左利き肝臓専門医ブログ

2017.08.30更新

インスリン分泌低下インスリン抵抗性により
血糖値が高い状態が続くと 細胞がダメージを受けてしまいます

こうした状態を 糖毒性 と呼びます

ins71


糖毒性は 糖尿病のコントロールが悪いときに起こりうる病態で

高血糖自体が

*β細胞のインスリン分泌能力を低下させ

GLUT4の活性を低下させてインスリン抵抗性を誘導し

更なる高血糖を招いて 悪循環を形成してしまいます


ins72



年単位で経過する高血糖状態の持続により惹起され
β細胞の減少・線維化 β細胞内の分泌顆粒の減少を起こし
インスリン分泌低下が起こります


その原因のひとつは β細胞内の酸化ストレスの亢進です

高血糖状態が持続すると 酸化ストレスが誘導されますが

ins73

β細胞には抗酸化物質が少なく 酸化ストレスに脆弱なうえ
活性酸素により損傷を受けたDNAの修復能も低いとされています

また 酸化ストレスは
インスリン遺伝子そのものの発現を低下させたり
β細胞のアポトーシスを誘導することが 明らかにされています



インクレチンGLP-1の低下も 糖毒性に関与します

インクレチンは β細胞上に存在する受容体に結合して
インスリン分泌促進 β細胞のアポトーシス抑制 β細胞増殖促進
などの機能を発揮しますが


ins74


糖尿病ではインクレチンの受容体が発現低下しているうえに
高血糖自体がインクレチン受容体発現を低下させている可能性があります



糖毒性には 小胞体ストレス応答 も関与します

小胞体
細胞内で造られるタンパク質の品質管理を行っている細胞内小器官ですが

ins75

高血糖状態が持続して β細胞でのインスリン合成が増加すると
小胞体でのタンパク質品質管理がインスリン新規産生に追いつかず
未成熟のインスリンが蓄積して 小胞体ストレス応答が生じます


ins76


この小胞体ストレス応答により
β細胞はアポトーシスを起こして死んでしまいます


ins77



小胞体の働きと 小胞体ストレスの病気への関与は
また 稿を改めて解説します 



さらに 高血糖状態が続くと
UDP-GlcNAcという物質が産生されますが

UDP-GlcNAcは タンパク質のセリン残基に結合してグリコシル化し
こうして糖化されたタンパク質はしばしば機能異常を呈し
β細胞の機能不全やインスリン抵抗性を惹起して 悪循環を誘導します



高血糖状態では
血中にIL-1β IL-6  TNFαなどの炎症性サイトカインが増加し
インスリン抵抗性 インスリン分泌低下 β細胞のアポトーシス誘導などに
関与するとされています



このように

糖毒性によりβ細胞の状態が悪化して悪循環が生じるので
糖毒性の解除が重要な治療戦略になります


その観点から注目されているのが
新たな糖尿病治療薬の SGLT-2阻害薬 です

腎臓の糸球体で濾過されたグルコースは 近位尿細管で再吸収されますが
その能動的再吸収にかかわるのがSGLT-2という分子で
SGLT-2により約90%のグルコースが再吸収されます

SGLT-2阻害薬は
このSGLT-2を阻害することにより グルコースの再吸収を抑制し
尿中にグルコースを排泄させて 高血糖を是正する薬です

ins78

インスリン分泌とは全く関係ない機序による血糖降下作用であることから
すみやかに糖毒性を解除できる可能性があり 注目されています

また SGLT-2阻害薬により
インスリン分泌能 インスリン抵抗性の改善が見られ
体重減少 脂質プロファイルの改善 尿酸値の低下も観察されています

ins79


当院でも 
糖毒性の存在が疑われるような患者さんには SGLT-2阻害剤を投与し
良好なコントロールが得られている方がたくさんおられます



2017.08.29更新

糖尿病の発症・進展には
インスリンの分泌低下インスリン抵抗性が関わっています


ins51


では インスリン抵抗性って なんでしょう? なんで起きるのでしょう?


<インスリン抵抗性とは?>

インスリン抵抗性


インスリンが 標的とする肝臓 筋肉 脂肪などの細胞に作用しない状態


ins52


インスリンが分泌されても働かないので
肝臓 筋肉などの細胞にグルコースが取り込まれず
血糖が下がらず

そのため 膵臓のβ細胞はさらに過剰にインスリンを分泌し
高インスリン血症になります

ins53


高インスリン血症では インスリン受容体が減少し
インスリン抵抗性がより一層増悪します


こうした悪循環を経て

やがてβ細胞は疲弊し インスリンを分泌しなくなってしまう

これが 糖尿病が進行した成れの果ての姿です


欧米の白人における2型糖尿病の大部分に強く関与していますが

日本人ではインスリン抵抗性がそれほどひどくない糖尿病もかなり存在し
インスリン分泌が減少しやすいことの方が
病態に関与すると考えられています


<生活習慣病とインスリン抵抗性>

インスリン抵抗性は 糖尿病だけでなく
高血圧 脂質異常症などの生活習慣病の背景に存在すると推察されています

インスリン抵抗性のために高インスリン血症になると

肝臓のVLDL産生増加をきたし 高中性脂肪血症をひきおこし
HDLが低下します

ins54


腎尿細管でのナトリウム再吸収が亢進し 水分貯留を引き起こし
高血圧になります


ins55


さらに 血管内皮細胞を増殖させ 動脈硬化症を発症させます

このように インスリン抵抗性は全身に悪影響を及ぼします


ins56



<インスリン抵抗性が起こる機序>

では インスリン抵抗性は なぜ起こるのでしょう?

それを理解するには
インスリンの作用により 細胞が血中のグルコースを取り込む機序
を知っておく必要があります


インスリンが 細胞膜に存在するインスリン受容体に結合すると
受容体の細胞質部分に結合しているチロシンキナーゼが活性化され
IRS-1という情報伝達分子のチロシンがリン酸化されます

そして IRS-1→PI3キナーゼ→PKB
細胞内で情報を伝達する分子が 次々と連鎖反応でリン酸化され
信号が伝達されます

ins57

情報伝達系のしんがりに位置するPKBが リン酸化されて活性化されると

細胞質に存在している 糖輸送体分子のGLUT4 が 細胞表面へ移動して
GLUT4がグルコースを血中から細胞内へ取り込みます

このようにして インスリンは
グルコースを細胞内に取り込ませるのです


ins58

そして インスリン濃度が低くなると
GLUT4は細胞膜から細胞質に戻っていき
グルコースは細胞内に取り込まれなくなります


ちなみに前回説明したように

運動は こうしたインスリンによる機序とは異なる機序により
GLUT4の細胞膜発現を誘導し 
筋肉細胞内へのグルコース取り込みを増加させます

これが 運動がインスリン抵抗性を改善させる機序のひとつです



さて 本題のインスリン抵抗性が起こる機序ですが

インスリン抵抗性は
肥満による脂肪細胞の肥大 異所性脂肪の存在が関与します

つまり 肥大した脂肪細胞が産生する物質
特に 悪玉アデイポカインとよばれる因子が

インスリン抵抗性を誘導するのです

ins59



その代表選手が 遊離脂肪酸

遊離脂肪酸は肝細胞や骨格筋細胞内に入ると
それぞれのIRS-1分子の適切なリン酸化を阻害してしまいます

そのため 上述した
グルコースを細胞内に取り込むためのGLUT4の細胞膜移動が起きなくなり
インスリンが存在していても 細胞内にグルコースを取り込めなくなります

これが インスリン抵抗性が起こる機序です


また 肥大化した脂肪細胞が分泌するTNF-α
インスリン抵抗性を誘導します

TNF-αは
インスリンによるIRS-1のチロシンリン酸化やPI3-キナーゼの活性化を抑制し
GLUT4を介する細胞内へのグルコース取り込みを抑制し
GLUT4の発現そのものも抑制します


このように 

インスリン抵抗性は
肥満により脂肪細胞が分泌する悪玉因子により誘導されるわけですから

肥満が改善されれば 当然 インスリン抵抗性も改善します


減量の大切さが 理論的に裏付けられるわけです


一方 善玉アディポカインアディポネクチン
インスリン受容体の感受性を向上させますが

脂肪細胞の肥大化により アディポネクチン分泌が低下してしまうので
インスリン抵抗性が進むことになります


ins60



少し長くなりましたが
インスリン抵抗性が起こってくるメカニズムを
ご理解いただけたでしょうか?


<インスリン抵抗性を改善させる薬剤>

インスリン抵抗性を改善するには
食事療法や運動療法による体脂肪や内臓脂肪の減少が最も効果的ですが

インスリン抵抗性を改善する作用がある薬剤もあります

*脂肪細胞の分化などに関わる転写因子のPPAR-γを活性化させる
 糖尿病治療薬のピオグリタゾン(商品名:アクトス)

ins61



血圧降下剤の
*アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)
*ACE阻害剤
*長時間作用型Ca拮抗剤

などで

ins62

糖尿病の治療 糖尿病にともなう高血圧の治療に用いられています



2017.08.24更新

前回に引き続き インスリンの作用
特に脂肪組織への作用について説明します


インスリンは 脂肪組織に対して

*血中から脂肪細胞への グルコースの取り込み促進

*脂肪細胞内での グルコースから中性脂肪への合成促進

*脂肪細胞内での 中性脂肪の分解抑制

の3つの作用を行います

ins41


つまり

脂肪細胞内に中性脂肪を貯めやすくするわけで
インスリンが「太るホルモン」と呼ばれる所以です

ins42


このメカニズムを詳しく説明しましょう


<中性脂肪の代謝を仕切る2種類のリパーゼ>

まず 中性脂肪の代謝は
2種類のリパーゼ(LPL・HSL)と呼ばれる酵素によって行われます


@リポタンパク・リパーゼ(LPL)

血管内皮細胞の表面に存在し

カイロミクロンやVLDLに含まれるアポC-IIにより活性化され

血中の中性脂肪を 脂肪酸とグリセロールに分解し
分解で出来た遊離脂肪酸を脂肪細胞内に取り込ませやすくします


ins43



この作用により 血中の中性脂肪は下がり

脂肪細胞に取り込まれた脂肪酸とグリセロールは
中性脂肪に再合成されて 脂肪細胞内で貯蔵されます

この貯蔵された中性脂肪こそが 皮下脂肪や内臓脂肪の正体です


@ホルモン感受性リパーゼ(HSL)

アドレナリン ノルアドレナリンなどのホルモンの作用により
活性化する酵素で

LPLと異なり 脂肪細胞内に存在します

ホルモンで活性化されると
脂肪細胞内の中性脂肪を遊離脂肪酸とグリセリンに分解し
血中に送り出すので 血中の中性脂肪は上がります

ins44




<インスリンのLPL HSLへの作用>

さて インスリンは

*LPLを活性化し
*HPLを抑制します

つまり
脂肪組織の血管内皮細胞のLPL活性を上昇させるので
脂肪細胞内に中性脂肪を貯めやすくし

ins45

脂肪組織のHPL活性を抑制するので
脂肪細胞内の中性脂肪分解が抑制されます

ins46


インスリンが太るホルモンなのは
こうした脂肪細胞のLPL HSLへの相反した作用により
脂肪細胞内に中性脂肪をためやすくするからです


ins47




また インスリンは

脂肪酸の合成を促進し 分解を抑制し
コレステロールの合成を促進します


このように 血糖値を的確に制御するインスリンも

脂質代謝に関しては
必ずしも優等生とは言えない立場にありますし

ins08

脂肪組織に中性脂肪を蓄えさせて 太らせてしまうホルモン

という一面もあるのです



2017.08.23更新

インスリンは 体内のさまざまな臓器の細胞に働きかけますが

主な作用の対象は

*肝臓

*骨格筋

*脂肪組織 

です


ins21

それぞれに対する インスリンの作用の仕方を見ていきましょう


<肝臓への作用>

肝臓の 糖代謝に関する生理的な働きは

*食後にグルコースを取り込み グリコーゲンとして蓄える


ins22



ちなみに 食後には
肝臓の重量の8 %(大人で100~120 g)までの量のグリコーゲンを
蓄えることができます

*空腹時に 糖新生やグリコーゲン分解により
   グルコースを放出する(糖放出)

ins23


ことです


インスリンは 前者の作用を促進し 後者の作用を抑制します

血中のグルコースを取込み 
血中にグルコースを放出させないことにより
血糖値の維持をはかっているわけです



<骨格筋への作用>

@グルコースの取込み

骨格筋は 肝臓と同様に
食後にグルコースを取り込みグリコーゲンとして蓄えます


ins24



しかし肝臓と異なり
骨格筋中ではグリコーゲンは重量の1~2 %程度しか貯蔵できません

インスリンは このグルコースの取り込みを促進します


食物から吸収されたグルコースは
消化管から肝臓に直結する門脈という特殊な血管を経て
肝臓に取り込まれますが

門脈以外の普通の血管内のグルコースの多くは
肝臓よりも骨格筋に多く取り込まれます

ins25


ですから 骨格筋も血糖値の維持に大きく関与しているわけです


@運動によるグルコースの取込みの増強

ここで 骨格筋ならではのテーマである
運動と血糖の関係について解説します

運動すると
骨格筋内に溜めこまれていたグリコーゲンが分解され
エネルギー源として使われます

こうしてグリコーゲンが消費されると 消費された分を補充するために
骨格筋へのグルコースの取り込みが促進され
インスリン感受性も増強します

つまり 運動はインスリン感受性の増強につながります

ins26



一方 運動すると
骨格筋内ではエネルギーのATPが消費されるので
そのために AMPキナーゼ(AMPK)という酵素が活性化されます

AMPKは 細胞内でATPが減ると活性化される
いわば細胞内エネルギーセンサーのような物質ですが

糖質や脂質の代謝だけでなく
細胞増殖 アポトーシス 酸化ストレスなど
多くの生体反応に関わる重要な酵素です


ins27


で AMPKが活性化されると
GULT4という 血中のグルコースを細胞内に取り込む輸送体分子が
細胞内から細胞表面に移動します

ins28

GULT4とグルコースの取込みに関しては あとで詳しく説明しますが

肝臓の細胞等では
GULT4の細胞表面への移動は
インスリンの作用によって起こりますが

骨格筋では 運動すれば
インスリンがなくても GULT4が細胞表面に移動するので
骨格筋へのグルコースの取り込みが増大します

このように

骨格筋では運動により
インスリン非依存性のグルコース取込みが促進するのです

ins29



糖尿病では 骨格筋でもインスリンの作用が悪くなり
インスリン抵抗性の状態になって
グルコースの取り込みが低下し 血糖値が上昇してしまいますが

運動すればインスリン非依存性にグルコースの取り込みが増えるので
その結果としてインスリン抵抗性が改善されます

糖尿病で運動療法が勧められる理由は まさにここにあります


ちなみに アディポネクチン
運動しなくても AMPキナーゼを活性化して
インスリン抵抗性を改善します

アディポネクチンが善玉アディポカインである 大きな原因のひとつです

ins30


@アミノ酸の取込み

また インスリンは 骨格筋では
血中のグルコースだけでなく アミノ酸の取り込みも促進します

ins31



取込まれたアミノ酸はタンパク質の合成に使われ 筋肉量がアップします

筋トレ後に
プロテインのみならず 少量の糖分を摂取した方が良いのは
インスリンにより 筋肉へのアミノ酸取込みが促進されるからです

ins32


長くなったので 脂肪組織への作用は次回に持ち越します



2017.08.22更新

このブログを書き始めた頃は オムニバス形式で書いていて
今のように ひとつの病気について系統的に説明していなかったので

糖尿病に関する解説は 他の病気のそれのような まとまりがありません

そこで これまでのブログで足りないところを補う意味も込めて
糖尿病の病態の肝である インスリン について解説しようと思います

ins01


<インスリンは血糖値を下げる>

インスリン
膵臓のランゲルハンス島・β細胞でつくられるホルモンで

ins02

体内で唯一 血糖値を下げる働きをしているホルモンです

ins00



ちなみに

血糖値を上げるホルモンは 上表に示したように何種類もあるのに
なぜ下げるホルモンは インスリンだけなのか?

これは 以前もご説明した
飢餓時代を生き抜いたご先祖様の体質によるものと推察されています

飢餓の状況では 血糖値を上げる状況は頻繁にあり
そのためバックアップ的な意味合いも兼ねて
上げるホルモンは何種類もありますが

当時は血糖値を下げないといけない状況は 滅多になかったでしょうから
下げるホルモンはインスリンだけで充分だった のかもしれません


さて

食後に血糖値が上がると β細胞がその状態をすばやくキャッチして
すぐにインスリンを分泌して血糖値を下げます


ins03


糖尿病の患者さんでは このインスリンの

*分泌が悪い
*分泌していても うまく働かない(インスリン抵抗性

のいずれか あるいは両方の状態にあるため

インスリンが血糖値を下げてくれないので さまざまな障害が生じてきます

ins04



<血糖を下げるメカニズム>

では インスリンは どのようにして血糖値を下げているのでしょう?


インスリンが細胞のインスリン受容体に働きかけると

その細胞は インスリンの作用により 糖を取り込むゲートが開いて
血中の糖(グルコース)を取込むようになります





ins05



こうした細胞への糖の取込みは
筋肉 肝臓 脂肪組織 などで起こります


ins05a


だから 血糖値が下がる


細胞内に取り込まれたグルコースは

解糖系から ミトコンドリアTCA回路 電子伝達系に供与され
エネルギー(ATP)産生の材料になります

ins06


インスリンが分泌されなかったり 抵抗性で働かないと
細胞がグルコースを取込んでエネルギーを作ることができません

糖尿病の患者さんがだるかったりするのは そのせいです


そもそも ヒトが食事で炭水化物を摂取すると
小腸でグルコースに分解され 大量のグルコースが吸収され
血糖値が上がります

グルコースは
インスリンの作用により細胞内に取り込まれて
エネルギー産生の原料として使われますが

インスリンが働かず細胞内に取り込まれないと
血糖値が高いままで維持されます

この高血糖状態が 細胞に悪さをします

グルコースのアルデヒド基の反応性の高さのため
体内のタンパク質と反応して糖化反応を起こし
細胞にダメージを与えるのです


ins11

だからこそ インスリンにより
血糖値が高くならないように制御されているのです

高血糖状態の怖さについては 稿を改めて説明します



<インスリンは中性脂肪を貯めこむ>

一方で インスリンは

肝臓 筋肉 脂肪組織などに糖を取り込ませて
グリコーゲン 中性脂肪などの
細胞内貯蔵栄養物質の新生を促進します

細胞内にエネルギー源となる物質を備蓄させるわけです

ins07


エネルギー産生に利用されなかった余分なグルコースは
インスリンの作用により

肝臓や骨格筋内で グリコーゲンに変換されて貯蔵されたり
脂肪組織内で 中性脂肪として備蓄されます

インスリンが肥満を招くホルモンと呼ばれる所為です

ins08



<糖新生による血糖値の上昇を抑える>

また 血糖値が低下すると
肝臓内のグリコーゲンはグルコースに分解されて 血中に放出されます

この現象を 糖新生 と呼びますが


ins09


血糖値が上がりインスリンが分泌されると 糖新生が抑制されます


つまり インスリンは
必要以上の糖新生により血糖値が上昇しないよう制御しているのです

ins10



インスリンが さまざまな機序により
血糖値の恒常性維持に関わっていることを
イメージしていただけたでしょうか?

次回は インスリンの作用について もう少し詳しく説明します



2017.08.18更新

夏に多く発生する 代表的な細菌性食中毒について説明します

nscd21

<サルモネラ>(感染型)

最も頻度が多く 日本の食中毒の1~3割を占めます

自然界の動物の腸内にいる菌で
卵 鳥肉 その加工品が感染源になります

潜伏期間は8〜48時間
水溶性の下痢 発熱 腹痛 嘔吐といった症状が見られます

卵や生肉は10℃以下で保存し
肉の生食は厳禁 卵も生では食べないほうがいいでしょう

75℃で1分以上加熱することで 感染は防げます

nscd22


<腸炎ビブリオ>(感染型)

サルモネラに次いで頻度が多い

海水中にいる菌で 水温が高くなる夏に増殖し 増殖速度が速い
感染源は魚介類やその加工品ですが 原因のほとんどは刺し身です

潜伏期間は12時間程度で
激しい腹痛 下痢 吐き気 嘔吐を認めます

魚介類は真水でよく洗うこと 10℃以下で保存すること
65℃で1分以上加熱してから食べることを勧めます

刺し身であれば 調理してから2時間以内に食べるのが賢明です

nscd23


<腸管出血性大腸菌>(生体内毒素型)

3番目に多い細菌性食中毒です

主に牛肉をはじめとする食肉に生息する大腸菌で
食材の加熱が不十分な場合に 食中毒の原因になります

特に生レバーは要注意です

生肉 加熱不充分な肉
サラダ 浅漬けなどの未加熱食品
殺菌が不充分な水

などが感染源になります

nscd24


感染後 増殖しながら強力なベロ毒素を作り出すのが特徴で
O157 O26 O111などが有名です

nscd24a

非常に少ない菌で食中毒を起こし 感染力も強く
糞便を介して 人から人へ感染します

潜伏期間は4~8日前後で
下痢 腹痛などの症状がみられますが

乳幼児 高齢者では 溶血性尿毒素症候群 脳炎も起こり
命に関わるほどの重症化することがあるので 注意が必要です

食材の冷蔵保存 加熱処理が 対策として重要です


<黄色ブドウ球菌>(毒素型)

健康な人や動物の皮膚や粘膜に常にいる常在菌

100℃で30分加熱しても壊れない
エンテロトキシンという毒素を持っています

また 塩分がある程度高くても増殖します


感染源は
弁当 おにぎり 生菓子など 
長時間 室温で放置された食品です

潜伏期間は3時間程度で 食べてすぐに
激しい吐き気 嘔吐 腹痛 下痢 発熱 ショック症状を呈します


調理する人が手を洗って清潔にすることが大事で
手が荒れていたり 手に傷があったりする場合は グローブを使用します

顔や髪にも菌はいるので マスクや帽子を着ければより安全です

加熱に強い菌で 調理者の手から食材につくことが多いので
十分な注意が必要です

nscd25


<カンピロバクター>(感染型)

多くの動物が持っているありふれた菌ですが
少ない菌数で食中毒を引き起こすので注意が必要です

感染源は 生や加熱が不充分の鶏肉 が多く
レバー サラダなどの未加熱食品でも起こります

潜伏期間は2〜7日
発熱 めまい 頭痛 筋肉痛
ついで 吐き気 水溶性の下痢 粘血便 腹痛
などの症状が出現してきます

75℃で1分以上加熱することで 感染は防げます

但し 生の鶏肉などに触った手で生食するサラダ用の野菜などに触れると
2次感染するので よく手を洗ってから別の食材を扱うようにします

nscd26


<ウエルッシュ菌>(生体内毒素型)

酸素のない状態でのみ増殖し 食品中で毒素を作ります

カレー シチュー 煮物 スープなど 大鍋で大量に調理された食品
感染源になります

潜伏期間は4~12時間
下痢 腹満感 腹痛が生じます

夏は 作り置きのカレーやシチューは
必ず冷蔵庫で保管するようにして下さい

nscd27


このように 感染源となる食材は 

ナマ肉 レバー 刺身 作ってから長時間たったもの が多いので

充分に注意する必要があります


nscd29


2017.08.17更新

暑い夏に注意したい病気の最後に 食中毒 の解説をします

nscd01

食中毒は
身体にとって有害な微生物や化学物質などを 食品と一緒に食べることで
下痢 嘔吐 腹痛 発熱 などの症状が起こってくる病気です

nscd02


<夏は細菌による食中毒が多い>

原因の多くは 細菌やウイルスによるものですが

nscd03

冬の食中毒の原因はウイルス性(ノロやロタなど)が多いのに対し

夏の食中毒は 細菌性が多い

nscd04


上のグラフは 月ごとの食中毒の発生数と原因を示していますが

黄色の細菌性は 5月~9月の夏場に多く
水色のウイルス性は 11月~3月の冬場に多いことが わかります

食中毒を起こす細菌の多くは 20℃くらいの室温で活発に増え始め
人間の体温くらいの温度で 増殖のスピードが一番速くなり
また 湿度を好みます

ですから 夏は細菌性の食中毒に注意する必要があります


食中毒の多くは 飲食店の料理や仕出し弁当が原因になりますが
全体の1~2割は 家庭で起こっていますから
家で料理をする人は 食材の取り扱いに注意が必要です


<食中毒の起こり方>

細菌による食中毒は

*感染型
*生体内毒素型
*毒素型

に分類されます

nscd05


@感染型

感染型の細菌は 腸に行くまでに消化液によって消化されますが
大量の菌を食べた場合は 食中毒菌が腸まで達して食中毒を引き起こします

体内に入ってから1〜3日ほどかけて増殖し
その過程で胃腸に障害を起こします

カンピロバクター サルモネラ 腸炎ビブリオなどがあります


@生体内毒素型

感染後に体内で増殖してから 毒素を作って放出するので
潜伏期間は5日前後と ほかのタイプより長くなっています

これによる食中毒の症状は ときに生命を脅かすほど激烈で
O157などの腸管出血性大腸菌やコレラ菌が代表です


@毒素型

口に入る段階ですでに毒素を持っているので 
食べた後 数時間で発症します

黄色ブドウ球菌 ボツリヌス菌がこのタイプです


<対処と治療>

症状が軽い場合は 家で安静にして充分に水分補給を行いますが
下記のような症状があれば すぐに医療機関を受診すべきです

*嘔吐で水分を充分に取ることが出来ない
*水のような激しい下痢が頻回に起こる
*腹痛や嘔吐がひどくて 口から物が食べられない
*血便がある
*高熱がある

nscd06



医療機関での治療は まず安静を保ち
下痢と嘔吐による脱水を改善するために水分と栄養を点滴で補います

腹痛や脱水がひどい時 発熱がある時 粘血便がある時などは
食べたもの 食べてから発症するまでの時間などから原因菌を推定し
さらに糞便などから原因の細菌を特定し
その細菌に効く抗菌薬を投与します

nscd07

このように

*食べたものの種類
*食べてからどれくらいで症状が出たか

によって
ある程度は原因菌が推定でき 抗生剤投与を開始できますから
医療機関を受診する際は これらの点をしっかりと伝えてください


強い下痢止めは
腸内に原因菌を閉じ込めてしまい悪化させることもあるため
症状がひどい場合以外は使用せず

下痢止めを使用する場合は 必ず抗生剤も併用します

nscd07a

早く受診して原因細菌を特定し 原因に応じた治療をすれば
数日の治療で治るのが普通です


注意が必要なのは 腸管出血性大腸菌
発見が遅れると命を落とすこともあり得ます

特に もともと体力の弱い子どもや高齢者は急激に重症化しやすいので
早急に受診することが大切です


<予防>

食中毒の予防は 細菌やウイルスを

*つけない
*増やさない
*死滅させる

という 予防の3原則に従います

nscd08


@つけない

調理する人や場所を清潔に保ち 食品に細菌やウイルスを食品に付着させない

こまめに手を洗う
肉や魚を切るときは使用する毎に包丁やまな板を洗剤で洗う
肉や魚の汁が他の食品につかないように分けて保存する

といった注意が必要です


@増やさない

細菌の多くは
10℃以下で増殖のペースが落ち -15℃以下で増殖が停止しますから

細菌が増えないように 生鮮食品は速やかに冷蔵庫に保管します

冷蔵庫内の温度上昇を避けるため 冷蔵庫のドアを開ける時間を短くし
冷蔵庫に食品を詰め込まないように注意します


@死滅させる

ほとんどの細菌は加熱によって死滅しますから
食品を十分に加熱調理してから食べ 生食は避けます

また 肉 魚 卵を調理した調理器具に熱湯をかけ
調理器具を台所用殺菌剤で殺菌することも励行します



2017.08.16更新

夏風邪夏型過敏性肺炎とは趣が異なりますが

夏に多く見られるのが 冷房病 です


rbb01


エアコンでの冷え過ぎ
によって
起こり


scc09

オフィスで仕事をする女性に多くみられますが
最近は中高年の男性にも増えています


rbb01a


<症状>

冷え性の症状に似ていて

頭痛 肩こり 腰痛 疲労感 食欲不振 不眠 むくみ
冷え 便秘・下痢 頻尿 生理不順

などが認められます

rbb02


<原因>

身体が冷やされることによる血行不良が第一の原因で

冷えにより血管が収縮して血行不良になり
そのために肩こりなどが起こります

rbb03


また 自律神経失調も大きな原因です

夏風邪でも説明しましたように

室内外での急激な温度変化に身体がついていけなくなり
5℃以上の気温差がある場所の出入りにより
体温調節を司る自律神経のバランスが乱れてきます


rbb04


体温を下げる交感神経 上げる副交感神経のバランスが崩れてしまい
体温調節が出来なくなります


rbb05


もともとヒトの身体は 自律神経のバランスにより
過剰になった体内の熱を 皮膚の水分を通じ汗として体外へ出すことによって
体温調節していますが

エアコンから送り出される乾燥した冷気は
大切な皮膚の水分をすっかり蒸発させてしまい
皮膚の水分がなくなり汗をかけないので 体温調節が出来なくなるのです


また 自律神経は全身の臓器の働きを調節しているので
そのバランスの乱れにより 全身のさまざまな症状が起こってきます


<対策>

身体を冷やしてしまわないように 冷えを避けることが大切

*クーラーの風に直接当たらないようにして
*エアコンの設定温度は28℃と高目にし
 外気温との差を少なくするようにします

rbb06


職場などでエアコンの温度調節が上手くいかないときは

*カーディガンなどの羽織るものやひざ掛け
*マスク (体感温度を上げてくれる)
*スカーフ マフラー (頭痛 肩こりに効く)
*腹巻 (お腹を冷やさない)
*レッグウォーマー 靴下の重ね履き

などにより対処します

rbb07


<予防>

自律神経の働きを正常に保つために 以下のことに気をつけます

@食生活

*3食きちんと食べる
*冷たい飲み物を摂りすぎない 暖かい飲み物を飲む


@お風呂に入る

*シャワーでは体の芯が温まらないため お風呂に入った方が良い
*38~40度のぬるめの温度で 20~30分は入浴して 全身の血行を良くします


@定期的な運動

*交感神経の働きをよくするため
 1日に20~30分のウオーキングを行うようにします

rbb08


@座りっぱなしを避ける

長時間 座ったままでいると さまざまな健康障害が生じますし
 自律神経の乱れも生じますから
 1時間に1回は定期的に椅子から立ち上がってストレッチをするようにします


@質の良い睡眠をとる

*夏風邪の項で解説したように
 エアコンのリモコンなどを上手く利用して 心地よい睡眠をとるようにします


@ストレスをためない

*ストレスがたまると自律神経の乱れが生じやすいので 上手く気分転換します

rbb09


2017.08.15更新

夏にしつこい咳が続く場合
夏風邪でなく 夏型過敏性肺炎 を疑う必要があります

nkh01


<原因はカビ>

夏に増殖する トリコスポロン というカビによるアレルギー反応
気管支炎 肺炎になる病気です

nkh02


カビの胞子を吸い込むことでアレルギー反応が起こりますが

nkh03

このカビ菌は 温度20℃以上 湿度60%以上になると活動をはじめ
高温多湿になるほど繁殖し胞子をたくさん飛ばします

エアコン キッチン 浴室 寝具など
湿気の多いところで繁殖することが多く

マンションなどの部屋の気密性の高さが
カビの繁殖に適した室内環境をつくる要因となり

とくに風通しが悪く湿度が高くなりやすい場所は要注意です


<症状>

乾いた咳がずっと長く続く場合は 疑うべきです
ひどい場合には 呼吸困難が見られることもあります

初期は微熱も出ますが
慢性化すると熱は軽微で 咳だけが目立つようになります

痰をともなうことは ほとんどありません

初期症状(発熱 咳 頭痛)が夏風邪に似ているので
夏風邪と間違えられることが少なくありません

血液検査でトリコスポロンの抗体があることが認められると
夏型過敏性肺炎であると診断されます


<特徴>

毎年 夏になると熱がでて咳がとまらなくなる場合は
夏型過敏性肺炎を疑うべきで

6月~10月にかけて発症し 11月になると治まるのが特徴です

nkh04

また 自宅や職場のカビ菌が原因となるので
旅行などに行って自宅や職場から離れると症状が治まる
場合が多いのも特徴です

nkh05


<治療>

ステロイド薬
軽症の場合は約1週間 重症の場合は2~3週間服用します

短期間の服用なので 副作用はほとんどありません


<対応策>

家の中で トリコスポロンが増殖しやすいところを徹底的に掃除します

nhk06


水洗いできる場所は
通常のカビ取り剤などで除去し 乾いてから消毒用アルコールを塗ります

キッチンや洗面所などの水回りは
カビを除去したら日頃から水はねをふき取り湿気を防ぐ

浴室は入浴後に壁などの湿気をふき取るだけで
カビの発生をおさえることができます

カーテンに隠れた窓辺もカビが発生しやすいので

ホコリや汚れをためないようにこまめに掃除し
エアコンも週に一度は掃除します


エアコンをつけているときは窓を開けない人が多いですが
エアコンは室内の空気を循環させているだけなので
換気にはならなりません

ときどき窓を開けて風を通し カビの胞子などを外に出すことも大切です



2017.08.10更新

夏風邪の治療と予防について解説します


<治療>

夏風邪の治療は 対症療法が中心になります

相手はウイルスですから
抗生剤は効かず
残念ながら インフルエンザのようなウイルスを排除できる薬もありません

scc21

解熱剤や咳止めなどが処方されますが

腹痛や下痢に対する下痢止めの使用は注意が必要です

というのも 

下痢はウイルスを排出するための症状でもあるので
下痢止め薬で便秘になると、症状が長引くことになりかねないのです



<日常生活での対処法>

scc22

@食事


夏バテと勘違いしやすく お腹の調子がよくないのにも関わらず
体力をつけなきゃいけないと 無理に食べてしまうと
余計に症状がひどくなることがあります

かといって 何も食べないと体力が消耗して治りにくくなるので

おかゆなどの消化の良いもの 手軽に食べられるもので
栄養を補うことが大切です

scc23


@水分補給

高熱や下痢・嘔吐により 体内から大量の水分やミネラルが失われるので
しっかりと水分補給することが大切です

scc24

水分補給をするときは 塩分やミネラルも十分に補給する必要があり
熱中症の解説で紹介したオーエスワンなどが便利で有効です


@睡眠

夏バテをして体力が低下している時にウイルスに感染しやすくなりますし
夏場は熱帯夜が続き睡眠が浅くなりがちなので

睡眠をしっかりとって 体力を回復することが重要です

scc25



<予防>

@免疫力を保つことが肝要です

夏風邪をひかないために大切なのは 免疫力と体力を保つことで

そのためにも バランスの良い食事と十分な睡眠が必要で
規則正しい生活リズム 食生活 睡眠の維持が重要です


scc26


@手洗い うがいは風邪予防の基本

外出から帰ったら すぐに手洗い
そして 水やうがい薬を使用してうがいをするように心がけましょう


@タオルを共有しない

冬の風邪は 主に飛沫感染が多いのに対し
夏の風邪は 経口感染が多いのも特徴なので

家庭内に夏風邪を引いている人がいる場合は
バスタオルやトイレの手拭きなどを共有しないようにしてください



<エアコンの功罪>

@上手にエアコンを使い 体力消耗を防ぐ

体力の消耗を防ぐためにも
エアコンなどで室内を快適な温度に保つのが重要ですが

エアコンの温度は高めに設定し タイマーなども活用するとよいでしょう

但し 冷やし過ぎは禁物で 26~28℃くらいが最適です

scc27


@夏風邪の原因としてのエアコン


エアコンの効きすぎで 寒い場所に長時間いると
それがストレスになるだけではなく

既に説明したように
外との気温差に体が慣れず 体温調整が上手くできなくなり
自律神経が乱れ 免疫力が低下してしまいます

室内と屋外の温度差が5℃以上あると 自律神経が乱れがちになりますから
エアコンの設定温度を低くし過ぎないことが大切です


scc28


また クーラーの効き過ぎている職場では
靴下を履く 薄手の長袖を羽織る 膝掛や腹巻などを使用するなどして
冷え過ぎ対策を心がけてください


@寝るときの注意

夏風邪で来院される患者さんの多くが
一晩中エアコンをつけっぱなしにされていて 朝に調子が悪くなられています

エアコンが作動するときは
空気中の水分も一緒に吸収するので水分がなくなり乾燥し
寝ている間に 喉に炎症を起こしやすくなっています

ですから
水を張った洗面器などで湿度を保つ マスクをつけるなどの対処や

寝る前にクーラーをつけて部屋を冷やしておき 寝る前には切る
タイマーを使うといった工夫が必要です


scc29


熱帯夜などで寝苦しいのは事実ですが
エアコンをかけっぱなしにしていると 体力を削がれ 喉をやられてしまう

ジレンマです

睡眠の質を保つには 寝入りから3~4時間の間の睡眠が重要なので
タイマーなどでその間だけ冷えるように調節するのが
いちばん良いと思われます

また扇風機の風が直接当たると 睡眠の質が落ちるので要注意です


scc30


前へ

entryの検索

カテゴリ

高橋医院 メールでのお問い合わせはこちら 高橋医院 メールでのお問い合わせはこちら