チケット入手にご協力いただいた方 有難うございました!


幕間のロビーでは あまり着飾った方はおられなかったのが意外でした

それだけ 海外からのオペラ公演が日常的なものになったのでしょうか?

それにしては まだチケットの値段が高すぎるです
どうしてバレエとこんなに違うのよ?

と 最後までセコク感じる書き手なのでした(苦笑)


ところで マジック・フルート

その音色で動物たちを自在に操れるようですが

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我が家のウンコテロリストも その笛で矯正できないかなと
上野からの帰り道で 糖尿病専門医さんが呟いておられました(笑)



2017.09.08更新

非日常のブレイクファスト・ブッフェのあと

毎年 クリスマス・イルミネーションを楽しむこの通りを歩いて
お出かけの本当の目的地に向いました

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さすがに朝だと人通りが少なくて
都心の繁華街の 意外な素顔が見られて面白いです


で 目的地は 隣のビルのココ

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日曜日の朝8時から12時過ぎまで どうやって外で時間を過ごすか?

朝早くから開いているレストランで 非日常の朝ごはんをして
そのあと美術展にでも行こうかと考えたのですが

ちょうどインフォメーションメールで
興味がある映画が 朝9時半からやっていることがわかり

この映画館のそばのレストランを選んで 非日常の朝ごはんとなったわけです


で 見たかった映画は

スパイダーマン? ワンダーウーマン? 関ヶ原?

個人的には あとの2作品にも少し興味はあるのですが(笑)
お連れの方が不機嫌にならないように こちらの映画を選択しました

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英国ロイヤルバレエの

真夏の夜の夢 シンフォニック・ヴァリエーションズ マルグリットとアルマン

の3本立て

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去年のクリスマスには
ボリショイバレエのくるみ割り人形を シネマで見ましたが

最近はNYのメトロポリタンオペラも ロンドンのロイヤルオペラもバレエも
シネマで楽しむことができるのですね


上映期間が限られていますし(1週間 1日1回だけ)
当然のことながら 臨場感はいま一つですが

舞台裏の光景をのぞけたり レポーターの解説が聞けるのは面白い


真夏の夜の夢は 去年 ハンブルグバレエの公演を楽しみましたが

珍しく(苦笑) 書き手も糖尿病専門医さんともにご贔屓な作品ですから
選択に迷いはありませんでした


今回の舞台では 昨年プリンシパルに昇格された
日本人の高田茜さんが ヒロインのテイターニアを舞っておられました

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初めて拝見しましたが スタイルも遜色ないし 表情も豊かで
おー さすがプリンシパル! というオーラが出ていました

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解説の方も 気品とピュアさが踊りに出ていると 誉めておられました


でも この舞台の主役は
個人的には やっぱり トリックスターのパックです(笑)

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ここで 15分間の休憩

ロンドン コベントガーデンにあるロイヤルオペラハウス
こんな雰囲気のようですが

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映画館はこんな感じで 残念ながら華やかなムードは楽しめませんが

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でも 映画館ならではの これが楽しめます!(笑)

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ボリショイ・シネマのときも感じましたが
バレエをみながらポップコーンをつまむのも 妙な雰囲気です(笑


さて 第2幕は コンテンポラリーの シンフォニック・ヴァリエーションズ

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男女3人ずつのダンサーが 20分間舞台に出ずっぱりでずっと踊っているという
ダンサーにとっては苛酷な演目でしたが

妙に緊張感があって キレがあり躍動感がある踊りに引き込まれました



そして再度15分間の休憩をはさんで 最後の演目は マルグリットとアルマン

椿姫をモチーフにしたバレエです


いや~ これも引き込まれました!

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哀しくも情熱的な愛情の表現が 秀逸でした

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バックに流れる音楽は フランツ・リスト

どことなく哀しげで切ない調べが 雰囲気を盛り上げます


ヒロインを演じたのは
この舞台を最後に 英国ロイヤルバレエでの約20年にわたるプリンシパルを
引退されるという

ゼナイダ・ヤノウスキーさん

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ちょっと失礼な言い方かもしれませんが

まさに椿姫のヒロインを演じるのにふさわしい貫録を
体全体で表現されているように思いました


カーテンコールは 賞賛の嵐で凄かった

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突然の日曜日の停電のおかげで
思いがけず楽しい時間を過ごすことができてラッキーでした


シネマ・バレエ ちょっとしたマイブームになるかもしれません

来シーズンのロイヤルバレエ・イン・シネマでは
舞台を観に行けなかった アリス・イン・ワンダーランドもやるようだし
楽しみです!

その頃に また都合よく停電になるかな?(笑)



2017.04.03更新

夜8時過ぎ ひとりで遊びに出かけます
大人ですから 夜遊びしても おこられません?(笑)


向かった先は 有楽町の 名前を聞いたことがない映画館

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どうしてそんな時間から 映画を観に行ったかというと
上映開始時間が夜8:50だったから

前の回の上映に間に合わなかったのでは ありません

その映画は 毎日 夜8:50から1回だけの上映なのです


ちなみに 東京でその映画を上映しているのは
有楽町と渋谷の2か所だけで
渋谷の映画館の上映は 午前11:55と午後16:35の2回だけ

普通 映画のロードショーといえば
都内数か所の映画館で 1日4~5回は上映していますよね

こんなに上映館も1日の上映回数も少ない映画
いったい どんな映画なのでしょう?


それから 書き手がひとりで出かけ理由は
糖尿病専門医さんに そんな映画は興味がないとフラれたから

うーん ますます どんな映画なのでしょう?(苦笑)


それよりも いったい何人くらい観に来ているのでしょう
書き手は そちらの方が興味津々です(笑)


で お約束のビールとポップコーンを購入して場内に入り
観客の数を指折り数えると

ひとり ふたり、、、 指は全部折らなくてもすみました(笑)

しかも ほとんどが 書き手と同じ ひとり夜遊び組
男性が6~7割くらいかな
年齢層は比較的高く あまり若い人はいません


さて そんな人達が見ようとしているのは
いったいどんな映画かというと

テレンス・マリック監督の最新作 「聖杯たちの騎士」

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この映画監督の名前をご存知の方は 少ないでしょう

だって 40年を越えるキャリアーなのに
実際に監督した作品は 今日の映画が7本目

すごい寡作 誰も知らないはずです(笑)


ハーバードの哲学科を首席で卒業して
オックスフォードの大学院に留学したけれど 指導教授と喧嘩して中退して

アメリカに戻って
フリーのジャーナリストを経て映画業界に入ったという
異色の経歴の持ち主で

アカデミー賞などの世界各国の映画コンペに何度もノミネートされ
ベルリンやカンヌでは受賞もしましたが

一度も授賞式に出席したことがない

要するに 変わり者さんです(笑)



書き手は 前作のトゥー・ザ・ワンダー
マリックワールド初体験でしたが

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とにかく その映像の美しさに圧倒されました

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もちろん ストーリー展開や(とらえどころがない)
脚本も異色で(ささやくような独白セリフが多い)
面白かったのですが

やっぱり凄かったのは 映像美

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特に光の描き方 ブルーアワーの描写がすごい
びっくりしました


そんな マリック監督が

バッドマンのクリスチャン・ベイル
ブラックスワンのナタリー・ポートマンのキャストで
ラブストーリーを撮った

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というので ひとりで夜遊びに出かけたわけです

クリスチャン・ベイルもナタリー・ポートマンも
書き手の好みの俳優さんですから楽しみにしていました



で どうだったかというと

うーん あんまり面白くなかったです

ハリウッドで成功した脚本家のベイルが
それまでの享楽的とも言える自分の人生の過ごし方に疑問を感じ
自分探しの旅に出ようとする

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その過程で
ケイト・ブランシェット ナタリー・ポートマンをはじめとする
6人の女性たちと それぞれ共に時を過ごす

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その一方で 父親 弟との心理的葛藤が 繰り返し描写される


まあ 思い切り端的に言えば そういうお話ですが

女性との交わりは なんだか それぞれが中途半端なのですよ
特に ナタリー・ポートマンの描き方は薄っぺら過ぎです

そして 父親や弟との葛藤は ちょっと しつこい

表現が不適切かもしれませんが マスターベーションを見ているみたい

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映像も ときどきハッとする美しいシーンがありましたが
前作ほどの感動を覚えることはありませんでした


終始一貫して
主人公のささやくようなセリフで物語が語られていくスタイルは
前作のトウー・ザ・ワンダーと同じでしたが

ストーリーも 映像美も 音楽も
前作の方がはるかに優れていたように思いました

うーん、、、



この映画のことを知った ニューズウイークの記事では

「孤高の監督が陥った 深遠なるマンネリ」

といった表現を使い 揶揄するような評論がされていましたが
確かに そんな感じかもしれません


深遠なるマンネリか、、、

さすがにプロのライターは 適切な言葉を選ぶものです


あ でも
スラムダック・ミリオネアや恋のロンドン狂想曲にでていた
インド人女優のフリーダ・ピントは 相変わらず可愛かったです(笑)

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2017.01.30更新

我が家の新年恒例の行事になりつつある キエフ・バレエ

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毎年 イリーナ・ペレン様のお姿を拝見するのが楽しみでしたが
今年は日程の都合でペレン様の公演日には行けず
ビデオで拝見するにとどまりました

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でも 糖尿病専門医さんも大好きな演目
The Sleeping beauty 眠りの森の美女 を観に行ってきました

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このお話は有名なので 解説の必要はないかと思いますが

ヒロインのオーロラ姫が
悪い妖精カボスの呪いにより 100年の眠りにつかされてしまいますが

ヒーローの王子の愛により眠りから目覚め
ハッピーエンドを迎えるという

ハラハラドキドキが苦手な糖尿病専門医さんでも 安心して観られる
彼女 お気に入りの演目です(笑)



で 書き手のお目当てはと言うと そりゃ 妖精のリラの精ですよ!

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赤ん坊の頃のオーロラ姫を守るのも

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眠らされてしまった姫が
将来必ず眠りから目覚めることを皆に教えるのも

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毅然とした態度でカボスを退散させるのも

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王子に姫を認識させ
愛のキスにより姫を目覚めさせるように仕組むのも

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ぜ−んぶリラの精


このバレエの主人公はリラの精で
オーロラ姫や王子様は 単なるお飾りでしょう?(笑)

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カボスが象徴する悪に対して 姿勢よく毅然と立ち向かう姿や
王子のオーロラ姫への愛をリードする様子などは
毎回観ていて ホントに惚れ惚れしてしまいます(笑)

リラの精は
カボスの悪に対峙する 正義の象徴でもあるのですが
母性の象徴でもあるような気がします

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だから 安心して観ていられるし
まわりにあんな女性が実際にいたら ちょっとドキドキしそうです(笑)

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で 今回の公演でオーロラ姫を踊られたバレリーナさんは
うーん ちょっと、、、という感じでしたが
(足が短くて 踊りにキレがない と評されていた方もおられました)

リラの精を演じていたバレリーナさんは お上手でした!


でも 隣で観ていた方は 色々とご不満があったようで

*リラの精のコスチュームに華やかさがない
*色も紫が濃すぎて もっと薄くて淡い感じの色の方が良いのに
*舞台装飾が全体的に華やかさに欠ける

などなど 数々の厳しいご指摘をされていました


うーん やっぱり ウクライナは今 色々と大変なんじゃないかな?
と あたりさわりのないフォローをしていた書き手ですが


書き手も 今回の舞台には ちょっと不満な点がありました

それは オーロラ姫が王子のキスにより 長い眠りから目覚めるシーン

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以前観た舞台では 眠れるオーロラ姫の姿を前にして
どうやって彼女に愛を伝えればいいのか
どうやったら目覚めさせることが出来るのか

そんな風に悩む王子に
リラの精が導くように そっと自らの唇に指をあてて
愛のキスにより眠りから目覚めさせることを教え

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王子も そのリラの精の仕草を見て

あ そうか わかった!

という感じで 眠れるオーロラ姫にキスをしに行く


そんな とても印象的な
バレエならではのマイムの演出があって とても感動したのですが

今回の舞台では
王子はあっさりとすぐにキスしに行ってしまいました


あのねえ キスは大事な営みなのだから
もっと優雅に丁寧に行いなさいよ!

と 思わず注文付けたくなりましたよ(苦笑)



うーん やっぱり ペレン様が観たかったな、、、

ペレン様がリラの精を演じている舞台のDVDを探そうかな?
You-tubeにないかな?(苦笑)

 

 

2016.12.19更新

クリスマスで欠かせないものと言えば くるみ割り人形!


糖尿病専門医さんは

「バレエのくるみ割り人形を観ないと クリスマスになった気がしない!」

と 常日頃から言われています

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去年は 12月に
サンクトペテルブルク・バレエ・アカデミーの公演があったので
ナマで楽しむことができましたが
今年はあいにく くるみ割り人形の公演が見当たりません


ということで

チャイコフスキーバレエの母国 ロシアのモスクワまで
名門ボリショイバレエの くるみ割り人形を観に行ってきました

いやー 強行日程でつらくて しかもモスクワは寒くて、、、

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なんて 贅沢なお話は ありません(笑)


たまたまインフォメーションメールで見つけた

ボリショイバレエ イン シネマ

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最近は本場で公演されたオペラやバレエの公式録画を
映画館の大スクリーンで楽しむシステムが流行っているようで

NYメトロポリタンオペラ パリオペラ座バレエの公演も
スクリーンで楽しめるようです

但し 普通の映画のように毎日何回も上映するのではなく
指定された日の1回上映だけのことが多いようなので
これまで このシステムを楽しむ機会はなかったのですが

ちょうどボリショイバレエのくるみ割り人形の上映予定の日は
書き手も糖尿病専門医さんも夜の予定がなかったので
初めて シネマでバレエを楽しむことにしました


夜7時過ぎの映画館のロビー
ウイークデーにもかかわらず 意外に沢山の人がいてびっくり!

今話題の 君の名は は満席になっていました

映画館なので お約束のポップコーンを手にして 場内に入ります

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ボリショイバレエを ポップコーンをつまみながら見るのも
なかなかオツです?(笑)


今日 上演されるのは
2014年のクリスマスシーズンに モスクワのボリショイ劇場で行われた
ボリショイバレエのくるみ割り人形

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スクリーンには 開演15分前 というテロップが流れ
本場モスクワのボリショイ劇場のロビーや客席の様子が映し出されます


初めて見るボリショイ劇場の内部の様子

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シャンデリアが豪華で立派ですし 

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ロビーも絢爛豪華!

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ロビーで記念撮影をしている観客の人達

開演直前の舞台の上で 本番用の衣装の上にダウンのベストを着て
熱心に踊りのチェックをしているバレエダンサーたち

こんなバックステージの光景が楽しめるのは
シネマ版ならではのお楽しみです


さて 幕が上がり いよいよくるみ割り人形のスタートです

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実際に劇場の席から ナマで舞台を見るのと違って
イン シネマでは 場面によって視点が異なるのが新鮮です

バックダンサーの表情がクローズアップされたり
群舞では 舞台を見降ろすような位置から
舞台の全体像が楽しめたりします

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もちろん ヒロインのクララを演じるプリマドンナの
顔の表情や手足の動きも 思い切りズームアップで見ることができます

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実際の劇場でオペラグラスを使っても
ここまでアップで楽しむことはできませんし
ましてや群舞のバックダンサーの表情なんて見られませんから
イン シネマならではの魅力が 存分に楽しめました


もうひとつ 意外にびっくりしたのが
王子役のプリマが とてもハンサムで格好良かったこと

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劇場でオペラグラスを使って見ているときに
プリマドンナの表情を追うことはあっても
プリマの表情や容姿を追うことなどない

そんな鼻の下を伸ばしたオヤジの書き手にとっては
プリマのハンサムさを認識するのは とても新鮮な経験でして(苦笑)


いやー それにしても
本家本元のボリショイ劇場で見る ボリショイバレエ様のくるみ割り人形

ご贔屓のシーンの 雪の精の踊りや

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花のワルツの群舞は

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息をのむほどの美しさでした


そして 舞台装置が 豪華で 華やかで きらびやかなこと!

雪のクリスマスツリーの美しさも見事でした!

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初めて経験した イン シネマ

想像していた以上に 迫力満点で楽しめたので
これは 意外にはまってしまうかも?(苦笑)


それにしても いつかリアルに
ボリショイ劇場のクリスマスの雰囲気を楽しんだり
ダンサーたちのナマのバレエを鑑賞してみたいものです

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冬のモスクワは寒そうだけれど ウオッカをあおれば 大丈夫ですよね?(笑)

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2016.07.22更新

Brexitショックが冷めやまぬ 暴力的な日射しの日曜日の午後

ちょうどタイミングよく(?)英国ロイヤルバレエの公演に行きました

会場にはユニオンジャックと日の丸が飾られていましたが
青地にたくさんの星が丸く描かれている旗はありませんでした(笑)


演目は ジゼル

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ロマンテイック・バレエの代表作です

バレエファンならストーリーはご存知でしょうが
馴染みのない方も多いでしょうから 簡単にあらすじをご紹介します


ライン地方のある村に遊びに来ていた 貴族のボンボンのアルブレヒト
村娘のジゼルを見て その美しいに魅了され
自らの身分を隠して彼女に言い寄ります

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ジゼルもアルブレヒトに魅かれて
ふたりは瞬時に恋に落ちて 愛のダンスを存分に楽しみます

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しかしジゼルの母親は ジゼルと森番のヒラリオンを結婚させるつもりで
ヒラリオンもその気満々でした

そして アルブレヒトにも 実は貴族の娘の婚約者がいたのです

但し 彼はこの親が勝手に決めた婚約には乗り気でなく
だからこそ ジゼルに一目ぼれしたのですが、、、


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アルブレヒトの婚約者と知らないジゼルは
この女性の衣装の美しさに見とれたりしていますが
 

ジゼルとアルブレヒトが仲睦まじくしていたのを見つけたヒラリオンは
アルブレヒトの正体を見破り 彼が納屋に隠していた剣を見つけ
ジゼルの前でそれを見せ 彼が貴族のボンボンであることを明らかにします

さらに 彼の両親や婚約者をその場に呼んで
アルブレヒトは婚約者がいながらジゼルを誘惑したことを あからさまにします


全てを理解したジゼルは驚愕し 嘆き悲しみ 失意のうちに息絶えます

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悲しむジゼルの母親 アルブレヒト ヒラリオン

ここで 第1幕は終了です



第2幕は ジゼルの墓がある森

この森は 若くして亡くなった乙女たちの精霊が集る場所で
彼女達には 自分を裏切って死に至らしめた男への怨念がこもり

精霊の女王・ミルタは 精霊たちを指揮して
さまよいこんだ男を踊り狂わせて死に至らしめる

そんな怖いところです

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ジゼルの墓を健気に護っていたヒラリオンは ある夜 精霊たちを見つけ
彼女達により踊り狂わされて 湖に落ちて死んでしまいます

次に迷い込んたのが ジゼルの墓を探していたアルブレヒトで
ミルタは彼も踊り狂わせようとしますが

ここに 聖霊の世界の新入りのジゼルが現れ
アルブレヒトの前に立ちはだかり ミルタから彼を守ろうとします

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ミルタの力で踊らされ ジゼルにより守られ
そんな繰り返しで やがてアルブレヒトの息も絶えそうになったとき

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夜が明けて 精霊たちは立ち去り

アルブレヒトは助かり ジゼルは精霊の世界に戻っていく、、、

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ね ちょっと キモイお話でしょう?(笑)


ジゼルを演じたのは ローレン・カスバートソンさんという
イギリス人のバレリーナでしたが

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第1幕の最後で
ジゼルが全てを知って 心が壊れていく場面の踊りは圧巻でした!


驚き 悲しみ 絶望 でも わずかな望み 

そんな情動が見事に表現されていて
今まで見たジゼルの中で いちばんすごかった

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思わず息をのんで引き込まれました


さて 帰り道 真夏のような強い陽射しにご機嫌が斜めの同行者は

「私はいつも思うけれど ジゼルのストーリーは嫌い!」

と語られます

どーして? ちょっとキモイけれど 一応ロマンテイックでしょう?


だって アルブレヒトは たとえ気に入らなくても婚約者がいるのだから
ジゼルを誘惑するのはダメでしょ!

それなのに そんなアルブレヒトは ジゼルに守られて生き残り
彼女の死後も墓を健気に護っていたヒラリオンは 殺されてしまうのよ

こんなストーリーは いけないわ!


なるほどー そこがお気に召さないわけですね

でも 結果的に自分を死に至らしめたアルブレヒトのことを
死後の世界でも守ろうとするほど ジゼルは彼のことを愛していたという
そんな哀しい純愛のお話ではないの?

と 反論しようと思いましたが 家庭平和のためにやめました(苦笑)


不倫している人は ジゼルのストーリーは美しいと思うのかな?

お怒りはなかなかおさまらないようで

そんなこと考えたこともなかったけど なんて
小心者には言えませんでした(苦笑)



2016.06.27更新

ヤン・リーピンさんのシャングリラの続きですが

元気いっぱいの躍動感あふれる群舞が続いて
面白いけれど ちょっと飽きてきたかな と思い始めた頃に

遂に ヤン・リーピンさんの 月光のソロダンスが始まります

巧みな舞台構成です!


初めて拝見する ヤンさんのダンスですが

バックの丸い月光に 全身の姿が影絵のように映し出され
とても美しくて 幻想的です

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印象的なのが 彼女の指使い

インドネシアやマレーシアで観た 女性が踊る民族舞踊では
手の指を反らして踊る表現が特徴的ですが

ヤンさんのダンスでは
指はむしろ 伸ばしたり 軽く曲げたりして表現しているのが
とても斬新で 惹きつけられます


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また 両腕を背中の方にそらす姿も 目新しくて気になります

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そして 動きがとても静的なのですよ

基本的に体幹は固定していて あまり動かさず

主に両腕 ときに下肢を ゆっくりと ときに素早く動かすのですが
こうした動きはバレエなどでは見慣れないので とても印象深い


このダンスは 女性の愛らしさややわらかさを表現するだけでなく
神秘性や気高さの表現をも追及したもので

ヤンさんは この踊りについて
「女性は月光のように 有形であり 無形なのです」
とても哲学的なコメントをされていますが

うーん わかるような わからないような?(苦笑)

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エピローグの 孔雀の精霊の舞 
タイ族という民族が 太陽の化身と崇める孔雀を描いた踊りで

もともとは男性が踊る演目だったものを ヤンさんがアレンジして
孔雀が象徴する神聖で安らかな世界への憧れと祈りを
踊りに込めたそうです


このダンスも 指の細やかな動きや体全体の動きで 
孔雀の優雅さを表現していて とても印象的でしたが

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衣装の孔雀の羽の模様の部分に ネオンカラーで装飾が施されていて
それがライトアップされて とてもきれいに輝いて 目を奪う美しさでした

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シルエットのように見えた月光の舞と異なり 
この踊りでは ヤンさんはライトアップされていましたが
背中の筋肉などは バレリーナのように引き締まって鍛えられていました

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きっと日頃のトレーニングは 厳しいのでしょうね


カーテンコールでは 客席からの写真撮影が許可されていたので
こんな感じです

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ヤンさんは 長い時間をかけて 雲南省にある小さな部落をこまめに回り
継承されているオリジナルな舞踏をハンティングするとともに

才能ある若い踊り手たちをスカウトして
自らのチームに加えていっているとか


彼女が故郷の雲南省にこだわって
こうした地道な活動を継続していく理由は

近年の中国の急速な経済発展にともなって
地方の伝統文化が失われていく危機感を持ったからだそうで

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そうした活動はホントに大切なことだと思い 感心しました


日本の地方の伝統文化や芸能だって 似たような状況にあると思います
決して他人事ではありませんね


いやー それにしても
確かにヤンさんのダンスは美しかったけれど
全体を通して言えば パワフルでエネルギッシュな印象が強かった

生きていくことの力強さのようなものを 妙に感じた公演でした

なんだかこういうのは久し振りで 刺激的で良かったです(笑)



2016.06.24更新

以前 どこかで このポスターを目にしたことがあり
一体何のポスターなのかな? と なんとなく気になっていました

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で 企画展を見に行ったBUNKAMURAで
再度 このポスターに出会い やっとわかりました

ヤン・リーピン の シャングリラ

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はい 確かに名前を聞いたことがあります

でも 具体的に何をやっている人なのか わからないので
チラシをとって見てみたら

中国の民族舞踊の踊り手なのですね


この満月の月光を背景に
鳥のような姿に身体をくねらせているポーズは 
とても気になります

それから チラシの裏の群舞の写真を見ると
コスチュームがとても色鮮やかで美しい!

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しかも このシャングリラという演目を 
彼女が演じるのはこれが最後ということなので

これは観ておかねばと思い チケットを購入しました


初めてのヤン・リーピンの公演

例によって 開演前のロビーの客層チェックですが
意外なことに おばさんグループが多い!

もっと男性や若い人が多いのかと予想していたので びっくりでした
どうしてなのかな? 謎です(笑)


プログラムを購入して 舞台が始まる前に予習しましたが

中国の雲南省周辺の地域に在住しているさまざまな少数民族の
伝統的な民族舞踊をアレンジした構成のようです


そして シャングリラとは 雲南省の理想郷のイメージとか

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雲南省 

全くイメージがなかったのですが 中国南西部の端っこで
タイ ベトナム ラオス ミャンマーなどの国々や
チベット自治区と接する地域
なのですね


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ヤンさんご自身も この地方の
大理という自治州に住むペー族という少数民族のご出身だそうです

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こういうところは 辺縁部なので
さまざまな文化や伝統を持つ多くの民族の交わりがあって
まるでカオスのような雰囲気があって面白そうです

なんとなく 期待が持てます



舞台は プロローグの混沌初期から始まり
太陽 大地 家園 巡礼 と進み
エピローグの孔雀の精霊で終わります


火 太陽 月光 収穫 雨乞い 神聖な動物である虎
といった 農耕民族の生活にまつわる いかにもプリミティブな事柄が 
踊りのテーマとしてとりあげられ

音楽は 太鼓やシンバルといった シンプルな打楽器のみで
それにコーラスが絡みます

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このコーラスがとても印象的で
女性のみで しかも 音色はかん高くて不協和音

昔 ブルガリアンボイスという
ブルガリアの女性コーラスが流行しましたが
それにとてもよく似た響きです

うーん これは 耳に残ります(笑)


ブルガリアンボイスも ブルガリアの伝承民謡でしたが
古くからある民族音楽には 
東西の文化の垣根を越えた共通性があるのでしょうか?


また 衣装が 原色を多用したとてもカラフルなもので 
その鮮やかさには びっくりしました

それに 男性は身につけているのは腰巻だけで
上半身は裸で踊ることが多いのですが

とてもカラフルなボディペインティングが施されていて
そこには鮮やかさというより 力強さを感じました

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さらに 全体的に躍動感に満ち溢れていて とても元気が良い

まあ 農村の収穫を祝う踊りだったりするので
力強くてエネルギッシュなのはむべなるかな とも思いますが

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ちょっと元気が良すぎて もう少ししっとりした雰囲気もほしいなあ
と 感じ始めたところに

ヤン・リーピンさんの 月光のソロダンスが始まります

はい よくできたプログラム構成です(笑)


ヤンさんのダンスの感想は 後篇に詳しく書くことにして
それ以外で印象に残ったことは


女人国というタイトルの 女性賛歌の内容の踊りがあって

男のそばに女性がいなければ 男はすぐに病に倒れる
太陽も月も休むことがあるけれど 女性は決して休まない

といった内容の詩が朗読されて

プリミティブな農耕文化では
やはり女性が崇め奉られるものなのだなと
妙に納得しました


但し 実はこのダンス

女性の力強さ たくましさを表現するために
メインダンサーは女性でしたが それ以外は男性が踊っていたとのこと

お恥ずかしいことに
書き手は 観ているときはそのことに気がつきませんでした(苦笑)

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エピローグ直前の 聖地巡礼をテーマにした踊りも 印象的でした

ご察しのとおり これはチベット仏教を信仰する少数民族の踊りで

敬虔な信者が聖地巡礼の際に行う五体投地が 舞台の上で行われ
読経の際に使われる お経が書かれた回転する円筒形の道具の
巨大なオブジェが舞台に現れたりして

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おー チベット仏教の世界だ~ と 感心して観ていました


つづく



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