左利き肝臓専門医ブログ

2015.09.29更新

秋の涼しさを実感するには もう少し時間が必要なようですが
中秋の名月も終わり あさってからはもう10月

10月といえば
はやいもので 今年もインフルエンザワクチン接種が始まります


インフルエンザは 例年1月上旬から3月中旬にかけて流行します

ワクチンを接種してからその効果を発揮するまでに 
約2週間のタイムラグが必要です
そして ワクチンの効果は約5か月間持続します

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ですから10月だとまだ少し早いかもしれませんが
11月になって接種すれば その冬の流行期はほぼカバーできます

しかし 昨年は流行の開始もピークも速く
12月初め頃から流行が始まり 年末年始にピークを迎え 
2月には既に収束に向かいました
(下のグラフの青が昨年度です)

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今年も同じような傾向があるかどうかは わかりませんが
去年と同じなら12月に入ってから接種するのでは遅いことになります

出来れば11月中 遅くとも12月中旬までには
接種した方が良いと思われます



さて そもそもインフルエンザワクチンとは どんなものでしょう?

現在日本国内で使われているインフルエンザのワクチンは
不活化ワクチンという安全性が高いものです

インフルエンザワクチンを接種する目的は 
そのウイルスに対する抗体を体内で作らせることです

不活化ワクチンとは 
ウイルスに化学的処理を加えて感染性をなくしたもので 
体内で抗体を作る基となるタンパク質(抗原)の成分が含まれています

だからワクチンを接種すると 体内に抗体ができて 
罹りにくくなり 罹っても症状が軽くてすむ

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インフルエンザウイルスには A型とB型があり
シーズンの始めは主にA型が流行し 
終盤にB型が流行するパターンが多いのです

A型ウイルスの表面には 
HAタイプとNAタイプの抗原が発現していて
HAには16種類 NAには9種類の異なる抗原性があるので
その組み合わせによってH1N1〜H16N9までの亜型に分類されます

一方 B型ウイルスのHAとNAは
A型ウイルスに比べると多様性が低く 亜型はありません

これまでに世界各国で流行を起こしたウイルスが分離され 
ウイルス株として保存されており
分離された場所と年度によって命名されています

名前は
A or B/ウイルスが分離された地名/分離された順番/分離された年度
のパターンで記されます

A/カリフォルニア/7/2009株 は
A型で 2009年にカリフォルニアで流行したときのウイルスで
その年の7番目に分離されたウイルスです

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インフルエンザワクチンは 
こうした保存されているウイルス株を用いて作成されますが

A型ウイルスのどの亜型のどの株 B型ウイルスのどの株を用いるかは
WHO:世界保健機構が過去のデータから 
そのシーズンに流行しそうなウイルスを予測して 
ワクチンに使用する推奨株を決めます

そして 日本の国立感染症研究所が
WHOの推薦株と日本の過去の感染状況を鑑みて
日本のワクチンで使われるウイルス株が決まります


今年のワクチンで使用される株は 去年と比べて変わりました

A型(H1N1)は 昨年までと同様のA/カリフォルニア/7/2009株が使われ
A型(H3N2)は 実際に昨年流行したウイルスの80%ほどが 
昨年のワクチンに使用された株に比べて抗原性が変化していたことから
昨年の流行の主流となったA/スイス/9715293/2013株に変更されました

またB型は 
昨年流行した山形系統に類似したB/プーケット/3073/2013株に変更され

さらに 近年は世界的に山形系統とビクトリア系統の混合流行が多いことから
WHOの推奨に基づき B/テキサス/2/2013(ビクトリア系統)株が追加されました

つまり 昨年と同じものはA型の1種類だけで 
A型の残り1種類とB型は変更され
新たにもう1種類のB型が追加されたのです

昨年は3種類の3価ワクチンでしたが 
今年は4種類の4価ワクチンになったわけです

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そのためにワクチン作成費用が増え 
ワクチンそのものの価格は少し上がりました

地方自治体からの老人のワクチン接種の補助額が
昨年に比べて少し増えたのは そのような事情によるものです


以上 2015年度のインフルエンザワクチンの
最新情報をお知らせしました

高齢の方や糖尿病などで治療されている方は 是非お受けください

また それ以外の方でも 
ワクチンを接種すれば たとえ罹っても症状が軽くすみますから 
是非お受けください

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当院でのインフルエンザワクチン接種も10月から開始します

接種費用は 税込み3200円です

何か不明な点がありましたら 遠慮なくお問い合わせください

 

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