当院に来院される患者は

1)風邪 腹痛などのつらい症状がある
2)健康診断等の血圧や血液検査で
  要治療 要精密検査になった

のいずれかの原因で来られますが

1)の患者さんと2)の患者さんでは 
対処の仕方が大きく異なります


風邪や腹痛で来院される患者さんには

*どんな症状が一番つらいか?

*どんなことが心配で 
 どんな検査をしてほしいか?

をよくうかがって対処します

 つらい症状に苦しむ患者さんの様子

つらい症状を和らげる治療を行うことが第一ですが
症状が起きた原因をはっきりさせる検査も
必要になることもあります

患者さんが訴えられる症状 経過 検査結果から
医者は診断をくだしますが

ときどき医者が思ってもみなかったようなことを 
患者さんが心配されていることがあります

また 医者としては必要ないだろうと考える検査を 
患者さんが希望されていることもあります


患者さんの不安や希望は
ときとして見当はずれだったりもしますが

しかしそれが故に医者は思いもよらず
患者さんの心配や希望に気づかず

患者さんは 
自分が心配なことが全く解決されなかった
希望する検査が受けられなかったと 
不満を感じながら帰られてしまう可能性があります

こうしたことを避けるためには

医者は患者さんに 
心配していることや希望することを尋ね 

患者さんは遠慮せず
心配なこと 希望することを全て話していただく

そのような双方向のコミュニュケーションが
大切だと思います


一方
自覚症状はないけれど検査結果が心配で
来院される患者さんの場合

*現在の状態を血液検査などで再評価すること

*患者さんの生活習慣が
 どのように影響を及ぼしているか明らかにすること

が大切です

そのため
患者さんの日々の生活の様子を詳しくうかがうこと
に時間を割きます

 患者さんに生活の様子をうかがっている写真

高血圧 糖尿病 脂質異常症などの生活習慣病は
「慢性疾患」ですが

慢性疾患の患者さんの事情はさまざまですから 
個々の患者さんの状況や背景を
良く知ることが重要です

さらに
病気に対する認識 治療への希望も 
ひとそれぞれで異なります

病気を治したい 病気になりたくない 
という強い意志をお持ちの方

自覚症状がない故に
病気だという認識をほとんど持たれていない方

頑張って生活習慣を改善しようと思われている方

頑張りたいが
仕事や家庭の事情で
現実的に頑張るのは難しいと危惧されている方

生活改善の必要性を全く感じられていない方

薬を飲んででも しっかり治したいと思われている方

できれば薬は飲みたくないと思われている方

などなど

ですから
高血圧はこう治療しますからこうしてください 
糖尿病はこうですからこうしてください と
教科書的な画一的なことをお話ししても

それが患者さんの日常生活で実行不可能だったら
全く無意味なことです

特に生活習慣病の多くは 
薬を飲んでも飲まなくても 
一生のお付き合いになります

だからこそ
患者さんひとりひとりが
実行可能なオーダーメイドの治療
一緒に考えていく必要があります


当院でも最近は
健診結果を持って相談に来られる患者さんが
増えてきました

よく話し合って方針を決めた患者さんが待合室で
「よし 今日から頑張ってダイエットするぞ!」
と話されていたと受付スタッフから聞いたり

頑張って1か月間
生活習慣を改善してこられた患者さんの
検査データがすごく改善していたりすると
こちらも嬉しくなります

 嬉しくて喜んでいる様子

ただ 治療にとても積極的で理解もあり 
頑張って血圧や検査値が改善された患者さんの多くが

「良くなったから 
 もう薬は飲まなくても良いですね?」

と聞かれます


 質問をする患者さんの写真

お気持ちはわかりますが
残念ながらそれは間違っています

生活習慣病は
薬を飲まなければいけない状態なら
たとえデータが改善しても
薬をやめればまたもとに戻ってしまいます

というのも 生活習慣病で服用する薬の多くは
血圧の値や血液検査値の値は下げますが

それは
血圧が上がったり 血糖や脂質の値が上がる
その根本的な体質や原因を治しているからでなく

それらが上がる代謝の経路の一部をブロックして
値を下げているだけですから

薬を止めてしまえば ブロックが外れて
また検査値は上がってしまうのです

そこが 残念ながら 今の医療の限界でもあります

ということで
特に血圧は 自己判断で薬をやめると
急に上昇して脳出血を起こしたり 
危険なことすらあるので
値が下がったから服用を止めたりしないで欲しいのです

データが改善すれば
薬の量や種類を減らすことはできるかもしれませんが

完全にやめることは出来ない
と認識していただいていた方が良いです

そこが急性疾患と異なる 慢性疾患の厄介な点です

また 
生活習慣が改善していないと 
薬を飲んでいる病気のコントロールは良好でも 
別の生活習慣病を発症してしまう危険があります

糖尿病はよくなったのに
高尿酸血症が出てきてしまった とか 

「荷物が多いと大変です」とご紹介したように 
複数の生活習慣病にかかると
動脈硬化進展のスピードが速まります

ですから 
薬を飲むことによってデータが良くなっても

・自己判断で薬を飲むのをやめない

・油断せずに生活習慣の改善を継続する

この2点を忘れずに
生活習慣病と付き合っていただきたい

医者もしっかりサポートしますから
日々の地道な努力をお願いしたいです

 地道な努力をお願いしている様子

一緒に頑張りましょう!
高橋医院