5月5日のこどもの日は 
24節気の 立夏 でした

GWも終わり 
忙しい日常が再開しますが
暦は着実に夏に向い始めています

新緑の間を差し込む日射し

24節気(約半月)を 
さらに細かく3つに分けたものが 
72候(約5日)

立夏の最初の候は 
蛙始鳴 かわずはじめてなく

蛙始鳴 かわずはじめてなく

この言葉は
雄のカエルが雌のカエルを呼ぶのに鳴く様子を 
表わしているそうです

鳴くカエル

都会で暮らしていると
残念ながら 
立夏の頃にカエルのラブコールを
聞くことはできませんが

ビルの谷間の勢い余るほどの街路樹の緑は
夏の訪れを存分に感じさせてくれます

丸の内仲通りの新緑

この季節に思いだす 
小学校の音楽の授業でうたった歌といえば

卯の花の匂う垣根に
ほととぎす早もきなきて
忍び音もらす夏はきぬ

この唱歌で歌われた「
忍び音」とは ほととぎすの「初鳴き」のこと

ホトトギス

平安の人々は 山里に入り 
より早く 忍び音 を聞くことや
ほととぎすの鳴き声を愛でることを 
季節の楽しみにしていたようで
その様子を詠んだ歌が 
たくさんあります

音羽山 今朝越えくれば ほととぎす 梢はるかに今ぞ鳴くなる

(今朝 音羽山を越えた時に ちょうど梢でホトトギスが鳴いたよ)

紀友則

紀友則

ほととぎす こゑ待つほどは かた岡の 森の雫に立ちや濡れまし

(ほととぎすの鳴き声を待つ間 森にたたずんで雫に濡れていましょう)

紫式部

紫式部

ほととぎす 深き峰よりいでにけり 外山のすそに 声の落ち来る

(夏が来て ほととぎすがやっと山から出てきたようだ)

西行

西行

いずれの歌も 
初夏の情景を思い浮かべさせてくれますが
ちょっと 
オールスターメンバーすぎる?(笑)

ほととぎす 人まつ山に鳴くなれば 我うちつけに 恋ひまさりけり

(ほととぎすが松山に鳴くのを聞くと、胸騒ぎがして人恋しさが増すよ)

紀貫之

紀貫之

ほととぎすを使った 
こんなロマンチックな歌もあります

和歌の本を読むときに 
いつも思うのですが
紀貫之って ロマンチストですよね

何気にご贔屓です(笑)

でも 残念ながら
ほととぎすの声を聞いて人恋しくなる感性は
書き手には ありません(苦笑)

それよりも
都会での日々の生活で 
ほととぎすの声を聞くことなんて
滅多にありませんからね

眩しい日射し

さて 優雅だけれど 
非現実的な幻想はこれくらいにして(苦笑)
仕事に取り掛かることにしましょう

GW明けできついかもしれませんが
読み手の皆さんも 
仕事 頑張ってください!


高橋医院