左利き肝臓専門医ブログ

2016.10.14更新

生活習慣を改善しても便秘が続く場合は お薬に頼ることになります

便秘の薬物治療の最大目標は 便を軟らかくすることです

便が硬いので 排便困難症状が起きるので
硬い便を軟らかい便にして 排便困難症状をとるのがポイントです

そして

*便の形状を正常化する
*排便回数を正常化する
*腹部膨満感などの便秘周辺症状を改善する
*排便困難感をなくす

ことが 具体的な治療目標になります


便秘の治療に使われる主な薬について説明します

<緩下剤>

薬物治療の基本になるのが 酸化マグネシウムなどの緩下剤です


大腸における水分の吸収を抑制して腸管内の水分を保持し
便を軟化させる作用があり

便が硬く 排便困難症状がある場合に効果的です

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1日2gを3回にわけて 基本的には毎日服用しますが

投与量が多いと水様便になることがあるので
便の形を見ながら 1日の投与量をこまめに調節します

この薬は 他の薬と併用するとよくないことがありますから
主治医の先生とよく相談しながら使うことが大切です



<刺激性下剤>

酸化マグネシウムだけではうまくいかないときは
必要に応じて刺激性下剤を追加します

プルセニド アローゼン ラキソベロン コーラック
などが代表的な刺激性下剤で

腸管の筋間神経叢を刺激し 大腸の蠕動運動を亢進させて
便の移動を促進する作用で働きます

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刺激性下剤の問題点は
連用により習慣性 依存性 耐性が生じるリスクがあることです

漫然と毎日投与することで 患者さんは精神的依存性に陥り
内服量が徐々に増加していきますが
患者さんは決して満足感を享受できません

そして ひとたび習慣性に陥れば
そこから元に戻ることは不可能に近いので

刺激性下剤の連用は慎むべきで
漫然と連用せずに 排便が2~3日ないときなど必要なときに頓用で用います


刺激性下剤の作用は強力で
強い腹痛とともに激しい下痢となることが少なくありません

また服用してから効果が現れるまでに 約8時間を要しますから
朝の排便時での効果を期待するためには
前の晩の夕食後か就寝前に服用するのが効果的です



<便秘の周辺症状を改善する薬> 

腹部膨満感 腹痛などの便秘周辺症状には

*腹部膨満感に対して 桂枝加芍薬蕩 ガスモチン
*腹痛に対して 大建中湯

がよく用いられます

漢方薬は便秘周辺症状に効果的な場合が多いのが特徴です



<新しい便秘の薬>

最近 新たな作用機序による便秘薬として
ルビプロストン(商品名:アミティーザ)が登場して
便秘治療の世界も だいぶ様変わりしてきました

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この薬は 過敏性腸症候群の解説でも紹介しましたが

小腸でのクロライドチャネルを活性化して 小腸での腸液の分泌を促進し
腸管内の水分量を増やすことで排便を促すタイプ

腸管内の輸送機能を改善し 便の移動をよくする機能も有しています

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服用後1日で効果が現れ 1か月間ほど連用すると調子良くなることが多く
長期連用しても耐性が生まれず
併用に注意すべき薬もないので 長期間 安全に使用できます

まず1日1カプセルを夕食直後に内服し
問題がなければ1日2カプセル 朝夕食直後に服用します


稀に服用後に嘔気を感じることがありますが
嘔気は食直後の服用で改善しますし
1~2週間で軽快することが多いようです

当院でも これまでの便秘薬で効果がなかった患者さんで
アミティーザに変えると便秘が改善した方がたくさんおられます



このように 便秘の薬物治療は 新たな段階を迎えつつあります

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それだけに
患者さん個々人の症状に合った 治療法 治療薬の選択が大切です

また 刺激性下剤の習慣的使用は危険なので注意すべきです


便秘でお悩みの患者さんは
やむくもに市販薬に頼ったりせず 是非ご相談においでください



2016.10.13更新

便秘で悩まれる患者さんが相談に来られたとき

いきなり便秘薬を使わずに
患者さんの生活習慣をうかがい
改善すべき点があれば改善することをお勧めします


ポイントとなるのは 以下の諸点です

<水分 繊維質の摂取>

特に高齢者の便秘の方では 両方とも減っていることが多いので要注意です

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@繊維は1日に20g以上の摂取が目標です

*全粒穀物 果物 野菜など繊維の多い食品を食べる

*山芋・オクラ・なめこ・海藻・フルーツなどの水溶性食物繊維
 便をやわらかくするのでお勧めです

*根菜類・穀物・豆類・芋類・きのこ・玄米等の非水溶性食物繊維
 腸を動かし便を増やします

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@水分は 1日に2l程度が目標です

女性は1日にコップ9杯 男性は13杯

今はコンビニなどのペットボトル飲料を飲むことが多いので
500mlを1日に4本が目標です

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<排便習慣の改善も重要です>

まず 毎日 食後に 十分な時間トイレに滞在する時間を作ること

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食後がいちばん便意を感じやすいからで

朝食後に便意があっても トイレに行かなければ
そのうち便意が喪失してしまいます

便意を感じたら 我慢せずトイレに行く生活習慣作りが大切です

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<排便姿勢もポイントのひとつです>

意外に思われるかもしれませんが これがバカになりません

強い前傾姿勢をとることが大切です

というのも 前傾すると直腸の傾きが肛門の軸に平行になるので
便が出やすくなるのです

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そういう意味では 昔の和式便所は理想的でしたが

今の洋式トイレで上半身を立てて新聞を読む姿勢は 排便には最悪です
直腸の傾きと肛門の軸がクロスして 便が出にくくなるのです

そこで 洋式トイレでも上半身を前かがみにして排便するとよく出ます

小柄な方は 足置きを置くと前傾姿勢がとりやすいですし
踵を少し上げるのもポイントです


<運動習慣も大切です>

速足で歩く 自転車に乗る 芝生を刈るなどの中等度の運動を
週に最低2時間は行うようにしましょう

適度な運動後の休憩時に 大腸の動きが活発になり排便しやすくなります
運動後にゆっくり休憩すると より効果的です

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<睡眠時間を充分にとり ストレスをためない>

書き手は個人的には これが一番大切のような気もします

既にご説明したように 脳と腸管の動きは密接につながっていますから
ストレスや緊張感が過度にあると なかなか排便できなくなります 


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私事で恐縮ですが 個人的経験からも 睡眠時間が足りないと便秘になる

逆に週末などにリラックスしてたっぷりと寝ることができると
スムーズにバナナ状の便が出ることが多いです

研修医や病棟医時代 ほぼ毎日ストレスや緊張感にまみれていた頃は
週末にしか排便できなかったこともありました(笑)

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便秘で悩まれている方は 是非 ご自分の生活習慣を見直してみてください



2016.10.12更新

前回は 慢性便秘の各タイプの説明をしましたが

何か別の病気があって そのために便秘になっている場合(続発性便秘)
特定の薬物を服用しているので便秘になる場合もあるので
注意が必要です

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@便秘の原因になる病気としては

*大腸がん 肛門狭窄などの 腸や肛門そのもの病気
*甲状腺機能異常
*強皮症
*パーキンソン病
*筋ジストロフィー

などがあり

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@便秘の原因となる薬剤としては

*鎮咳薬 麻薬
*抗うつ薬 抗不安薬 向精神病薬
*胃腸の痛みに使用されるブスコパンなどの抗コリン薬
*抗パーキンソン病薬
*利尿薬
*気管支拡張薬
*降圧薬のカルシウムブロッカー

などがあります

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患者さんにとっても医者にとっても いちばん心配なのは大腸がんですから

便秘で悩まれている患者さんには
便に血が付いていないかをうかがったり
便潜血反応検査をすることが多いのですが

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便秘の方は往々にして肛門の内部に痔があったりするので
どうしてもいきんで排便するために痔に障害が出て
便潜血反応が陽性になることもあります

そうした状況が推測される場合は 大腸内視鏡検査を行うことになります

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話が少し変わりますが
便秘の診断には 便の形状の観察 も とても重要になります


食物残渣が大腸を流れていく間に
水分が吸収されて便が形成されますから

大腸の通過時間が短ければ 水分が吸収されず 柔らかい便になり

通過時間が長ければ 水分の吸収が進んで
コロコロとした硬い便になります

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よく使われる便の性状分類では
硬いコロコロ便から 水のような水様便まで
7段階に分類されます

硬い方から柔らかい方に 順番に

1. コロコロ便   : ウサギの糞のように硬くてコロコロ
2. 硬い便     : ソーセージ状(バナナ状)の硬い便

3. やや硬い便   : 表面にひび割れのあるソーセージ状の便
4. 普通便     : 表面が滑らかで柔らかい便
5. やや柔らかい便 : 柔らかい半分固形の便

6. 泥状便     : ふにゃふにゃで不定形の小片便 泥状便

7. 水様便     : 固形物を含まない液体状の便


大腸通過時間は
コロコロ便で約100時間 水様便で約10時間 とされています

読み手の皆さんの便の形は どれでしょう?

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形状が1や2の場合は便秘で 6や7の場合は下痢になります

3 4 5の場合は正常な便で
ソーセージやバナナのような形をした4の形の便が
理想とされています

食べたものの種類 水分の摂取程度 運動などにより
便の形は変化してきますから

普段から排便後には便器の中をよく観察して
どんな食生活パターンのときに
どんな形の便が出ているかをチェックされて

4のような形の便が出るような食生活パターンで過ごされるのが
理想的です

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患者さんに 
便器の中の便は どんな形をしていますか? とうかがっても

そんなもの見ませんよ! と言われる方が少なくありません

便器の中をのぞきこむなんて 変な行為に思われるかもしれませんが
普段から自分の便の状態を知っておくことは大切で
何か異常があったときの判断材料にもなります

便の形のチェック 忘れないでください!

 

 

2016.10.11更新

ひとくちに便秘といっても

*便が結腸を通過する時間の長さ

*便が直腸から肛門を出るときの障害の有無

により 次の3タイプに分類されます


<結腸通過時間正常型>

慢性便秘の大半を占めるのがこのタイプで(約59%)

便意を感じないのが重要なポイントで
患者さんは 便意の低下を自覚し 腹部不快や腹痛をしばしば伴います

便意は感じないけれど 便は直腸に溜まっているので
直腸壁から脊髄への内臓知覚伝達が起こり 腹部膨満感などが生じるのです

原因として推定されているのは

@ダイエットなどによる食事量減少
 ・便の量が少ないので便意を感じない

@意識的排便抑制の結果として生じる直腸の感受性低下
 ・感受性が低下すると かなりの量が溜まらないと大脳へ便意が伝わらない

@幼少期からの排便の意識的抑制や虐待

などです

このタイプは 食物繊維や緩下剤によく反応します

便秘型過敏性腸症候群に合併することが多いのも特徴です

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<結腸通過時間遅延型>

食後などの結腸の運動低下に起因するタイプで
頻度は13%と比較的少ない

排便回数が週に1回以下 月に1回など極端に少なく
強い腹部膨満感 腹痛 不快 便意消失を訴えるのが特徴です


圧倒的に女性に多く
初潮とともに発症し 年齢とともに徐々に悪化していきます

また このタイプでは食物繊維が無効で
繊維サプリなどの摂取により症状がむしろ悪化することが多いのが特徴です

ストレスや大腸刺激性下剤の乱用も関与していると考えられています
また 女性ホルモンの影響も推定されています

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<便排出障害型・骨盤底機能異常型>

前回説明した 肛門から便が排出されるメカニズムである
骨盤底筋や肛門括約筋の協調運動に異常が生じることにより
直腸から肛門への出口部分に便が溜まり 排便が障害されているタイプで 

直腸に糞便が充填され
直腸壁の進展刺激により大脳が便意を感じるにもかかわらず
それがうまく排泄できないので 強い怒責を感じてしまい

この強い怒責が いちばんの特徴になっています


頻度は25%と比較的多く 高齢者に多いのが特徴で
上述の結腸通過時間正常型 結腸通過時間遅延型便秘 としばしば合併します


高齢者になると 骨盤底筋群や腹筋が弱くなり
便排泄に必要な筋力が確保できなくなることが主な原因と考えられ
若い女性でも筋力の不足で同様のことが起こります

ですから そうした方々においては 腹筋の強化が必要とされています

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また女性では 直腸と膣の間の隔壁が脆弱なことがあり
下部直腸が肛門方向でなく直腸前壁に向かって拡張していることがあり

この状態を直腸瘤と呼びます

直腸瘤だと
排便時の怒責で便の排泄ベクトルは
肛門に向かう方向でなく 直腸前壁に向かい
力んでも便は直腸前壁を押すのみで排泄されない状況となりますから

患者さんは知らず知らずのうちに 
膣に指を入れ直腸前壁を圧排することで
排便を促すことを行っている(用手圧迫)ことが少なくありません

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このように 女性は排便にともなう不都合が 色々と多くてお気の毒です


一方 浣腸の乱用などで 肛門や直腸下部の損傷をきたし
内肛門括約筋の働きが異常になり
反射的肛門管の弛緩が行われない患者さんも増加しています



便秘で悩んでおられる方 ご自分はどのタイプでしょう?

タイプにより 原因や対処法が異なりますから
よくわからない 心配だという方は 相談にいらしてください



2016.10.05更新

女性は 若い頃から年配に至るまで 一生を通して便秘になりやすい

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その
理由は 以下のようなことがあります


@腹筋などの筋力が弱い

腹筋は腸の蠕動運動をサポートするので 
腹圧(腹筋力)の弱さは 排便時のいきみの弱さにつながります


@女性ホルモンの影響

閉経で女性ホルモンの分泌が減ると
自律神経が不安定になり 便秘につながることもあります

腸の動きは自律神経で制御されているため
ホルモンバランスの乱れが そのまま腸の不安定さにつながってしまいます


@極端なダイエットの影響

食事を制限すると必然的に便の量も減ることになり
排便の習慣がなくなってしまい
そのために便秘となり 慢性化するというケースはよくあることです


@便意を我慢してしまう

なかなかタイミングよくトイレに行けず 便意を我慢すると
体は便を溜めている状態に慣れてしまい 
自然な排便ができなくなる可能性があります


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なるほど さまざまなことが 排便に影響を及ぼしているのですね



では そもそも どうやって排便は行われるのでしょう?

胃で消化され 十二指腸や小腸で栄養分を吸収された食物残渣は
大腸に入ります

大腸

*右下腹部から右上腹部に昇る上行結腸
*右上腹部から左上腹部に向う横行結腸 
*左上腹部から左下腹部に降りる下行結腸
*左下腹部から肛門に向うS状結腸 
*肛門につながる直腸 

の各パーツにわかれ

食物残渣が上行結腸から下行結腸にかけて
通過していく間に形成された便は
S状結腸で蓄えられ 大蠕動により直腸に充填されます

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正常な状態では
直腸にある程度の量の便塊が充填されると 
直腸壁が伸展して その刺激が大脳に伝わって 便意を感じます

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便意が感じられると
内肛門括約筋による肛門の弛緩 骨盤底筋群の共同運動などが起こります

肛門の周囲には こんなに沢山の種類の筋肉が存在していて

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それらの共同運動により
直腸がまっすぐ伸びて 肛門の出口が緩んで
意識的な排便行動が行われます


安静時 便意を感じていないときは 直腸は
恥骨直腸筋により恥骨(下腹部前方にある骨盤部)にむかって牽引され
直腸肛門角というくびれを形成しているので
便は肛門に向って降りていきませんし

肛門は内肛門括約筋によって締まって 物理的に閉塞しています


しかし直腸壁伸展刺激が起こると 内肛門括約筋の反射的弛緩により
便は肛門をまさに出るところまで来るようになります

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ちなみに 
このときの肛門の非常に繊細な感覚は
そこにあるものが便なのか ガスなのか 液体なのかを瞬時に判別し

ガスであれば
その場で外肛門括約筋を意識的に緩め腹圧をかけてガスを排泄し(放屍)

便であれば
外肛門括約筋を絞め 排便場所まで便を出さないように維持します


おならを出すべきか 便を垂れ流さないように肛門を締めるか
そんなことが無意識のうちに決定されているのですね

いつもながら ヒトの体はホントに良くできていて驚きます



さて 実際の排便は

前傾姿勢を取ることで
 上述の肛門直腸角のくびれがより鈍角に(直線に近く)なり
*さらに腹圧がかかると
 恥骨直腸筋が弛緩するので直腸が真っすぐ伸びて

スムーズに排便できる状況ができ

*意識的に肛門括約筋が弛緩されると 排便が行われる

といった機序により行われます

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そして 排便後に直腸内圧が急激に減少することで 快便感が得られます

ネコや赤ちゃんが
排便後に“ウンチハイ”状態になるのは そのせいですし
大人だって すっきりウンチが出ると気持ちよくなりますよね(笑)

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ところが こうした精緻な排便機能が障害された状態が 便秘です


どうですか? 勉強になったでしょう?(笑)

普段何気なく
トイレでいきんだり ときにはオナラしたリしていますが(苦笑)

ウンチを出すにも 我慢するにも オナラを出すにも
肛門括約筋や恥骨直腸筋などが連動した
さまざまな微調整が行われているのですね

そう考えると 排便という行為は なかなか侮れません(笑)



2016.10.05更新

機能性胃腸障害の解説をしてきましたが

消化管つながりで
多くの患者さんが悩まれている消化管症状の解説をします

それは 便秘 です


便秘で悩まれている患者さんは とてもたくさんおられます
特に若年から中年の女性 高齢の男性に多い

当院にも 多くの患者さんが相談に来られます



そもそも 慢性便秘とは どういうものなのでしょう?

排便の回数が減って 便をだすことが困難で苦しい状況で
長きにわたり悩み 苦しまれるのが 慢性便秘です

具体的には 
週に3回未満の排便が 3週間以上続く場合 は慢性便秘です

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排便回数が
少ない場合は3日に1回 多い場合は1日3回 の範囲内ならば 
慢性便秘ではなく 正常といえます


但し 便秘の患者さんが悩まれているのは
実は排便回数の少なさでなく

排便時の苦しみ なかなか便が出ないこと であることが多い

毎日排便があっても 便がスムーズに出ないために
便秘がつらいと訴えられる患者さんは少なくありません

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具体的な症状としては

*排便時に怒責を必要とする
 :便が固いのでスムーズに出なくて力まざるを得ず苦しい
*残便感がある : 便が分割されてしまい 一度に便ができらない
*一度排便して時間がたってから 再び便に行きたくなる
*肛門の閉塞感 会陰部の違和感がある

といったもので

それらの多くは 便が硬いことによって起こります


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ですから
便が硬かったり コロコロ便の場合は 毎日出ていても便秘と言えますし
逆に便が適度な軟らかさなら 3日に1回の排便でも便秘とは言えません

便は硬いほど また小さいほど排便しにくく
(兎糞状の便は最も排便しにくい)
大きくて軟らかい便が いちばん排便しやすい

と言われています


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ということで 便秘の治療の目的は
便を軟らかくして 排便困難症状を改善することになります



便秘でいちばん困ることは

不快な排便困難症状により 患者さんの生活の質が低下してしまい
身体および社会的活動性の低下が認められることです

便秘による心理的・身体活動の制限は
関節リウマチのそれと同程度とされているほどですから
かなりつらいものです


また最近では 閉経後の慢性便秘患者さんは
狭心症や心筋梗塞の発生頻度が有意に多いことが報告されています


さらに
医療者が慢性便秘の重大性を認識していないことも少なくなく
患者さんが治療に満足していないこともとても多いことが指摘されていて
医者にとっては 大いに自戒すべき問題と言えるかもしれません



では どれくらいの患者さんが 便秘で悩まれているのでしょう?

その数は 全人口の1割程度とされ
高血圧の患者さんほど多くありませんが かなり多い頻度といえます


都市化による運動不足と より精製された食品の摂取などにより
便秘の患者さんの数は増加しているとされ
そうした点からは 生活習慣病的な色合いも強いと思われます


60歳までは女性に多い傾向があります
女性は 初潮後に既に便秘で悩み始める方も少なくありません

60歳を過ぎると男女差がなくなり 80歳代では男性の方が多くなります

便秘で悩む患者さんの大半は高齢者とのデータもあります

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これだけ多くの方が悩まれている便秘について 解説していきます



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