某新聞の外国特派員レポートで 
ウイーンのシュトゥルム
の話題を読みました

シュトゥルムは 
搾り終わった収穫後のブドウに酵母が加えられ
発酵が始まってから数日たった
アルコール飲料です

書き手は左利きと豪語しているにも関わらず(?)
不勉強でシュトゥルムは
未だ味わったことはありません

ウイーン近郊 
ドナウ川の河畔に広がる
ワインの名産地のバッハウ渓谷では
白ワイン用のブドウが多く栽培されているので

写真を見ると見た目は白く濁っていて 
まるでドブロクのよう

ウイーンのシュトゥルム

収穫したブドウをつぶしてできた
ブドウジュースには
糖分がたくさん含まれていて 
そこに酵母を添加すると 
発酵作用により糖分が分解されて
アルコールと二酸化炭素が生じてきます

ここから不純物を取り除いてできたものが 
ワイン

同じ醸造酒でも

米のでんぷんを糖に分解するために 
麹を使わないといけない日本酒
大麦を水に浸して発芽させて
糖を分解する酵素を誘導するビールに比べると

ワインは比較的簡単に作れる醸造酒です


もちろん 
良いブドウを得るためにかかる手間は
米や大麦を作るよりも 
かなり大変かもしれませんが


さて シュトゥルムは 
発酵が始まってから3~5日ほど

ワインになるには
2~3週間の発酵期間が必要ですから
いわばワインの一歩手前の段階で 
アルコール度数も4~5%しかないそうな
(普通のワインのアルコール度数は12~13%)

その分 二酸化炭素が残っていて
口に含むと
シュワシュワとした発泡感が楽しめる

はずです(笑)

ワインの新酒 
いわゆるヌーボーが解禁される前の期間限定で楽しめる
フレッシュで爽やか系で 
ちょっと甘めの味わいがある
 
はずです(再笑)

ワイン畑をピクニックしながら
お日さまの下で楽しむのに 
もってこいかもしれません

変だよ 
書き手はシュトゥルムを
飲んだことがないはずなのに

どうして 
シュワシュワとした発泡感が楽しめるはずです 
とか
ちょっと甘めの味わいのはずです 
とか

そんな具体的な想像ができるの?

ここまで読んでこられて 
そんな疑問を持たれたあなた 
鋭いです!(笑)

実は書き手は
今年の夏休みに訪れた某ワイン畑で
思いがけずに新酒祭りに遭遇して
シュトゥルムに相当する飲み物を 
生まれて初めていただくことができました

そのときの写真がこれですが

新酒が入ったガラスの大きい容器
新酒が注がれたグラス

口に含むとわずかな発泡感があり
ブドウというより 
りんごジュースのような甘さを感じました

確かにアルコール度数は まだとても低い

いやー 
旬の季節ものをいただけたのは 
とても幸せでした


秋と言えば 
芸術の秋 読書の秋 ですが

左利きにとっては 
醸造酒の仕込み 
そして新酒の季節でもあります

19日には 
ボジョレーヌーボーも
解禁になりますし

あのお酒も 
シュワシュワとした発泡感が魅力的ですね!

ボジョレーヌーボー解禁を告げるポスター

もう少し寒くなってきたら 
仕込んだばかりの
日本酒の新酒も楽しめます

日本酒の新酒も 
発泡感とほのかな甘みが素敵です

作り酒屋さんの軒先に
こんな緑の杉玉が飾られたら 
新酒ができましたよ! 
というサインです

軒下に吊り下げられた杉玉

実は書き手は 
ブドウ畑で白濁したワインの素をいただきながら
ふと日本酒のにごり新酒のことを
思ったりしていたのですよ

全く これだから呑兵衛は困りますね(苦笑)
高橋医院