この時期
長く続く咳を心配されて
来院される患者さんが多くおられます

風邪をひいたあとに
咳だけが残ることは珍しくありません

咳をしている人の写真

日本呼吸器病学会の「咳嗽ガイドライン」にも

咳が続いても
3週間くらいまでなら
感染にともなう咳を疑いましょう 
と記されています

ですから
風邪をひいたあとに
1-2週間咳だけが続いていても
しかも徐々に改善傾向にあるなら
それほど心配されることはありません

ただ 激しい咳が続く場合は
マイコプラズマや百日咳の可能性も
否定できないので
早目に受診された方が良いと思います

一方 3週間以上にわたり咳が続く場合は 
慢性の病気の存在を疑う必要があります

この場合 痰をともなうかどうかが
ひとつのポイントで

痰をともなう場合は
副鼻腔気管支症候群 などを疑い
痰の培養 細胞診検査をします

痰をともなわない場合は
咳喘息 アトピー咳嗽 などを疑います

特定の季節や 
夜間から明け方にひどくなる
温度変化で増悪する
アトピー体質がある などの場合
咳喘息 アトピー咳嗽の可能性が高いです

咳喘息やアトピー咳嗽は
日本人の長引く咳の原因の35-55%を占める
最も多い原因です

吸入薬で改善することが多いので
思い当たる節がある方はご相談ください

意外に盲点なのが
逆流性食道炎が原因で
咳を自覚されている場合です

逆流性食道炎は 
胃酸が食道に逆流する病気で
胸焼け 呑酸(酸がこみ上げてくる感じ)を
訴えられる場合が多いですが

なかには
咳や喉のあたりの違和感だけを
自覚される方もおられます

この場合も
逆流性食道炎のお薬で症状は
すっかり改善します

いずれにせよ 
2週間以上 咳が続く場合は
念のために受診 相談されることを
お勧めします

そして 忘れてならないのが 
咳エチケット

咳エチケットの写真

もし感染性の咳だったら
周りにウイルスや細菌を
まき散らすことになってしまいます

咳をされている場合は
必ずマスクを着用するように心掛けてください

当院では受付けに無料マスクがありますので
遠慮なくご利用ください

 

高橋医院