左利き肝臓専門医ブログ

2015.10.22更新

甲状腺の病気はヨードと関連があります

でも ヨードってなんだ?
多くの方は ヨードについて気にされたことなどないでしょう

ヨード(ヨウ素)は ヒトの生存や成長に欠かせない微量元素・ミネラルで
海のミネラルと呼ばれるように 海産物に多く含まれています


文部科学省によると 成人のヨード必要量は0.13mg/日
日本は海に囲まれた島国なので 
海藻や魚介類から必要量のヨードを摂取できますが

内陸部の国などの 海産物の摂取の少ないところでは
ヨード欠乏症(ヨード不足による発育不全など)に
苦しまれている方々がおられます

ヨードを含む食品は 
海産物 特に昆布や昆布だし 昆布の加工品に多くみられ
なかでも圧倒的に昆布に多く含まれています

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昆布1食(5g)当たりのヨード含有量は 10~15mg 
わかめ1食(5g)当たりだと 0.5mg
いわしやヨード卵にも多く含まれています

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なぜヒトが生きていくうえでヨードが必要になるかというと
ズバリ ヨードは甲状腺ホルモンの原料だからです

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甲状腺はヨードを原料に甲状腺ホルモンを産生しますが 
甲状腺以外の臓器はヨードを必要としませんから
摂取されたヨードは甲状腺に集積します

甲状腺は血中の微量なヨードを200~400倍にも濃縮する機能をもっていて
この機能はTSHにより増強されます

甲状腺に異常のない人がヨードを大量に摂取しても 
甲状腺機能には影響しませんが

橋本病の人がヨードを摂りすぎると
一時的に甲状腺の腫れが大きくなったり 
甲状腺機能がさらに低下することがあります

過量のヨード摂取により 甲状腺内でのヨード有機化が抑制されて
甲状腺ホルモンの合成が低下するためと考えられています


ですから 橋本病が疑われたら 
すぐに甲状腺ホルモン補充療法を開始せずに 
ヨードの過剰摂取がないかどうか確認し

過剰摂取があれば それをやめることで
甲状腺機能が回復してくる可能性があります

また 既に橋本病と診断されている患者さんは
機能低下を助長するヨードを多く含む昆布を食べ過ぎないことが大切です


ヨードの過剰摂取の原因としてよくみられるのが 
・普段から昆布スナックを多く食べている方
・根昆布療法を行っている方
・イソジンうがい薬でうがいを毎日行っている方
などです

イソジンうがい薬にはヨードがたくさん含まれています
(ヨードには殺菌作用がありますから)

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バセドウ病では 普段の食事でヨードを制限する必要はありませんが
内服治療をしている患者さんが ヨードを大量に摂取すると
甲状腺機能がさらに変化することがあるので 過剰摂取は避けた方が無難です


また 意外な話題としては
キャベツ ブロッコリー カリフラワーには ゴイドロゲンという
甲状腺ホルモンの合成を妨げる物質が多く含まれていますから
橋本病の方は食べ過ぎに注意された方が良いです

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書き手は個人的にはあまり昆布スナックには興味ありませんが
でも 天邪鬼ですから ダメと言われると逆に興味が出てしまい?(苦笑)


2015.10.21更新

バセドウ病に引き続き 妊娠・出産と橋本病の関連について説明します

橋本病でも 治療により甲状腺ホルモンが正常化していれば 
不妊になることはなく 妊娠経過に悪影響を与えないので心配ありません

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<橋本病が妊娠・胎児に与える影響>

@妊娠への影響
甲状腺ホルモンは 卵巣に直接働きかけて女性ホルモンの分泌を助け
妊娠中は胎盤の働きを正常に保つ働きをしますから
甲状腺ホルモンが足りないと 妊娠がうまく継続できなくなってしまいます

ですから 橋本病を治療せずに甲状腺ホルモンが不足したままだと 
不妊 早産 流産の原因となりますから 適切な治療を継続することが大切です

母体の妊娠初期(胎児が自分で甲状腺ホルモンを作れない時期)の
甲状腺機能低下症は 軽度であっても
子供の知能の発育に影響するという外国の論文もありますので 
妊娠中は母体の甲状腺機能を正常にコントロールしておくべきです

@胎児への影響
TSHが正常になる量の甲状腺ホルモン剤(チラージンS)の内服は
胎児に悪影響を与えません

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また 治療中に授乳しても全く問題はありませんから大丈夫です


<妊娠を希望されている 甲状腺機能が正常で未治療の橋本病の患者さん>

橋本病の説明に記したように
自己抗体が陽性でも 甲状腺ホルモンは基準値内で 自覚症状もないので 
薬を飲まずに経過観察だけされている患者さんは多くおられます

しかし そうした患者さんが妊娠されると 
残念なことに一般の妊婦より流産や早産が多い

妊娠中に甲状腺機能が低下しやすくなるからではないか と言われています

ですから たとえ甲状腺機能が正常でも 特にTSHの値が高い場合は 
妊娠前から甲状腺ホルモン剤で治療を始めるべきとされています

これはとても大切なことなので 
妊娠を希望される 治療をしていない橋本病患者さんは
必ず主治医とよく相談されてください


<妊娠が母親の橋本病に与える影響>

@妊娠の前半
甲状腺機能が変化することがあるため  1~2月おきの受診が必要です

バセドウは妊娠により軽快しますが 
橋本病は逆に それまでなかった症状が出てくることがあります

@妊娠中の治療
妊娠中は甲状腺ホルモンの必要量が増すため
妊娠週数が進むと 薬の必要量が増えますから注意が必要です 

甲状腺ホルモン製剤は 
非妊娠時に比べて30~50%増量する必要があると言われています

血中TSHが正常域になるように薬の量を調整します


<出産後の橋本病の変化>

産後1~3か月の早い時期に 悪化する可能性が高いので注意が必要です

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また 産後6ヶ月頃までに無痛性甲状腺炎が起こることがあります

この場合 典型的なバセドウ病症状である 
動悸 発汗過多 頻脈 体重減少 軟便 食欲亢進などが現れることがあるため
これらの症状とホルモン高値のみから 
間違ってバセドウ病と診断され抗甲状腺薬が処方されてしまうこともあります

この甲状腺ホルモン過剰は 3~4ヶ月以内には自然におさまりますが
その後に甲状腺ホルモン不足になり 長引く人もいます

いずれにせよ 出産後1年程度は 定期的な血液検査による経過観察が必要です


橋本病もバセドウ病と同様 何ら支障なく妊娠・出産することが可能です

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しかし 潜在性甲状腺機能低下症で治療をしていない患者さんが
お子さんを希望される場合は 妊娠前から治療を開始した方が良いですし
妊娠経過中も充分な経過観察が必要です

早目に内分泌専門医に相談されることをお勧めします


2015.10.20更新

バセドウ病だと 妊娠してもうまくいかないから 子供はあきらめてください

昔はそんなことが 本当に言われていました

甲状腺の病気は出産適齢期の女性に多いので 
病気と妊娠・出産との関連を心配されている方も少なくないと思いますが

治療により病気がきちんとコントロールされていれば 
普通の妊娠や出産と同じ注意で大丈夫ですし
妊娠中の甲状腺疾患治療薬の服用が 胎児に悪影響を及ぼすことはありませんし 
授乳も全く問題ありません

なんら心配はありませんから どうぞ安心してください

今回は 妊娠・出産とバセドウ病の関連について説明します

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<甲状腺の病気でなくても 妊娠中に機能亢進症になることがある>

妊婦の300人に1人くらいは 甲状腺の病気に罹っていなくても 
妊娠8〜12週頃に 一時的に甲状腺機能が亢進することがあります

これは胎盤がつくるhCGというホルモンによって甲状腺が刺激されるためで
つわりの強い人に多くみられるとされています

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上のグラフに示されているように
hCGの濃度は妊娠中期になると低くなるため 
一時的に機能異常を示すだけで 時期がくれば治まりますから心配ありません


<バセドウ病が妊娠・胎児に与える影響>

@妊娠への影響
甲状腺機能の亢進が長い間続いていると 
生理の頻度が少なくなったり 停止してしまうことがありますが 
バセドウ病だから妊娠しにくいということはありません

しかし 治療をしておらず甲状腺ホルモンが多い状態が持続すると 
流産・早産・妊娠中毒症の危険性が増すので
妊娠を希望される方や妊娠された方は きちんと治療することが大切です

妊娠中の治療による胎児への影響も心配する必要はありません

@胎児への影響
母体血液中のTRAbが高値の場合 胎盤を通過して胎児の甲状腺も刺激して
胎児・新生児に甲状腺機能亢進症がみられることがありますが
母親が服用している薬は 胎盤を通じて胎児にも効くので 大丈夫です

つまり 抗甲状腺剤の服用は 
妊娠中の母子どちらにとっても必要と言えます

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TRAbは出生後1ヶ月程度で赤ちゃんの体内から消えるので 
赤ちゃんの甲状腺機能亢進はやがて軽快しますので大丈夫です

また 母体の甲状腺機能亢進症により胎児奇形の頻度が増す証拠はありません


<妊娠が母親のバセドウ病に与える影響>

@妊娠初期(0~3M)には
一時的に甲状腺ホルモンが増加することがあり 
抗甲状腺薬の変更が必要なことがあります

これは上述した胎盤ホルモンhCGによる甲状腺刺激作用によるものです

一方 妊娠中に増加するエストロゲンが
血中で甲状腺ホルモン結合性サイロキシン結合グロブリン(TBG)を増加させ
TBGはバセドウで増加しているFT4を結合するので 
一過性にバセドウが良くなることもあります

@妊娠中期(4~5M)・後期(6~10M)には
妊娠週数が進むと バセドウ病は次第に落ちついていき 
抗甲状腺薬を減量・中止しなくてはならなくなることもあります

@出産後の悪化
バセドウ病の患者さんは 出産後に悪化することが度々あります

これは妊娠中に軽くなった反動ともいえる現象で
出産後5~8か月たってから 甲状腺機能が亢進してきます

しかし 産後にいったん悪くなった人でも 
薬を調節することで落ち着きますし
少量のメルカゾールを内服しながら授乳することも可能です


<妊娠中 授乳中のバセドウ病治療薬>

@妊娠中の治療
妊娠中も治療は続けなければなりません

@授乳中の治療
母乳への移行は メルカゾールよりプロパジールの方が少なく
プロパジールの常用量では 赤ちゃんの甲状腺機能には影響しません

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抗甲状腺剤でうまく治療ができていないバセドウ病の患者さんが
妊娠を望まれる場合は
妊娠する前に放射線ヨード療法や手術で治療しておく方法もあります

このように たとえバセドウ病で治療を受けていても
普通の妊婦さんと同様に妊娠・出産することが可能です

但し 妊娠中 出産後には 充分な経過観察が必要ですから
産科の主治医だけでなく 内分泌の専門医にもご相談ください


 

2015.10.16更新

橋本病は 
*本当は橋本病なのに ほかの病気と間違えられている 
*橋本病だけれど 放置しても良い 
といったことがあります


<橋本病なのに 他の病気に間違えられて見逃されてしまう>

本当は橋本病なのに 以下の病気と間違えられて見逃されていることがあります

*心臓病・腎臓病・肝臓病
著しい甲状腺機能低下症が長い間治療されないでいると
全身がむくんだり 心臓周囲に水が溜まって心臓の働きが悪くなることがあり
心臓 腎臓 肝臓の病気と間違えられて 治療されていることがあります

*老化
むくんだり 皮膚が乾燥したり 寒がりになり
動作が鈍く しゃべり方がゆっくりになり 記憶力が低下するので
老化現象と間違われていることがあります

*うつ病 更年期障害
無気力になったりするので うつ病や更年期障害に間違えられます

こうした場合には
疑われた病気として治療をされても なかなか症状が改善せず 
治療困難な例として そのまま放置されてしまうことが少なくありません

そして 正しい診断がついて 甲状腺製剤の治療を開始すると
それまでなかなか治らなかった症状が 嘘のように改善したりします

ですから 思い当たるふしがある場合は 
甲状腺の血液検査をすることをお勧めします

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<橋本病だけれど 敢えて治療しなくてもいい>

潜在性甲状腺機能低下症」と呼ばれる病態があります

甲状腺ホルモン値は正常だけれど TSHが上昇している場合
比較的 高頻度に認められます
(下の図の 2.潜在性低下 に相当します)

甲状腺ホルモン分泌が 正常な状態から低下していく状態への移行期で
甲状腺の機能低下が始まっているけれど まだ余力がある

甲状腺ホルモンのわずかな分泌低下を察知した下垂体が
TSHを分泌して甲状腺を刺激しているので 
甲状腺ホルモンが基準値を保っていられる

いわば橋本病の予備軍のような状態です

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自覚症状はないので すぐに治療が必要ではありませんが
定期チェックを慎重に行い 
まずは日常の食べ物の注意をする必要があります

というのも ヨウ素の過剰摂取により起こっている可能性もあるからで
昆布などの大量のヨードを含む食品を3ヶ月間は控えます

ヨードを控えてもTSHが10μU/ml以上なら 甲状腺剤治療を開始します


また TSHが10μU/mL以下でも 治療を考えるべき場合があります

*TSHが10μU/mL以下でも ぜひ治療をすべき場合
高血圧 糖尿病 脂質異常症 喫煙のいずれかがあれば
動脈硬化が進む可能性があるので 治療を開始します

*TSHが10μU/mL以下でも 治療を考慮すべき場合
・機能低下症状がある
・甲状腺腫が大きい
・自己抗体が強陽性
・不妊症
こうした場合は 治療を考慮すべきとされています

また 妊娠している場合 近い将来に妊娠を望んでいる場合は
すぐに甲状腺ホルモン剤治療を開始します

というのも
妊娠初期の甲状腺ホルモン低下により 流産の確率が上がり
胎児の精神神経機能発達にも悪影響があるからです

妊娠・出産と甲状腺疾患については 次回詳しく説明します

  

2015.10.08更新

橋本病は甲状腺ホルモンの分泌が低下する病気です

1912年に 九州大学の橋本策(はかる)博士が世界で初めて発見したので
世界でもHASHIMOTO thyroditisと呼ばれています

甲状腺の病気のなかで最も頻度が高く 
女性が患者さんの94%を占め 女性の3~10%がこの病気に罹られています
20歳代後半以降 とくに30~40歳代に多くみられます 


<病態>

自己免疫反応により 
自己抗体(抗サイログロブリン 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体)ができます

この抗体が甲状腺細胞の破壊に関与するとされており 
慢性的な経過をとり徐々に病態が進行して 甲状腺機能が低下していきます

最初は自己抗体やリンパ球が少し組織を破壊し 
それにより甲状腺ホルモンが少し低下すると
それを察知した下垂体がTSHを分泌して甲状腺を刺激します

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甲状腺に余力があれば 刺激によりホルモンを分泌するので 
機能低下症状は現れません

しかし病気が進んで慢性的な炎症が持続して甲状腺破壊が進むと
(下の写真のように 黒い粒のようなリンパ球がたくさん浸潤してきます) 
甲状腺の余力がなくなり ホルモン分泌が実際に低下してきて 
機能低下症のさまざまな症状が現れるようになります

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このように慢性の経過をとるのが特徴で 病気は10年単位で進行し一生続きます


<特徴的な症状>

全体の70%は 症状がでてこない「潜在性自己免疫性甲状腺炎
症状が出る場合も 徐々にでてくるため 
甲状腺の病気だと分かりにくいことがあります

代表的な症状は 下記のようなものです

*甲状腺全体が均一に大きくなる(びまん性甲状腺腫)ことが多いですが
 大半の人は自分では気づかない程度の軽度の腫れにとどまります 
・のどの違和感をおぼえることもあります
・硬いゴムのようで 表面がゴツゴツしているものが多い傾向です

*むくみはこの病気の主症状で 「粘液水腫」とも呼ばれ 
 むくんだ部分を指で圧迫してへこませても元に戻るのが特徴です
・朝起きたときに手や顔がこわばる感じがし 
 唇が厚く 舌が大きくなることもあります
・喉頭にむくみがくると 声がしわがれて低く かすれ声になります

*食欲がないのに 体重が増える
 新陳代謝が低下してカロリーの消費が減っているためと むくみのために
 体重は減らずにむしろ増えます

*胃腸の働きが悪くなるため お腹がはって便秘になります

*皮膚の表面が乾燥してカサカサし 細かい粉がふいたようになる
 眉の外側部が薄くなるのも特徴です

*新陳代謝が低下し 全身の熱の産生が減るため寒さに弱くなります
 夏でも暑さをあまり感じず 汗をかきません

*心臓の動きがゆっくり静かになり 脈を触れると数が少なく弱く感じられます

*無気力になり ものごとに対する意欲・気力がなくなり 忘れっぽくなります
 どこでもすぐ居眠りをするようになり 
 話をする時に 口がもつれたり ゆっくりしたしゃべり方になります

*体のこわばり 神経痛 手足のしびれを感じる方も多い

*月経や妊娠等の異常もみられます
・月経の量が多くなったり 長く続くことがある
・妊娠しづらくなる
・治療しないでいると 妊娠しても流産しやすくなる人もいます

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<検査所見>

TgAb抗サイログロブリン抗体) 
 TPOAb抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体)が陽性
・TgAbは90% TPOAbは70%で陽性
・バセドウでも陽性になることがあります
FT4が低値
TSH値が高値になり 重症ほどTSH値は高くなります

甲状腺関連以外の項目では
代謝がゆるやかになるため コレステロール値が上昇し 
AST ALT  LDH CKなどの肝臓や筋肉由来の酵素が上昇します
貧血が見られることもあります


<治療>

患者さんの70%は甲状腺ホルモンの値は正常で
本当に甲状腺ホルモン製剤による治療が必要な患者さんは 30%程度です

そのうちの20%は ホルモンの低下はあるものの自覚症状はなく
残りの10%の方に 機能低下の症状が認められます

治療に用いられるのは人工合成T4製剤のチラーヂンSです

甲状腺が分泌するホルモンと同じ成分なので
長期にわたり服用を続けても副作用などの問題はありません

最初は少量(25〜50μg/日)服用し 
数か月かけて徐々に増やして その人の体に合った維持量を決めます
多くの場合 維持量は100〜150μg/日になります

甲状腺ホルモンが正常値内に入り症状がとれるのには個人差があり 
病気の程度などにより1~4ヶ月はかかります

単に足りない分を補充しているだけなので 長期間の治療が必要となり
基本的に一生飲み続けることになります
体調がよくなったからといって服用を中止しないようにしてください

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<日常生活の注意>

*昆布の食べ過ぎに注意! 
橋本病の患者さんが 昆布が主原料のものを大量にとりつづけると 
甲状腺機能がさらに低下して甲状腺腫が大きくなることがあります
ただし 昆布などを食べるのをやめれば元に戻ります

*イソジンのうがい薬のうがいに注意!
毎日うがいをするとヨードのとりすぎになり 
甲状腺機能低下症になることがあります
うがいを中止すると 正常に回復します

*禁煙!
喫煙は橋本病の甲状腺機能低下症をきたすリスクファクターですから
橋本病と診断されたら タバコはやめてください


橋本病は比較的多い病気ですが 
バセドウ病に比べると 社会的認知度が低いように感じます

橋本病による症状を 不定愁訴と勘違いされて
悩んでおられる患者さんも少なくありません

きちんと診断して適切に治療をすれば
生活の質は間違いなく向上する病気なので
心配な方がおられたら すぐに専門医に相談されてください

 

 

2015.10.07更新

カミングアウトしますが 
書き手もかつて バセドウ病になり 薬を飲んでいました
(大袈裟にカミングアウトするほどのことでもありませんが:苦笑)

書き手は 冬に発症しましたが
最初は 冬なのに暑い 汗をかく 皮膚が妙にかゆい 
といった症状を自覚しました

冬で乾燥しているから 皮膚がかゆいのかな?
ちょっと暖房が効きすぎているんじゃない?

自慢ではありませんが
インフルエンザで整形外科を受診したことがあるくらいですから
まさか自分がバセドウ病になったなんて 全く疑っていませんでした(苦笑)

そのうちに だんだん体重が減少してきて 
周囲の人に「ダイエットでもしているの?」と言われるほどになりました

メタボ体型なので痩せてくるのは良いことですが
へんだな 別にダイエットをしているわけでもないのに と
ちょっと不思議でしたが

さすが迷医? まだこの時点でも バセドウ病を疑ってはいません(再苦笑)


当時を振り返って印象的だったのが 排便回数が増えたこと
食事をするとすぐにトイレに行きたくなったほどでした

さらに動悸もしてきて 指先も震えるようになってきました

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上記のバセドウ病のチェック項目 確実に6つ以上あてはまります!!

さすがにこれはあやしいと思い採血したら

FT4が振り切れ高値 TSHは測定感度以下 
TRAb値は70もありました!

いや~ まさか自分がバセドウ病になるなんて 思ってもみませんでした

バセドウ病に限らず
初めて「こういう病気ですよ」と知らされた多くの患者さんたちも
きっとびっくりしておられるのだろうなあ、、、

患者さんの気持ちが 少し実体験できた気がしました


幸いにして身近に内分泌の専門の先生がおられたので(苦笑)
主治医の先生の指示に従い メルカゾールの服用を開始したところ
すぐに自覚症状は改善しました

ホントに楽になって やっぱり薬は効くなあ~ と安心したのを覚えています


徐々にメルカゾールの量を減らしていき
約1年たって FT4は基準値内まで低下しましたが

依然としてTSHは測定感度以下で TRAb値もなかなか下がってきません

前回のブログで解説したように
男性で治療前のTRAb値が高い人は 飲み薬だけではうまくいかない

そんなデータが頭をよぎり始め 放射線ヨード治療かなと思い始めた頃
治療を開始してから約2.5年ほど経過したとき
主治医の先生が奥の手を出してきました

メルカゾールの量を増やして 
同時に橋本病の治療で使う甲状腺ホルモン剤のチラージンを併用するのです

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この裏ワザは なかなかTRAb値が下がらないときに使われるもので
メルカゾールの量を増やし より強力に甲状腺ホルモン合成を抑えこみ
抑えこみすぎて機能が低下しないように 
少量の甲状腺ホルモン剤を同時に投与する

こうすると TRAb値が低下してくることがあるとか

そんなものなのかな~と思いつつ 主治医の先生を信用して服用していたら
1年ほどたってから TSHが測定できるレベルになり
なんとTRAb値も徐々に低下してきました!

うーん 専門家の言うことは聞くべきだなと しみじみ思いましたよ(笑)


そして 治療開始から約3年で TRAbは陰性化し
TSHもFT4も全て基準値内に入ったので 無事に治療は中止となり
幸いなことに 現在に至るまで再発もしていません


しかも 怪我の功名と言っては語弊があるかもしれませんが
書き手はそれまで脂肪肝による軽度の肝機能障害があったのですが

バセドウ病になって代謝が亢進して体重も減少したおかげで
脂肪肝が改善して肝機能も基準値になりました

その後もできるだけ節制しているので
春の健診の採血でも肝機能は基準値を維持できています

これはラッキーでした!(笑)


ということで バセドウ病になったことで
診断がつく前や治療中の不安な気持ちを 実体験することが出来ましたし
脂肪肝も治癒することができて なんとか結果オーライでした


ただ これでまた 頭が上がらない理由が またひとつ増えてしまい、、、
(目的語は敢えて書かず:苦笑)

主治医の先生 どうもお世話になりました!

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あ これは使いませんでした(笑)
(ネコは歳をとると バセドウになりやすいそうです!)



2015.10.06更新

甲状腺機能亢進症・バセドウ病は 
甲状腺疾患の約20%を占める代表的な病気で
女性の200~1000人に1人がこの病気に罹られています

男女比は1対4の割合で 女性に多い

男性患者は少ないけれど 
かかると症状が重くなり治療が長引く傾向があるとされています

患者数のピークは30歳代前半で 30歳代が全体の過半数を占めますが
20歳代の発症も少なくなく 次いで40~50歳代の患者さんが多い


<病態>

前回ご説明したように
自己免疫反応によりTSHレセプターに結合する自己抗体(TRAb)が作られます

TRAbはTSHと同じように甲状腺細胞を刺激する作用を持っているので
その刺激により甲状腺ホルモンが過剰に合成・分泌されるようになり 
多彩な症状が現れてきます


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血中の甲状腺ホルモンが過剰になっても
TRAbは作られ続け 甲状腺刺激が持続するため 
血中甲状腺ホルモンが高い状態が続きます


<特徴的な症状>

*新陳代謝が活発になる
*常にジョギングしているような状態で 脈拍が速い
 ・寝ていても動悸が気になって眠れないという人もいるほど
*全身から吹き出るように汗を多くかく 暑がりになる
*とにかく疲れやすい いつもゴロゴロしている
*37.5℃前後の微熱がある
*食欲が増加し いくら食べても満腹感が得られない
*排便回数が増加する
*体重が減る
 ・男性や年齢が高い人のなかで目立つ症状で
  ひどい場合は1~2ヶ月で10kgもやせることがあります
*手の指先が細かくふるえる 何かを持とうとするとひどくなる
*眼球突出
 ・はっきりわかるほど眼が出てくる人は10人に2人ほどで 
  軽度を含めると40~50%の頻度でみられます
*精神的には 落ち着きが無く いらいら感や不眠になる

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こうした症状があるために
循環器疾患 高血圧 精神病
などと間違えられることもよくあります

若い人では甲状腺の腫れを認めることがありますが
触ると軟らかく 痛くないのが特徴です


<検査所見>

*FT4が高値
*TSHが測定できないくらい低値
*TSHレセプター抗体・TRAbが陽性

甲状腺関連以外の項目では
代謝が活発になるのでコレステロール値が低下
AST ALTなどの肝機能が高値を示します
また骨の量が減少するためALPが増加します


<治療>

甲状腺ホルモンの合成と分泌を減らす薬を内服します
(甲状腺ホルモンを合成するペルオキシダーゼの働きを抑える薬です)

*チアマゾール(メルカゾール)
*プロピルチオウラシル(チウラジール プロパジール)
がありますが メルカゾールの方がよく使われます

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症状は2週間目くらいから少しずつ良くなりはじめ 
普通は1〜2か月もすればかなり良くなります

この頃からメルカゾールの量を徐々に減らしていきます

早い人では1か月 遅い人でも3〜4か月後には
甲状腺ホルモン値が正常になり その次にTSHが正常となる

やがてTRAbの量が少なくなっていき
TRAbが消失すると 薬による治療の中止を考えることができます

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この状態に至るまでに おおよそ2年間ほど要し
実際に治療が中止できるのは約50%程度です

治療を中止してから2年以上再発が見られないのは70%で
再発する場合は 中止後1~2年以内がほとんどです

TRAb値が高いままの状態で薬を中止すると 
60%の高い確率で再発しますので 要注意です

ちなみに TRAb値は治療効果の予測にも役立ちます
治療を始める前のTRAb値が15以下だと治る確率は65〜75%
36くらいだと50% 66くらいなら約30%と言われています


薬の副作用としては
*肝障害 3%ほど
*かゆみ じんま疹 1%ほど
*白血球減少(無顆粒球症) 0.5%ほど
がありますが 一番重篤で注意を要するのは無顆粒球症です


2年間内服しても抗甲状腺剤の中止が出来ない時は
*そのまま継続して内服していくか
*別の治療法に変更するか
を考える必要があります

別の治療法としては
*アイソトープ治療
*外科治療
などがあります

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それぞれに一長一短がありますので 
専門医とよく相談されて 治療方針を決めると良いでしょう


実は 書き手も、、、(つづく:笑)

 

2015.10.01更新

甲状腺の病気の方は全国で500万人もおられ しかも増加傾向にあります

最も頻繁にみられる甲状腺の病気は
甲状腺の機能が亢進する甲状腺機能亢進症(バセドウ病) 
低下する甲状腺機能低下症(橋本病) です

女性 それも20代から40代の女性にたいへん多く
全体では1対9で女性患者の方が圧倒的に多い

バセドウ病の男女比は1対4  橋本病の男女比は1対20 です

では どうしてバセドウ病や橋本病は発症するのでしょう?


<原因は自己免疫反応!>

バセドウ病 橋本病ともに 自己免疫反応によって発症します

免疫反応とは 体の中に細菌やウイルスや異物が侵入してきたら
それを攻撃して排除しようとする 体にとって重要な防御機構・生体反応です

マクロファージ・リンパ球・好中球などのさまざまな細胞や
抗体・補体などさまざまなタンパク質が 免疫反応に参加します

ところが なんらかの原因で この免疫機構に異常が生じて
自分自身の細胞を ウイルスや細菌と勘違いして認識してしまい
それを排除しようとしてしまうことがあります

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この病的な状態が自己免疫反応で 
自己免疫反応が原因で発症する病気を自己免疫疾患と呼びます

慢性関節リウマチ SLEなどが代表的な自己免疫疾患ですが

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バセドウ病や橋本病も この自己免疫疾患の仲間です
つまり 甲状腺に対する自己免疫反応により 病気が生ずる

自己免疫疾患の発症機序は複雑ですが
自らの細胞を認識する自己抗体が産生され 
それが自らの細胞を攻撃するために病気になるタイプがあります

バセドウ病や橋本病は この自己抗体が病態に関与する病気です

では バセドウ病や橋本病では 
どのような自己抗体が産生され どんな悪さをしているのでしょう?


<バセドウ病で認められる自己抗体>

バセドウ病では 次の二種類の自己抗体が産生されます

*TRAb:TSHレセプター抗体
*TSAb:TSH刺激性レセプター抗体

治療前のバセドウ病では いずれの抗体も95%以上で陽性になります
中心となって病態形成に関わるのはTRAbです

いずれも甲状腺細胞の表面上に存在する
TSHレセプター(TSHが甲状腺を刺激する時に結合するタンパク質)
を認識する抗体
TRAbの方が鋭敏なので 主にこちらを測定することが多い

バセドウ病は TRAb TSAbがTSHレセプターを刺激するため
甲状腺ホルモン分泌が過剰になる病気なのです


b1

この自己抗体の力価が高いほど 活動性・機能亢進症状が強くなりますし
治療でバセドウ病が鎮まってくると 自己抗体の力価も低下してきます

そのため 治療効果の評価のため測定され 
免疫異常がおさまっているかどうかの指標としても測定されます 

また 薬をやめても大丈夫かどうかの判断にも有用で 
薬をやめた後の再発の予想時にも参考にされますし
自己抗体が陰性化しないと薬はやめられません


<橋本病で認められる自己抗体>

橋本病では 次の二種類の自己抗体が産生されます

*TgAb:抗サイログロブリン抗体
*TPOAb:抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体

TgAbは90%で TPOAbは70%で陽性になります

h1

抗サイログロブリン抗体は 
甲状腺ホルモンが作られる土台になるタンパク質のサイログロブリンを認識し

抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体
ヨードをサイログロブリンに結合させる酵素である
甲状腺ペルオキシダーゼを認識します


しかし バセドウ病における自己抗体とは異なり
これらの抗体自体は直接的にホルモン産生を抑制する作用はないので
抗体値が高くても 過度に心配する必要はありません

また バセドウ病のように 
治療により抗体力価が低下することもないので
診断時には有用ですが 治療反応性の評価には不向きです

抗ペルオキシダーゼ抗体の代わりに 抗マイクロゾーム抗体
で代用することもあります



このように バセドウ病や橋本病が疑われた場合には
血液検査でこうした自己抗体を測定することが多いですし
バセドウ病では治療経過中にも定期的に測定します

そのため 主治医との会話のなかで
これらの自己抗体に関する話題が出てくる頻度も高いはずです

ai3

ですから それぞれの抗体にどういう意味合いがあるのかを
理解しておくことは重要ですから その参考にしていただけると幸いです

 

さて ご説明したように バセドウ病も橋本病も自己免疫疾患ですが
多くの自己免疫疾患では治療に 副腎皮質ステロイド免疫抑制剤などの
比較的強い副作用のある薬剤が使われることが多いのですが

これからバセドウ病・橋本病の解説で説明するように
バセドウ病も橋本病も免疫抑制剤を使わなくても改善します

そういう意味では 非典型的な自己免疫疾患と言えるかもしれません



2015.09.30更新

健康診断で 
喉が腫れているので甲状腺の精密検査をしてください と指摘されて
心配になって来院される患者さんは少なくありません

そこで 甲状腺の働きと病気について 何回かに分けて解説します

第1回目のテーマは 甲状腺の働き です


<甲状腺はどこにある?>

甲状腺は喉仏の少し下に蝶が羽を広げたような形で存在する
重さ10~20g 大きさ縦4.5cm 横4cmの柔らかい臓器です

th1

病気のために腫れたり硬くならない限り 
外から指で探しても触れることはできません


<甲状腺の働き>

甲状腺は 甲状腺ホルモンを作り血液中に分泌し 
血液によって運ばれた甲状腺ホルモンは 全身の臓器・細胞に作用します

このように全身に影響を及ぼすので 
甲状腺ホルモンは 増え過ぎても不足しても 
身体にとって不都合な症状をきたします

th2


甲状腺ホルモンの働きは 全身の新陳代謝を活性化することです

脂肪や糖分を燃やしてエネルギーをつくり出し 
生体の熱産生を高め 体温を調節します

細胞のなかの核に働いて 
生命維持に必要な様々な遺伝子の活動を促進したり抑制したりします

ミトコンドリアにも直接作用して 
細胞の呼吸を促進させてエネルギーを作ります

また 心臓や胃腸の働きを活発にしますし 交感神経を活性化します

胎児の発育に重要な働きをし 
子どもの知能・身体の成長を促す作用もあります


<甲状腺ホルモンはどのようにして作られるか?>

甲状腺ホルモンは 
海藻に含まれているヨウ素(ヨード)を材料にして合成されます

ですから ヨードが不足すると甲状腺ホルモンが作れなくなります

甲状腺細胞の上皮には 
血中のヨードを選択的に甲状腺細胞内に汲み上げるポンプが存在し

濾胞のなかで 甲状腺ホルモンの基本骨格(サイログロブリン)と 
汲み上げられたヨードが結合してホルモンになります


このときに サイログロブリンとヨードを結合させるのが
ペルオキシダーゼ(TPO)という酵素です

ペルオキシダーゼは 
甲状腺機能亢進症の治療薬により抑制される物質であり
甲状腺機能低下症で出現する自己抗体が認識する物質でもあり
甲状腺の病気に深く関与します

これらについては あとで詳しく説明します


th3


ということで サイログロブリンにヨードが
3個結合したものが トリヨードサイロニン(T3) 
4個結合したものが サイロキシン(T4) 

th4


できた甲状腺ホルモンは 甲状腺の濾胞内に溜められています

th5

上の写真は甲状腺細胞の写真ですが 
細胞のなかの薄いピンクに見える空間が濾胞で 
ここにホルモンが貯められています


甲状腺では主にT4を作っており
血中に存在するのはほとんどがT4(98%)で 
T3の前駆体として存在しています

T4が 肝臓 腎臓などに運ばれて 
そこでヨウ素が1個はずれてT3になりますが
このT3ホルモンとして作用します

甲状腺ホルモンの作用は T3がT4の約10倍ほど強力です


甲状腺ホルモンは分泌されると そのほとんどは
タンパク質(TBG・TTR・アルブミン)と結合して 血液中を流れていますが

th6

これらと結合しているT3 T4はホルモンとして機能することはありません

しかし ごく極微量ですが 
タンパク質と結合していない遊離型(Free)ホルモンも流れていて
この遊離型が ホルモンとして臓器に作用します

ですから
*ホルモンを作る能力を調べるには FT4(ng/dl)
*全身への作用の程度を調べるには FT3(pg/dl)
の血中濃度を それぞれ測定するわけです

この測定により 甲状腺ホルモンの過不足を正確に知ることができます


<甲状腺ホルモン分泌の調節機構>

甲状腺ホルモンの分泌は 
脳下垂体から分泌されるTSHというホルモンによって調節されます

TSHは 甲状腺に働きかけて 甲状腺ホルモンを作らせます

甲状腺の機能が低下すると 
甲状腺ホルモン分泌が低下して 血中のFT3 FT4が低下しますが
下垂体はそれを感知しTSHをたくさん分泌します

逆に甲状腺機能が亢進すると
血中のFT3 FT4が上がりすぎて 
下垂体はそれを感知してTSHの分泌を減らします

th6

下垂体は 僅かの甲状腺ホルモンの過不足を敏感に反応して 
TSHの産生を増やしたり減らしたりするので
TSHの値は 正常範囲を超えて高くなったり低くなったりします

一方 FT3 FT4は 
その産生の変化が僅かな場合は 正常範囲から大きく外れることはないため 
異常値として捉えにくく 変化を見過ごすことがあり得ます

しかし 仮にFT4 FT3が基準値内の値でも 
それが通常の状態に比べて高くなれば 
下垂体はその変化を察知してTSHは下がり 

逆に低くなればTSHは上がります

ですからTSHを測定すれば 
甲状腺ホルモンの過不足を最も敏感に知ることができます

甲状腺の病気の状態を評価するために
FT3やFT4よりも重要なマーカーとなるわけです


ということで 甲状腺の病気が疑われたら 
まず血中のTSH  FT3 FT4を測定することになります


甲状腺が全身の新陳代謝に影響する甲状腺ホルモンを作ること
甲状腺ホルモンの産生・分泌は巧妙に調節されていること
をご理解いただけたでしょうか?

次回は どうして甲状腺の病気が起こるか 説明します



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